- inakashoge
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検診受診率が低ければそういうのを含めて活動したり、予防接種率が低ければその辺のお話をしたり…など、地域の医療需要を鑑みながら、時には地域に出向いて医療を、医療教育を行ったりします。
2020-08-16 00:13:41これらをお話したうえで読んでいただくとBPSモデル・あるいは患者中心の医療モデルという概念を少し考えやすくなると思うのですが、『やまい』には生物医学的な要素だけではなく、心理的、社会的な要素も多分に含まれていて、それが相互に複雑に絡み合っている、というのが理解頂けるでしょうか? pic.twitter.com/m0DvZk6D8G
2020-08-16 00:17:15患者中心の医療モデルも根本は同じで、本人の『やまい』とは何が困っているのか、ということを聞きながら医学的適応に照らし合わせていく。これって当たり前だと思いますか?(どうなんだろう、この辺?) pic.twitter.com/3Itzn96Lkb
2020-08-16 00:19:29実はこれ、エビデンスがあって、昔、患者満足度が高かった先生とそうでない先生を比べたらどこが違うんだろう??というところを研究した文献がいくつかあって、その辺を取り合わせると、本人の『やまい(解釈)』と医者の考える『病気』とをともに考えながら医療を進めていたということが分かったのです
2020-08-16 00:21:30これも、普通に考えれば当たり前かもしれませんね? でも、多くの医療者が蔑ろにしているからこそこういう専門医ができた背景があります。 この辺りが総合診療医を特徴づける能力になります。 そして地域に携わる中で、ある時は小児科を診る、ある時は整形内科をする、ある時は心療内科っぽい感じ、
2020-08-16 00:23:50みたいな感じの診療を(結果的に)している、というのが総合診療医です。 …結局内科との違いをメインの説明にはしていないかもしれませんが、いわゆる内科専門医とは大きく違うというところは分かってもらえたと思います(どうでしょう??)。
2020-08-16 00:24:44そして、これを読んで、 『病院総合診療医』(あるいは最近は『病院家庭医』)として、この辺の能力は必要ないとは言えないと思いませんか? 僕の存じ上げる病院家庭医といえば勤医協中央病院の佐藤健太先生が昔から提唱されている印象ですが(@Dr_kenta)、
2020-08-16 00:28:00行動変容も家族志向も患者中心の医療も、病院家庭医・病院総合診療医だからやらなくても良い、とはならないと思います。なので、僕自身は病院総合診療医と家庭医の違いは働く規模の差くらいであって本質的には同じものだと思っています。
2020-08-16 00:29:04これが内科・総合内科との違いです。 内科や総合内科の専門医は、例えば心疾患2例・呼吸器2例・内分泌2例みたいな感じですよね?あのレポートにそんな要素は微塵もありませんし、全く異なるものなのです。 でもそれが重要じゃないというつもりはもちろん全くありません。
2020-08-16 00:31:49要は分野が全然違いすぎて、これを読んでいただけたらダブルボードとか、サブスぺをとるとかが分野が違いすぎてなんというか、先に総診してから考えたら?と思ってしまう一因です。 弓道極めたいならアーチェリーまず2年やれば?みたいな場違い感を感じざるを得ないのです。
2020-08-16 00:33:36そして、同じく総合診療研修プログラムとして重要視されているのがポートフォリオでの省察や、(最低2か月に1回?)の振り返り、家庭医療カンファなどなのですが、この理由は家庭医療界の第一人者でもある藤沼康樹先生(@yasukif) fujinumayasuki.hatenablog.com/entry/2017/04/… のブログに分かりやすく記載されています。
2020-08-16 00:39:02つまり、多様性や想定外が多すぎて、この手術を何例やった!みたいなところとか、肺炎をガイドラインに従って何例診た!みたいなところで専門性や成長性を測れないのです。 従って、省察・振り返りでの言語化などを行うことで、次に症例に当たるときにさらにできることを増やすことが大切になります。
2020-08-16 00:41:24ちなみに、他の専門医取得条件のポートフォリオですが、例えば医師としてのコミュニケーション能力・EBMの能力・チームワークの能力・施設運営の能力などを問われます。これも私的には行動科学を基にしていると(基本的には)考えています。 pic.twitter.com/sIkUCXvQCF
2020-08-16 00:43:46そのほかの能力として(結果的に)高齢者・小児・思春期・男性・女性特有の健康問題やリハビリの話など、多分野を勉強することになるわけです。 primary-care.or.jp/nintei_fp/pdf/… pic.twitter.com/5Uo7ZGoFy8
2020-08-16 00:45:44以上がとりあえずまとめた総合診療医の特徴になると思います。(多分)。 長文になりましたがお付き合いありがとうございました!!! これからも一人の総合診療医として啓蒙頑張りますのでどうぞ応援やRTなどよろしくお願いしますm(__)m
2020-08-16 00:47:19@ryo31527 仰る通りです。 このツリーはあくまで内科のサブスぺをとったほうがいいよ、とか、ダブルボードのお話をされた初期研修医向けに書いたものなので、それなりに興味のある層を対象としています。 また、これも仰る通り、BPSを幅広く学ぶからこそ我々はBioをおろそかにしてはいけない、と強く思います。
2020-08-16 12:57:48@tsubo828 もちろんそうなのです。 我々も別に専売特許にするつもりはありませんし、むしろ全ての医師が身につけて欲しいと思ってます。 しかし、(どちらかと言うと)胡散臭いとか、自分は出来ているとか、思われて蔑ろにされている印象ではあります。
2020-08-16 10:26:26やはり勘違いされましたか😭 別に総合診療の専売特許にするつもりは(我々側には)全くありませんよ。 他科の疾患を診療するのと同様に、そこを学んで頂くのはむしろ喜ばしいことですm(_ _)m twitter.com/generection1/s…
2020-08-16 10:34:09@tsubo828 あとは、糖尿病内科専門医以外の先生が糖尿病を診たり、呼吸器内科専門医の先生以外が肺炎を診られることはもちろん多くありますよね? それと同じだと思っています。 別に総合診療医以外が患者中心の医療を実践してもなんらダメというものではありませんよ。
2020-08-16 10:28:51@shogakuigaku もしそうした臨床推論とか、診断学的な意味で悩んでおられるのであれば、内科専門医→総合内科専門医という道を進まれることをむしろオススメ致しますm(_ _)m
2020-08-16 10:58:45波に乗ったからちょっと追記しよう。 具体的なイメージ編。 例えば、思春期の女の子が風邪ひいて総合診療医のもとにやってきました。風邪を診て、風邪薬出して終わり。『ではありません!』 この世代ってめったに病院に来てくれないんです。 だからこそ、学校がうまくいっているかとか、
2020-08-16 13:55:07思春期特有の悩みがないかとか、(場合によってはお節介だけど)聞きに行く。 そうしたら実は不登校だったとか、生理がまだ、とか予防接種受けてなかったとかが判明することもある(すべて実話)。 風邪だよ。終。じゃない。そこも総合診療医の魅力の一つ。
2020-08-16 13:57:05例えば1歳の子が引っ越しで1歳健診とか、予防接種外来に来るようになった。そういう場合、その子のケアだけじゃなくて、大抵お母さんは引っ越したばっかりでママ友がいなかったりする。父親はどれくらい育児してくれるのかとか、時には他のママ友を作るお手伝いを保健士さんとしたりとかする。
2020-08-16 13:59:06そういったことが、具体的に、「目の前のこと」だけではなく、家族や地域に思いを馳せるということになります。 これが総合診療医の魅力にして、できれば多くの人に伝えたいと思っていることです。
2020-08-16 14:08:27そして1歳の子を診たその足で、次は95歳の女性の訪問診療へ向かう。その振れ幅もまた総合診療の遣り甲斐にして、魅力の一つ。 そこでは、寝たきりに近い患者さんのお宅に訪問して、自分で主治医意見書を書いてケアマネさんと練った訪問診療・訪問看護・ヘルパーさん・訪問入浴などの計画が
2020-08-16 14:21:55