「VRおじさんの初恋」の作者コメンタリーがすごい

暴力とも子 @violencetomoko

buzzfeedのインタビューでもお話したのですが、この漫画は「まず暴力とも子がナオキとホナミの恋愛を理解したかった」という思いが先にあって、そこを特に手厚く試行錯誤した記憶がありますね… ゼロサムオンラインの次の更新は再来週です。それではまた！暴力でした。 pic.twitter.com/AhHseC2OD4

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暴力です。「VRおじさんの初恋」3話と4話が更新されました！セルフコメンタリーをぶらさげていきます。static.ichijinsha.co.jp/online/u/book/… pic.twitter.com/gDHNGizsgt

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この漫画は基本的に登場人物2人で回していく話なんですが、一度「社会」を描く必要があるなと思ってました。ここで言う社会とは「VR界隈」のことです。 pic.twitter.com/duJKMrCfce

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現実の社会は、ナオキにとってはただ生命活動を維持するためにいるだけの場所で、当事者意識を持てない場所です。一方ネット上にはまだ居場所がある。でもそれも「存在するだけで非難されることはない世界」というだけで、VRのコミュニティもナオキにとって別段居心地のいい世界、ということもなく。 pic.twitter.com/KzFQiGCQko

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ナオキにとってネット上、VR界隈の何がしんどいのかというと、ここはここで「アマチュアからタレントが生まれることを常に望んでいる社会」だと言うことです。多くの人がただ交流を楽しむだけで満足しつつも、どこかで「そんな人達の中にこんな才能の持ち主が！」的なスターのストーリーを求めている。 pic.twitter.com/ATgpL122MS

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ホナミが「タレント」だった事に気づいたナオキは強烈な疎外感を感じ、自己卑下を閉じ込めようとして一人その場を離れますが、彼はこれを「泡立つ心を抑えてフラットな自分を取り戻すため」の行動だと思っています。それはたぶん今後もナオキという人間のパーソナリティとして変わることはない。 pic.twitter.com/OiRWQP6qPL

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だからこそ、ナオキはそれを「人生からまるごと逃避したいんじゃないのか」と言われて、虚を疲れた形になります。ナオキ自身も自分の行動に逃避の要素があることなんてわかってるんです。その上でやってるんだから、野暮なこと言ってくれるな、という話でしかない。本来は。 pic.twitter.com/BiyAdWY60H

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この漫画は、恋の始まりをはっきりと「憐憫」として描いています。この時ホナミはナオキをはっきりと下に見ています（本人にその自覚はないですが）ナオキもまたそれを感じ取りはするんですが、そこに好意が乗っていることも分かるので、受け止めてしまう。 pic.twitter.com/rVtiZGwAtK

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方や才能も社交力もある成功者、方や世代ごと失敗扱いされている中年、この2人は全く対等ではなく、はっきりと上下があります。「2人が恋に落ちた瞬間は対等だった」わけないんですよ。経験がある方が経験のない方にコミュニケーションを落としていくなんてのは生命の鉄則なんです。 pic.twitter.com/Ukbe825NFR

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ナオキには複雑な感情でそれを受け止めるものの、少なくとも「おもしれー女」ということではなく、ただただ「好意を打ち明けられたら、自分の人間性と向き合わざるをえない」という事の重さに打ちのめされてしまう。でも確かに恋は発生したんだという、そういう姿勢で営業している漫画です。 pic.twitter.com/KI2mfnCcPQ

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難しい話は以上で、3話はすごい心残りがあって、とにかくコスプレのシーンをちゃんとやり直そう！と固く心に誓っていました。あとモブがめちゃくちゃ多いのは単純にしんどかったです。デザインはVR界隈の著名なアバターさんやVtuberの意匠を参考にさせていただきました。 pic.twitter.com/jUlIsAz7WY

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あとビートセイバー的なやつ…とも子はVRエアプ勢なのでビーセイやったことないんですけど動画見るのは好きだったのでオマージュさせて頂きました。（最近FGOのCMでも見たぞ）ホナミが2刀振りのイメージしてるのはブルース・リーのヌンチャクですね。ここでホナミの世代のヒントがちょっと出てる。 pic.twitter.com/Z8O4nSFTF9

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あとナオキをもうちょっと可愛くしよう！って思ったんですがこれは難しかったです…！こいつの目どうなってんのかな。描いててよくわかんないんですが、中学の時の理科の教師の似顔絵がルーツだと思います。眠い目してた。 4話はまた夜に！暴力でした。 pic.twitter.com/d1MzgSb6RW

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暴力です。「VRおじさん」4話コメンタリーです。バ美肉のセックスの話をします。とも子渾身のエスイーエックスのポーズ。static.ichijinsha.co.jp/online/u/book/… pic.twitter.com/0GAH4oeMjs

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「世界中を巡る旅」言うて2Pで終わって3P目からベッドシーンなんですけど、この話はナオキが「自分の事を相手に話す」という形で、ナオキなりにホナミに報いようとさせました。（現実的には自分語りしている中年男性ですが。） pic.twitter.com/gP8gR3Dk0I

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noteのあとがきでも触れましたが、ナオキの女子に対する憧れは、客観的には完全に間違ってるわけです。「見て見ぬフリしつつ、自分たちのテリトリーを作る」のだって処世術だし、その中でささやかないじめの構図に心を痛めていた女子がいなかったわけでもないでしょう。たぶん。 pic.twitter.com/EaAPfUR8zk

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ただ、ナオキにはとうとう「女子側の視点で自分を省みる」機会が訪れなかった。彼は女子への憧れの残滓でVRの自分を作っています。華奢な体にまとわる軽いスカートの感触を手に入れた。でもそれは「女性を理解した」ということとは全く関係のない、ただただ身体だけを手に入れただけの話。 pic.twitter.com/TLQ81J4YcD

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一方、ホナミは自分が女性とコミュニケーションを取って得てきた感情を、女性の姿を借りた自分ならナオキに与えられるんじゃないかと試みます。ホナミの中に、女性性と母性が同時に発生してるカオスな場面展開で、この漫画が本格的にネジ外れてくるのがこのへんかなと思っています。 pic.twitter.com/EiXkZn4aC4

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「バーチャルセックスって何なん？」「現実的には男性同士で自分のアレをナニするんかいな」そこは話の本質じゃないわけです。その行いによって与えられるものがあると確信していれば、あとはゴーorステイです。ホナミの殺し文句が浮かんだ時点で、とも子の中ではセックスが成立しました。 pic.twitter.com/axpbnE8aYN

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ホナミもフラグを立てつつ（最初の連載は月イチペースだったので、一応そういうの意識してました…）ホナミ自身にも、自分がVRにログインできる間にナオキに何かあげられないか…という焦りがあったんだろうと思います。ここまでずっとナオキの話だったのが、徐々にホナミにお鉢が回ってます。 pic.twitter.com/3v1OAk4GVE

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絵的なところでは、ホナミの衣装はヒッピースタイルを意識してて、そのへんも年齢感が出たらいいなと…。ナオキ運転してますが免許持ってません（お金も時間もないので）。背景がオーストラリアモチーフなのは、なんか一番平たく「冒険感」が出るだろうと…さばんなちほーで愛を叫んだ中年。 pic.twitter.com/STlQdrQ7NT

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ラスト3コマでチロルチョコレベルの男気を見せるナオキ。（「もう有給使い切ってるから、明日の遅刻は欠勤扱いだなー…」という覚悟）次のゼロサムオンライン更新はまた再来週です。とも子は追加エピソードの制作に戻ります！それではまた！暴力でした。 pic.twitter.com/gHkqLWGR6t

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