ハロウィン記念とくべつ読み切り【痛快ファンタジー活劇 ご存知！エルフ三人娘～ハカセはカボチャのお姫様？～】（実況付き）
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suzumeninja
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@suzumeninja
ハロウィン記念とくべつ読み切り【痛快ファンタジー活劇 ご存知！エルフ三人娘～ハカセはカボチャのお姫様？～】 （実況感想ハッシュタグは #エルフ三人娘 だと後で拾えるので嬉しい）
2020-10-31 15:23:42
かにたま@シンステ12(3/17)北東-62
@ChowhanRock1869
#エルフ三人娘 新作ヤッター！ 正直素でポテチがキビヤックエルフだと思ってしまった(記憶力が顎の力より弱い)
2020-10-31 15:43:51
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@suzumeninja
「ようやく着いたな！」胸にサラシを巻き竹の軽鎧に身を包む、長身の女エルフはギザギザの歯をむき出しにして町の入口に掲げられた祭りの看板を見上げる。彼女はバンブーエルフ、竹林に住み、竹とともに生きるエルフだ。「お祭り！お祭り！」横ではしゃぐのはクソバカエルフのハカセだ。
2020-10-31 15:25:28
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@suzumeninja
ボサボサの金髪に簡素な貫頭衣でニコニコ笑うハカセは、クソバカエルフなんて名前の種族だが、実際はかなり賢い。ただ、陽気で無邪気で何段かカッ飛んだ思考ゆえ、その叡智を理解することは少々難しい。今日も何から考えていそうだが、笑顔の裏の深淵は謎の包まれている。
2020-10-31 15:28:08
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@suzumeninja
「カボチャ祭り……」ミスリル銀の背負い保管箱を背負うズングリとしたエルフが看板を見上げてつぶやく。「ポテトもあるといいんだけゆ……」この舌っ足らずなエルフはポテサラエルフ。顎の力が弱くポテトサラダを主食とするエルフだ。
2020-10-31 15:29:52
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@suzumeninja
彼女たち３人は、細かい種族は違えど、ヒューマンならざる旅エルフである。引きこもりがちなエルフは時折旅に出て他のエルフとパーティを組み、外の世界やヒューマンの知識や文化に触れ、同時に自分たちが無害な隣人であるということを伝えているのだ。
2020-10-31 15:31:49
くるしま
@kurushima2
エルフ三人パーティー(東南アジア系謎の黒髪ぱっつんエルフ部族、ちっこいポテサラ、ハックルベリーフィン的な見た目の金髪クソバカ)…… #エルフ三人娘
2020-10-31 15:38:29
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「そんじゃ、しばらく自由行動だ。日が暮れる前にエルフの酒場に集合な」「ほいほーい」「んゆ」バンブーエルフのメンマの声に、クソバカエルフのハカセとポテサラエルフのポテチが答える。ここは大きな街だ。それぞれに見たいものや解体物があるが、同時に回っては流石に時間がかかりすぎるのだ。
2020-10-31 15:33:51
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@suzumeninja
そして、このような大きな街には、旅エルフが多く訪れる。あるエルフはメンマたちのように旅の経由地点として、またあるエルフはパーティを求めて。そうした様々なエルフが多く集まる街には、エルフたちが集まる宿屋、通称”エルフの酒場”が自然とできあがる。
2020-10-31 15:35:53
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@suzumeninja
そんなわけで、今日一日は３人が自由に街を見て回ることになったのだ。「さあて、まずはなんといっても名物のカボチャだな」メンマは町の中央に向かって進んでいくと、いくつものカボチャの屋台が並んでいる。「おっちゃん、このカボチャ、硬いか？」
2020-10-31 15:37:51
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@suzumeninja
メンマは１軒の屋台に目をつけ店主に声をかける。「ハハ、うちのカボチャは硬さが自慢でね。１年経っても腐らないよ！旅のお供に買っていくかい？」店主は陽気に答えると、カボチャを手に取り木の棒でボンボンと叩く。身が締まったガチガチの音だ。「……そいつはいいや。とりあえず１つくれないか？」
2020-10-31 15:40:02
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@suzumeninja
「まいどあり！」店主がりんごくらいの大きさのカボチャを手渡すと、メンマはそれを受け取り、いきなり齧りついた！「はんっ！」「お、お客さん！歯が折れちまうよ！」店主は慌てて止めようとするが、メンマは口に力を込め続ける。「んんぬぅっ！」バコォッ！
2020-10-31 15:42:11
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@suzumeninja
メンマが硬質カボチャを噛み砕いた！「ひ、ひええ！」そのままボリボリとカボチャを噛み砕くメンマ。「うん、なかなかいい歯ごたえじゃねえか。おっちゃん、これカゴにいっぱい買うよ」メンマは食感に満足して笑う。バンブーエルフはバンブーを食べるが、旅の中ではなかなか硬い食べ物にありつけない。
2020-10-31 15:44:57
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@suzumeninja
「ま、まいどあり！」店主はカボチャをゴロゴロとカゴに詰めてメンマに渡す。「いやあ、久しぶりに歯ごたえのあるもんにありつけたぜ。ありがとな！」メンマは代金を支払うと、次のカボチャ屋台を物色しはじめた。「さあて、他にめぼしいものは……」
2020-10-31 15:46:37
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@suzumeninja
……いっぽうその頃ポテチはというと、道具屋台を物色していた。「さあさ！鉱山エルフのミスリルナイフだよ！これで切れないカボチャはないよ！」「ウルシエルフのお椀はいかが？何年使ってもカビ一つは得ない木のお椀だよ！」「パームエルフのパーム布！とにかく頑丈！」
2020-10-31 15:49:37
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@suzumeninja
様々なエルフと取引してきたであろう商人たちが様々な店を開いている。彼らは自らエルフの里に赴き商いを行う。このようなヒューマンとエルフの友好関係があるのも、周百年に渡って旅エルフがヒューマンと購入を重ねてきた歴史の成果なのだ。
2020-10-31 15:51:47