ハロウィン記念とくべつ読み切り【痛快ファンタジー活劇 ご存知!エルフ三人娘~ハカセはカボチャのお姫様?~】(実況付き)
- suzumeninja
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ポテチは階段を踏みしめて舞台に登る。メンマ、ハカセ、ポテチ、3人がガーゴイルを迎え撃つ!「オノレ……コレデモクラエ!」ガーゴイルが巨大な刀でハカセに斬りかかる!「させるかよ!」メンマがバンブー槍で防御!ガキィンッ!まるで鋼鉄同士がぶつかったような音が響き渡る!
2020-10-31 18:17:05「バンブーを舐めんじゃねえ!おらアッ!」バンブーエルフの持つバンブーは通常のバンブーより強度が高い。更にバンブーエルフはそのバンブーを魔力で強化することにより、鍛えられた鋼に匹敵する強度をもたせることができるのだ。「ヌエエイッ!」ガーゴイルはそのまま力で押し倒そうとする。
2020-10-31 18:19:18メンマもバンブーエルフ特有の剛力で耐える!「ぬぐ、がああああ!」とはいえ耐えるので精一杯だ。「ツブレロォッ!」更に力を込めるガーゴイル。圧倒的不利な力比べの状況だがメンマはニヤリと笑う。「ヘヘッ、アタイばっかり見てていいのかい?」
2020-10-31 18:22:19「ナニ……グァッ!」突然ガーゴイルの体勢が崩れる。「ナンダコレハァ!」ガーゴイルの足元の石版がグズグズに崩れており、右足だけが大きく沈んだ!「ポテサラの恨み、思い知るがいいゆ」ポテサラエルフの魔法はカロリーを大量に消費することで、岩盤だろうとグズグズにすることができるのだ。
2020-10-31 18:25:03ポテチはすかさずポテトマッシャーのような杖を大きく振りかぶる。「んゆ!!」ガーゴイルの足を強打!これを食らってまともな状態の骨はそうそう無い。ガーゴイルの足も砕け散った!……かに見えた。「んゆ!?」「カカカッ!バカメ!ソウ簡単ニ折レン!」
2020-10-31 18:27:58小型のガーゴイルであればたとえ石化していても粉砕できたであろう一撃だったが、このガーゴイルは大きすぎてポテチの攻撃が通らない!「んゆ!!んゆ!!」「カカカッ!ムダムダ!」何度叩いてもガーゴイルの足は折れそうにない。しかし、ガーゴイルも動けない。足止めは完璧だ。
2020-10-31 18:29:50「今だ!ハカセ!」ガーゴイルと激しく打ち合っていたメンマがハカセの後方まで飛び退く。「ナンダト?」「いっくぞー!」ハカセは膨大な魔力を両手のひらに圧縮し、腰のあたりで包み込むように構えを取る。
2020-10-31 18:32:30クソバカエルフは魔力の扱いが苦手で、基本的に膨大な魔力をぶっ放す使い方になる。しかし、接近戦状態では仲間を巻き込んでしまう(メンマは実際に何度か巻き添えを食らった事がある)。それを避けるために生み出された魔技が、『魔力の一方向集中放射』である。
2020-10-31 18:34:21ハカセはまだこの魔技に不慣れなため、ちょいと集中する必要がある。全てはこの一撃のための時間稼ぎだったのだ。「ヤバイ!マズイ!」ガーゴイルが飛び立とうと羽を広げる。しかし、飛び立てない!「逃さんゆ……」ガーゴイルの足を掴むポテチの体は半分が地面に潜り、楔となっていた。
2020-10-31 18:36:02「やっちまえハカセ!」ハカセの両手に練られた魔力が光りだす!「クーソーバーカー……」ハカセが両掌をガーゴイルに向かって突き出す!「波ーーッ!!」魔力の奔流が一方向に進む”波”となってガーゴイルの体を貫く!クソバカ波!「グアアアアアッッッ!!」
2020-10-31 18:39:33ガーゴイルは石となり、そして砂となって崩れ去った。「名前はアレだがやっぱり強いなクソバカ波」「えへへー」「で、この状況、どうするゆ?」ポテチが地面から這い出てくる。会場はまだざわついてる。と、舞台の上に登ってくるカボチャおばけが1人。「みなさん!聞いてください!」
2020-10-31 18:42:20カボチャおばけはカボチャマスクを取る。領主の娘が素顔を表した。「あの方は!」「見たことあるぞ!」「本物だ!」「じゃあ最初のアイツはなんだったんだ?」怒涛の事態にさらに混乱するが、堂々と壇上に立つ本物の気迫に、次第に落ち着きを取り戻してく。
2020-10-31 18:44:59「この方は、私の命の恩人です。ハカセさんは私が魔物に狙われていると知って、身代わりを申し出てくれたのです。そして見事、魔物を返り討ちにして、この祭りを守ってくれました!皆様!盛大な拍手をお願いいたします!」ハカセも調子を合わせて大きく手をふる。
2020-10-31 18:47:17「「「「「ワアーッ!!」」」」」本物の貴族が持つ気迫だろうか、観客たちは納得して万雷の各種喝采を壇上に浴びせた。「みんなー!ありがとー!」分かってか分からずか、ハカセはニコニコ顔で手を降って答える。
2020-10-31 18:49:29……一方その頃、舞台裏。「おい、お前が黒幕だな?」「な、なにをいっているのです!?」黒幕の偉そうな男を問い詰めるメンマとポテチ。「この札でガーゴイルに指示を出していたことは分かってるんだゆ」ポテチはガーゴイルの足から奇妙な紋様の書かれた札を剥ぎ取っていたのだ。
2020-10-31 18:51:32「そ、そんなもの、ワシは知らんぞ!」しらばっくれて逃げようとする黒幕。だが。「お前の部下が洗いざらい全部証言してくれた。おとなしく来てもらおうか」そこには従者をとっ捕まえた騎士団達が道を歩浅いでいた。「こ、ここまでか……」黒幕はうなだれ、お縄となった。
2020-10-31 18:54:05……翌日。「今回は本当にありがとうございました」祭りも終わり、領主の娘たちは馬車で南の領地に帰る前に、メンマたちに別れの挨拶をしていた。「なあに、良いってことよ。これもアタイたち旅エルフの役割だからな」「んゆんゆ」「うんうん!」
2020-10-31 18:56:40「お礼と言ってはなんですが、私達の国へ来たときはおもてなしさせてください。お待ちしております」「ああ、そうさせてもらうぜ」「それでは、また……」別れの挨拶を済ませると、馬車は走り出した。
2020-10-31 18:59:43「さあて、アタイたちも次の街を目合して出発するか」「ポテトが欲しいゆ」「それなら北がいいよ!ポテト祭りだよー」「ポテト祭りゆ!?」ハカセの言葉にポテチが目を輝かせる。「そーし、それじゃあ北に向かって出発するか!」「「おー!」」三人のエルフの旅はまだまだ続く!
2020-10-31 19:02:10ハロウィン記念とくべつ読み切り【痛快ファンタジー活劇 ご存知!エルフ三人娘~ハカセはカボチャのお姫様?~】 おわり (実況感想ハッシュタグは #エルフ三人娘 だと後で拾えるので嬉しい)
2020-10-31 19:03:10スペシャルサンクス(今回の話の元ネタ) twitter.com/ubmzh/status/1…
2020-10-31 19:05:40おつかれさまでした。 なんだかんだでキーポジのクソバカエルフが姫様に間違われたり、畑に埋まったポテチが土ごと盗まれる話がみたい!! #エルフ三人娘
2020-07-15 01:07:27