- uchida_kawasaki
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@Derive_ip @morecleanenergy 別に検査隔離だけでRを1以下に下げれるなんて誰も思わないし、全員検査した中国でさえスイスチーズの他の対策を併用してます。それによってカーブを左に寄せることができるわけで。
2020-12-20 09:08:38@Derive_ip @morecleanenergy この文献19で気になったのが、著者が偽陽性を気にしてそうなこと。無駄に大量隔離することにならないか?と。実際は偽陽性なんてnegligibleなので「偽陽性がー」は罪深いです。
2020-12-20 09:08:54@tyonarock @Derive_ip たしかに4.0のところで偽陽性、偽陰性の問題について触れていますね。ただ、この論文が5/25に受付されているので、その後の中国の実績を見て知見が更新されているとよいのですが。 3.4の末尾では、大量検査と隔離の組み合わせは経済への影響が比較的少なく長期的戦略になりうると認めていますし。
2020-12-20 11:18:00@morecleanenergy @Derive_ip 今回の文章にそれは書かれてますよ。初期のころの「偽陽性がー」がなければ、もっと早くこういう文章が世に出てたかなと。 この文章ははっきり言って「半年遅い!」ですから。 pic.twitter.com/SEmbAPjWvC
2020-12-20 11:57:25@tyonarock @Derive_ip はい、半年遅い……ですが、今からでも検査の有用性を広めてほしいものです。西浦教授にも影響ありそうですし。
2020-12-20 12:10:31稲葉寿氏の「感染症数理モデルとCOVID-19」という記事が話題となっています。その中でも「普遍的大量検査をおこなうことは、非常に有効な制御手段であると考えられる」との見解に賛同する人が多いものの、根拠として示されたグラフがよく解らないとの意見もありますので、私の理解の範囲で解説します。 pic.twitter.com/Kp4Ed7YSgc
2020-12-21 00:02:38稲葉寿氏の「感染症数理モデルとCOVID-19」の記事は以下のリンクです。 covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/3925
2020-12-21 00:02:38目次 ・序 ・検査率kとは? ・検査率k >0.23なんて無理? ・下に凸で減少とは? ・社会距離拡大政策rとは?
2020-12-21 00:02:39序:稲葉氏の記事では、上記グラフの解説において、文献[4]と文献[19]を引用しているのですが、文献[4]はまだ入手できなかったりします。一方、文献[19]には、上記グラフそのものは出てこなかったりするのですが、文献[19]を参照しながら説明します。 aimspress.com/article/doi/10…
2020-12-21 00:02:39なお、文献[19]は、いわゆる『PCRの特異度は99%である』という説を採用していたり、無症候感染者Eが発症者Iを経ることなく回復者Rになるルートがなかったり、今ではちょっと疑問がある前提の文献なのですが、文献[4]は入手できないので、柔軟に対応することも必要です。
2020-12-21 00:02:39・検査率kとは? 上記記事には検査率kの定義が記載されていないので、この点で既に意味が解らないという意見がありました。この点、定義が文献[19]と同じであると仮定すると、1日あたりに検査する人数と全人口との比率となります。ざっくり言うと、k=0.23は、毎日3千万人を検査することになります。
2020-12-21 00:02:40ただし、正確には全人口ではなく、全人口から隔離者Qと回復者Rを除いた、感受性保持者(健康者)Sと無症候感染者Eと発症者Iの人達です。 ここで注意したいのは、文献[19]の検査率kは、健康者Sと無症候感染者Eだけでなく、発症者Iに対しても同じ比率で検査を行う設定だということです。 pic.twitter.com/Cd8aTBLudU
2020-12-21 00:02:41これは「大量検査(massive testing) 」の定義の問題かもしれませんが、大量検査とは、発症者は必ず検査を受けさせることを前提に、健康者Sと無症候感染者Eの中から無症候感染者Eを見つけ出すための別途の検査なのだと思うので、文献[19]の検査率kの設定は妥当であるかに疑問が残ります。
2020-12-21 00:02:41・検査率k >0.23なんて無理? 定義の是非はさておき、k=0.23が毎日3千万人を検査することであるならば、それは現実的ではないはずです。にも拘らず、稲葉氏は「普遍的大量検査をおこなうことは、非常に有効な制御手段であると考えられる」と結論付けているのはなぜでしょうか?
2020-12-21 00:02:42この点は非常に重要な論点を含んでいて、BuzzFeed学派の人たちは、大量検査によって実効再生産数を1以下に下げるのは現実的ではないとの立場である一方、似たような結果から稲葉氏は大量検査は非常に有効だと述べている。 buzzfeed.com/jp/yutochiba/s…
2020-12-21 00:02:42なお、尾身氏は、上記記事中やコロナ分科会資料などでも、この論文を引用し、人口の5%に毎週検査を行い、陽性者を隔離したとしても、「実効再生産数」は2%しか低下しないと説明しています。 thelancet.com/journals/lanin…
2020-12-21 00:02:42似たような結果なのにも拘わらず、稲葉氏が正反対の結論に至る理由もこのグラフにあるのです。特に稲葉記事における下記説明は重要です。 「検査率k に対してRe が下に凸で減少していることに注意する」 「社会距離拡大政策を同時に行う」 pic.twitter.com/tztjPml23j
2020-12-21 00:02:43正直なところ、検査を沢山すれば感染を制御できることは自明な問題なのです。文献[19]に書かれているような複雑なモデルを考える必要はありません。ベーシックなSIRモデルの方程式を見ただけでも明らかなのです。「検査は少ない方がよい」なんて議論は論外なんですよね。口にするのも恥ずかしい。 pic.twitter.com/h1AaN4Zavi
2020-12-21 00:02:44・下に凸で減少 実は、検査を沢山すれば感染制御できることは自明な問題ですが、下に凸で減少することは自明ではないのです。実効再生産数を小さくするには、(a)発症者を隔離する(b)社会的距離を拡大する(c)大量検査をする、の3つが考えられますが、下に凸で減少となるのは(c)大量検査のみとのこと。
2020-12-21 00:02:45文献[19]には、(a)発症者を隔離する(b)社会的距離を拡大する(c)大量検査をすることの3つについて計算した結果が掲載されています。どれも実効再生産数を小さくする効果を有しますが、下に凸で減少となるのは(c)大量検査のみです。それどころか(a)発症者を隔離する方法では1以下にできないとのこと。 pic.twitter.com/atX2pVwadT
2020-12-21 00:02:46稲葉氏の「検査率k に対してRe が下に凸で減少していることに注意する」との説明の背景には、(c)大量検査には、(a)発症者隔離や(b)社会的距離拡大にはない特性があり、この特性に注意すれば「検査率がもともと低い集団で検査率を高めることに大きな効果がある」ということなのです。 pic.twitter.com/OgudzdK9wq
2020-12-21 00:02:47大量検査だけで実効再生産数を1以下にするには、毎日3千万人も検査をする必要があり、それが不可能であっても、毎日3万人の検査しかしていない国(例:日本)が検査を増やした時の効果は大きいのだから、費用対効果が高いのです。いわゆる弾力性の観点から好ましいとの見解なのです。
2020-12-21 00:02:47・社会距離拡大政策rとは? 社会距離拡大政策rも、稲葉氏の記事に定義が書かれていなかったので、この点で既に意味が解らないという意見がありました。ただし、社会的距離を拡大すると、実効再生産数を小さくすることができるのはよく知られている事実です。 covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/3925
2020-12-21 00:02:47文献[19]の記載からどのような定義であったかを推測すると、感染率βの代わりにβ(1-r)とすることで、実効再生産数を小さくすることなのでしょう。つまり、文献[19]の(b)社会的距離拡大と(c)大量検査のシナリオを組み合わせたものが稲葉記事のグラフに相当しているはずです。 pic.twitter.com/Z3KG3GWBtF
2020-12-21 00:02:48当たり前のことですが、大量検査をしたからといって、他の対策をしてはいけないという決まりがあるわけではないのですが、何故か「人口の5%に毎週検査を行い、陽性者を隔離したとしても、「実効再生産数」は2%しか低下しない」みたいな議論をいつまでもしているのですよね。 buzzfeed.com/jp/yutochiba/s…
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