くろぐだの奇妙な冒険 第13巻(最終巻) ~Over "Quartzer"~

作者:日向寺皐月(@satuki_hyugaji)さん 「#自分のスタンドを考えてみるタグ」から始まったフォロワースタンド使い化企画連載小説(三次創作) 第13巻分まとめ https://togetter.com/li/1639892 ←12巻 特別編→ まだ
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日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 25 そんなぶんぶんの言葉に驚くフニコロ。次の瞬間、フニコロの前にはルフランの姿があった 「優しい優しいテメェならよぉ…!一緒に死んでくれんだよなぁ!?」 「!!」 フニコロも異変に気付き、エンファウンドを出現させる。が、間に合う距離では無く― 「一緒に死のうぜ!」

2020-12-20 00:12:43
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 26 刹那、ルフランの胸元のゲージが輝いた。ぴえろ…鴉の表情は、今までに無い程の笑顔になる そして爆発。当たりが吹き飛ぶ程のダメージが周囲を包み、破壊の嵐が吹き荒れた 「おい、かせん!不味いだろあれ!」 少し離れた装甲車の横で、はんちょ〜は双眼鏡片手に叫んだ

2020-12-20 00:16:33
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 27 が、かせんは全く動こうとしない 「おい、かせん!」 「落ち着いて、はんちょ〜」 そう言い、かせんは双眼鏡を上に向けた。そこには、小さくヒラヒラと舞う小さな蝶が 「ぶんぶんさんはまだ生きてる。だから…」 「…ゲホッ、ゲホッ…」 瓦礫の中、フニコロは立ち上がる

2020-12-20 23:41:17
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 28 辺りは未だに砂埃が舞い、爆発の強さを物語る。そしてフニコロの目前には、今まさに消え行く蝶が 「ぶ…ぶんぶんさん…!?」 慌てて見渡すと、少し離れた場所に鴉が立っていた。そして、その足元にはぶんぶんが倒れている 「何故…何故オレまで助けた!?」 「ぐっ…!」

2020-12-20 23:51:18
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 29 鴉のヒールが突き刺さり、ぶんぶんは小さく呻く。が、それでもぶんぶんは強く言い放った 「テメェ…死んで終わりなんて思うなよ…しっかり償わせてやるからな…!」 「!?」 突然ぶんぶんは鴉の足を払い立ち上がる。そして、フニコロの方を見て叫んだ 「おい!嬢ちゃん!」

2020-12-21 00:01:55
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 30 「コイツは絶対殺すな!生かして…生かして償わせろ!そうあの二人にも言っとけ!」 「じゃ…まぁ…だあ!」 そう鴉は叫び、ぶんぶんを蹴り飛ばす。ぶんぶんの身体は、まるで糸の切れた人形の様に倒れた 「ぶんぶんさん!」 フニコロはぶんぶんの元に駆け寄る

2020-12-21 00:08:13
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 31 「…頼んだ…ぜ」 ぶんぶんはそう言い、目を閉じる。それを聞いたフニコロは、怒りと悲しみの籠もった瞳で鴉を睨む 「どうして…どうしてこんな事を!」 エンファウンドを出現させ、鴉へ殴り掛かるフニコロ。それをルフランで受け止め、鴉は嗤う 「はっ!その拳だ!」

2020-12-21 00:13:19
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 32 「その拳が欲しいんだよ!」 「おりゃーっ!」 エンファウンドのラッシュを総て受け止めるルフラン。その胸元のゲージは、着々と溜まって行く 「不味いなぁ…」 双眼鏡を覗きながら、かせんは小さく呟く。そして全身を弄り…慌てた声を出す 「しまった、電卓が無い…!」

2020-12-21 00:19:04
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 33 「ほいよ」 そんな慌てたかせんに、はんちょ〜が小さな電卓を差し出す。一瞬動きが止まるかせん。そして直ぐにはんちょ〜に抱き着いた 「流石だよぉはんちょ〜!」 「うっせぇ離れろ気持ちわりぃ!」 かせんを引き離そうとするはんちょ〜。しかしかせんはしがみついたまま

2020-12-22 01:32:29
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 34 暫くそんな風に押し合いへし合いしていると、体力の無いかせんが剥がれ落ちた 「全く…何考えてるんだよテメェは…」 呆れて溜息を付いたはんちょ〜。しかし当のかせんは、電卓片手に何かの計算を始めている 「えっと、今の爆風と被害規模をこれ位に考えて…」

2020-12-22 01:45:11
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 35 何やらブツブツと呟きながら、地面に数式を書き始めるかせん。そんなかせんの周りに、白い数式が浮かび上がった。かせんのスタンド、ドント・ストップ・ミー・ナウである 「フニ先輩のパンチ一回を1フニとした時、総合的なダメージ量は…えっとつまり…」 「何の式だ…?」

2020-12-22 01:50:59
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 36 はんちょ〜は訝しみながら聞いた。と、かせんは顔を上げる。何処か青ざめたその表情は、慌てている事を克明に表していた 「…はんちょ〜、僕の計算が間違ってて欲しいと思ったこことはあるかい?」 かせんはそう言い、手元の電卓を見せた 「正直何時も思ってる」 「マジ?」

2020-12-22 14:02:47
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 37 はんちょ〜の返しに、一瞬で空気が緩んだ。しかし、再び顔を引き締めてかせんは話す 「と、兎に角。あのスタンド、もしゲージをフルで貯めて爆発すると…」 少し言い淀むかせん。だが直ぐにその結果を言い渡した 「この街が丸ごと消える」 「…は?街?」 はんちょ〜は聞いた

2020-12-22 14:06:37
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 38 かせんは頷き、はんちょ〜に分かり易く説明する 「多分だけど…本気で爆発させると、約4キロメガトン位の爆発になる。そんなのが地上で爆発すれば…」 「…キロメガトンって、核か!?」 驚くはんちょ〜。かせんは更に続けた 「そ。普通の戦術核兵器は大体1キロメガトン」

2020-12-22 14:21:22
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 39 「単純に戦術核4つ分だね。しかも、スタンドの爆発だから…何を誘発するか分からない。下手したら、この辺りが加賀美湾よりデカいクレーターになるかも」 あまりの結果に、絶句するはんちょ〜。しかしかせんは軽く笑って、そんなはんちょ〜の肩を叩いた 「大丈夫大丈夫!」

2020-12-22 14:24:22
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 40 「いやどこも大丈夫じゃねぇよ!街が吹っ飛ぶんだろ!?今すぐにパイセン止めないと―」 「はい聞くー!」 「ぐえっ」 走り出そうとしたはんちょ〜の首を掴み、かせんは言った 「先輩には爆発直前までダメージをためて貰う。だって、それが一番効率が良いからね」 「…は?」

2020-12-22 14:27:56
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 41 「あ、でも安心して。地上じゃ爆発させないから」 「当たり前だ!」 かせんを揺さぶるはんちょ〜。しかしかせんはニヤリとして、指を上に向けた 「爆発させるのは…宇宙《ソラ》だよ」 「くっ…!」 スライドしながら、日向寺は刀を振る。そして、再び走り出す

2020-12-22 23:35:21
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 42 「セイヤーッ!」 空中でブーストを効かせながら、くろぐだはバッド・デイを殴る。反対からは、日向寺が刀で斬り付けた。だが 「なんで…なんで分からないかなぁ!」 バッド・デイの胸元で、ブシドーは叫んだ。真に理解出来ないと言う表情で、攻撃を受け止めながら

2020-12-22 23:45:39
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 43 「僕は、僕はね!?ただバッド・デイと一緒に居たいだけなんだ!だから邪魔しないでよ!」 「ぐあっ!」 「きゃっ!」 二人を弾き飛ばし、バッド・デイは地団駄を踏む。そして四つの腕で、優しくブシドーを抱き締めた 「以前にも増して、滅茶苦茶なスタンドだよ…!」

2020-12-22 23:52:35
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 44 日向寺はそう吐き捨て、バッド・デイに斬り掛かる。上二本でそれを防いだバッド・デイは、下二本で日向寺を殴る。しかし日向寺はそれを利用し、上へと飛んだ 「せ、先生凄い…」 肩で息をし、くろぐだは呟く。最近は連戦とは言え、普通の女の子故に体力も限界に近い

2020-12-23 00:04:13
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 45 そして大槌を杖代わりに、フラフラしながらくろぐだは立ち上がる。と、後ろで音がした 「…くろぐだちゃん、だよね」 「え…?」 振り向くと、赤をベースに緑のラインの入ったスーツを着た人物が立っている。その緑の大きな眼に、くろぐだが反射して映り込む 「誰…ですか」

2020-12-23 00:11:45
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 46 その男は答えず、代わりに赤い石を取り出してくろぐだに渡す 「…これを君に託す」 「託す…って、どうすれば」 一瞬石を見たくろぐだが顔を上げると、そこに男は居なかった。少し訝しみながら、くろぐだは雨に濡れたその石を見た 「もしかしてルロイさん…かなぁ?」

2020-12-23 00:17:27
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 47 首を傾げ、そう呟くくろぐだ。と、そんな赤い石が急に強い光を放ち、大槌に吸い込まれて行く 「え、え!?」 そして、その姿が再び変わり― 空中で響く金属音。日向寺の刀とバッド・デイの拳が衝突したのだ。そのまま左手でマテバを抜き、連射する日向寺 「当たれ!」

2020-12-23 23:36:37
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 48 「バッド・デイ!」 それらを残りの二本で弾くバッド・デイ。が、日向寺の蹴りを避けられなかった。地上に落下し、暫く地面を抉って止まる 「これで少しはダメージが…」 着地し、マテバをリロードする日向寺。だが、当のバッド・デイは直ぐに立ち上がって走り出した

2020-12-23 23:40:39
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 49 「お前!嫌いだ!」 「それを言うのは、君で二人目だよ!」 飛び上がり、蹴りの姿勢を取るバッド・デイ。日向寺は影の壁でカバーするが、突破られて吹き飛んだ 「がっ!」 更に空中で殴られ、地上にクレーターを作る日向寺。直ぐに上を見るが、既にバッド・デイは飛んでいた

2020-12-23 23:45:25
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