たられば( @tarareba722 )さんの戸籍についての連続ツイートで勉強させて頂く
- king1234stone
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また、最初のツイートのやりとりの中で、本書の著者である今津勝紀先生の学績について質問(?)がありましたが、日本古代史をご専門とされており、論文も多数執筆(CiNiiで読みました)、なにより本書は大変論理的で資料性も高く、お買い得な一冊でしたとご報告いたします。 ci.nii.ac.jp/nrid/100002026…
2021-02-25 16:41:07さて最後に私見です。 わたしは選択的夫婦別姓制度を支持しますが、強制的夫婦同姓制度に馴染んできた人が、選択的夫婦別姓制度に不安を感じる気持ちにも、ある程度共感します。だからこそ丁寧な議論が必要であり、「夫婦同姓は古代からの日本の伝統」というような、雑な間違いが広まるべきではない。
2021-02-25 16:42:04歴史学の知見によると、日本列島に住まう夫婦は、古代から近世において、同姓だったり別姓だったり、その時々の社会要請を反映する形で名乗ってきました。そして、婚姻において現代のように画一的に夫婦同姓を強制されるのは、明治期以降のようです(それを「伝統」と呼ぶかどうかは別問題)。
2021-02-25 16:42:53わたし自身は平安時代の文化を深く愛する者ですが、たとえ近世以前の婚姻制度に夫婦別姓が多かったからといって、その頃の制度がよいものだったとか、戻したほうがいいとはまったく思いません。近代的家族観とは別の、もっと逃れがたい「しがらみ」に個々人が重く縛られる制度だったと思うからです。
2021-02-25 16:44:23今回特に勉強になったのは、「戸籍」を見ることで当時(古代)の政治的要請や、人々の生活実態がより鮮明に見えてくることでした。そう考えると、わしたちが生きる現代や、すこし未来の「戸籍(制度)」には、わたしたち自身の政治的要請や生活実態をそのまま反映させるべきなのだろうなと思います。
2021-02-25 16:45:08つまり、戸籍については、「どういう社会がいいか」と考えるとともに、「わたしあちはどういう社会にしていきたいのか」を考える必要があるんですよね。「歴史は絶えず進んでいく過程であり、歴史家もこの過程の中を一緒に進んで行くものである」(E.H.カー)と。(了 amazon.co.jp/dp/4642058885/
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