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棒人間ひろ @bouninng
よおしちょっと「突撃砲」についてつぶやく。偶には軍事クラスタもどき的なことつぶやかないとね。
棒人間ひろ @bouninng
古来、ナポレオンの時代から、野砲というのは直接射撃(見える敵を直接撃つ)で敵を狙うものでありましたが、WW1(第一次世界大戦)において間接射撃(他の誰かから敵の情報などを貰って、直接見えない所を撃つ)が主流になりました。
棒人間ひろ @bouninng
しかし、戦線後方からの間接射撃というのは非効率的なモノです。なにしろ歩兵の敵である塹壕の鉄条網や機関銃座やトーチカは、当然野砲の砲撃に備えて防御を固めており、直撃でもしない限りそうそう破壊できません。
矢澤にこ @perie_JP
@bouninng 間接照準射撃が本格的に野戦で用いられたのは日露戦争からですかね、それ以前でも攻城戦などでは用いられていましたが。
棒人間ひろ @bouninng
@perie_JP はい、そのころからなのですが、世界的に一般的になったのはやはりWW1ではないかと思いまして
棒人間ひろ @bouninng
一方で間接射撃は「大体この辺」程度にしか狙いがつけられず、必然的に大口径の砲で目標の辺りを「塗りつぶす」ような撃ち方をせざるを得ず、それゆえに莫大な量の弾薬を使う羽目になり、それでもなお目標を破壊できていないという事が多々ありました。
棒人間ひろ @bouninng
当然、直接射撃で狙えばいいではないかという話も出てきますが、重くて大きくて鈍重な火砲をえっちらおっちら敵から見えるところまで運んでいくのは大変どころの話ではありません。そこで現れたのが戦車です。
棒人間ひろ @bouninng
初期の戦車はもともと、敵の火点(トーチカや機関銃座、対戦車砲なんかの陣地の総称だと思っていただければ)などの射撃に耐えながら、直接砲撃でそれらを制圧・撃破する為の、いわば「装甲を纏った動く野砲、歩兵砲」でありました。
棒人間ひろ @bouninng
この「動く歩兵砲」の直接射撃による火力支援の元で、歩兵は敵の陣地を突破しようというのです。
棒人間ひろ @bouninng
しかし、WW1後、世界の陸軍は「機動戦」という理論の名の下に、戦車をそれ単体で纏め、一括で運用することを目指すようになります。歩兵としては傍にいて敵の強固な火点をばしばし狙い撃ってくれる存在がいなくなるという事であり、代わりになる物が必要でした。
棒人間ひろ @bouninng
ドイツの三号戦車の車両を使った「(三号)突撃砲」は、そんな流れの中で生まれました。動かない火点を撃つのだから、戦車みたいにぐるぐる回る砲塔はいりません。その分戦車よりも大きな砲と多くの弾薬を乗せられ、また戦車よりも小さく作れる…「突撃砲」は、そんな車両でした。
棒人間ひろ @bouninng
最も、これが出来あがるまでには様々な苦難がありました。突撃砲は出来るまでの流れや仕事の内容から、砲兵科の持ち物なのですが、まぎれもない「戦車」の車体を使っているため、突撃砲が1両作られるごとに、貴重な三号戦車の車体を砲兵科に持って行かれるのです。
棒人間ひろ @bouninng
当然、戦車部隊の人間は、「そんな訳の判らん物にやる車体は無い!」と反対します。しかし、とりあえず作ってあった小数の突撃砲が対フランス戦で大きな戦果を挙げたことで、戦車部隊にも認められる存在となり、大手を振って歩兵の横で敵の火点を撃っておりました。
棒人間ひろ @bouninng
元々突撃砲は歩兵の支援をするものとして作られていますが、歩兵を支援する過程で戦車に出会うことも当然ありえます。そのため、ある程度対戦車戦闘も考慮されていました。そんな時に、独ソ戦、東部戦線が始まり、ドイツ軍はT-34と出会います。
髭田 髭雄 @Cpthige
@bouninng 火砲による間接射撃は目標破壊が主目的ではないから当然だ。
棒人間ひろ @bouninng
@Cpthige はい、間接射撃の主目的は「制圧」であることはわかっております
棒人間ひろ @bouninng
T-34の前に、あらゆる戦闘車両は無力でした。ドイツ軍はとにかく対戦車能力を高める必要があり、その中で突撃砲は対戦車車両としてうってつけでした―戦車よりも高性能な砲と多くの弾薬を乗せられ(車体全体を使った戦闘室は、当然砲塔よりも広い)、背も低い(見つかりにくく、被弾しにくい)。
棒人間ひろ @bouninng
こうして、ドイツ歩兵の最大の敵、突撃砲の相手は火点から戦車になり、ドイツの突撃砲は「動く歩兵砲」から、火力と防御能力に優れた「動く対戦車砲」、旋回砲塔が無いかわりにに高い攻撃能力と防御能力を持った「戦車」となったのです。
棒人間ひろ @bouninng
ちなみに今の「ドイツ歩兵の最大の敵、突撃砲の相手」の部分は、「ドイツ歩兵の最大の敵」と「突撃砲の相手」は同格で繋いでください。「ドイツ歩兵の最大の敵、突撃砲」ではないので、注意してください
棒人間ひろ @bouninng
一方、歩兵と共にソ連軍防御陣地に対して直接射撃を行うドイツ軍の突撃砲を見たソ連は、砲塔の無い戦車の車体に火砲を搭載する場合、通常の戦車よりも大口径で威力ある榴弾砲が装備できる上、製造コストも安く済むことに着目しました。
棒人間ひろ @bouninng
これに基づいて1942年末、戦車の車体に直接火砲を載せた、幾種類かの「自走砲」が開発されます。軽戦車の車体に76mm野砲を乗せたSU-76、T-34の車体に122mmを乗せたSU-122、少し遅れて1943年前半にはKV-1S重戦車の車体に152mm榴弾砲を乗せたSU-152、等
棒人間ひろ @bouninng
SU-76は力不足な軽戦車の車両に一般的な師団野砲である76mm野砲(対戦車能力もある)を乗っけて、戦車や歩兵と共に前線で直接射撃をさせるというもの。
棒人間ひろ @bouninng
モノとしては、ドイツのマルダー等の待ち伏せを主とする「対戦車自走砲」に近いものですが、それでも敵の陣地まで出て行って歩兵の横で直接射撃による突撃支援をやらされ、高い戦果と大きな損害を出したりしています。
棒人間ひろ @bouninng
SU-122はT-34の車体に師団榴弾砲(「野砲」と「榴弾砲」は別物)である122mm榴弾砲を搭載したものです。
棒人間ひろ @bouninng
T-34の防御力と122mm榴弾砲の直接射撃による高い火力、そして広い戦闘室に搭載された多くの砲弾(初速の違いがあるにせよ、IS-2の122mmカノン砲は砲弾定数28発なのに対し、SU-122は40発)は強固な敵陣地の破砕に威力を発揮しました。
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