どうなるどうする田中克彦
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田中克彦を留保をつけずに「言語学ではない」と、いわゆる「言語学者」が断じるセンスがさっぱりわからない。近代言語学は、むしろ積極的に歴史性を排してきたのに、なぜ自分たちのコミュニティには適用しない?
2010-04-27 11:52:53正直言えば、語学しかやってきておらず思想史の素養がないひとが、田中克彦の入門書を、「正確」に読解できるとは思わない。そうかんがえると、田中克彦本は、言語学の人たちの言っているのとは逆の意味で、「有害図書」。
2010-04-27 11:57:44@tera_sawa まあ田中本は暇なときに僕も読んでみる必要ありますね。「言語学じゃない」というのが「歴史性の排除」と矛盾するというのは?
2010-04-27 13:20:31田中さんの本は愛読していますが、どのような副作用がありますか? RT @langstat 18冊以上読んだ人は、古本屋で105円以下だった場合のみ買ってよし(笑) RT @Mitchara 田中K彦・かなやん・町田K氏の入門書あたりは有害図書として18禁にしたい #gengo
2010-04-27 13:29:19@wataruu 「言語学」という語そのものを歴史性を排除して分析すると、「言語の/についての学問」を意味するので(だよね?)、近代言語学のやってきた方法論(歴史性の排除)“だけ”を含意しなくなる、という意味。
2010-04-27 15:20:01@tera_sawa なるほど。近代言語学の方法論が「歴史性の排除」かどうか分かりませんが、そうなると自らの方法論の成立*要件*として「歴史性の排除」を要求する、ということがそもそも自己矛盾してしまいますよね。
2010-04-27 15:28:31@tera_sawa うーん、やっぱりよく分からない。「歴史性の排除」についてもうちょっと説明していただけますか? 「歴史性の排除」を標榜するなら、歴史的産物にすぎない近代言語学は、自らの歴史的地位を特権化して、他の歴史的視点を受け入れないことをすべきではない、ということ?
2010-04-27 15:41:18@tera_sawa「近代言語学は歴史性を排除する」っていったときに、この言明自体にも歴史性を認めると、パラドックスが生じると思うんだけど。だから、上の言明自体が意味をなさないか、「歴史性」ということばが二つの意味で使われているんだと思う。
2010-04-27 15:57:45@tera_sawa 「言語観」の歴史性と「言語学感」の歴史性は独立で、近代言語学は前者は排除するけれども後者は排除していないのではないでしょうか。近代言語学は「言語観」の歴史性を持ち込む「言語学観」と「言語観」の歴史性を排除する「言語学観」を区別するメタな視座を持ちうるのでは。
2010-04-27 16:03:31@tera_sawa まあなんか以上のような感覚で、みんな田中本を拒絶してるんだろうと思います。ちょっとまあ田中本読んでないんで、読まないとホントどうしようもないんですが。
2010-04-27 16:07:12@wataruu まあ大体そんな感じだけど、そこまで強い主張じゃなくて、パラフレーズするとこんな感じ:歴史性を排除しちゃったら「オーセンティックな言語学」という概念自体が崩壊するので、そういうのがあると強弁するのは変くらいの意味。すべての言語学者が「強弁している」とは思っていない
2010-04-27 16:08:22@wataruu そこがポイントだと思う。僕が思うに、「多くの言語学者は、前者を理論的に排除し、後者を“素朴に”排除している」。つまり、前者が後者を論理的に導くと言うよりも、前者を成立せしめている知的システム(例:「言語学は科学!」)が、後者を緩やかに導いたという理解。
2010-04-27 16:16:26@tera_sawa 非常にうまく多くの言語学者の態度を表していると思います。「前者を理論的に排除し、後者を“素朴に”排除している」
2010-04-27 16:22:20@wataruu ぶっちゃけたはなし、そういわれるとは思ってなかった(笑)。「多くの言語学者」というのは言い過ぎかなあ、おれ、「言語学者」って言っても、東大院生くらいしか知らんし、、、と思ってたので。
2010-04-27 16:24:55@tera_sawa えーと、確認すると多くの言語学者は、言語観に関しては歴史的中立性を保つ一方で、言語学観に関しては、無意識に特定の歴史的立場に依拠している、ということですよね。それは正しいと思います。僕自身は理論的に上の二つの主張は両立しうると思いますが。
2010-04-27 16:30:03@wataruu まとめてもらった部分にはそんな感じです。両立する(=矛盾しない)かあっつうと、レベル次第でけっこう微妙だと思います。「言語学」観も言語というう表象を使う以上、もし「素朴な中立的記述主義」を採用するなら、矛盾するかと。逆に言えば「戦略的記述主義」ならぎりセーフ
2010-04-27 16:39:23これは俺も是非聞いてみたい。RT @saereal: どのような副作用がありますか? RT @langstat 18冊以上読んだ人は、古本屋で105円以下だった場合のみ買ってよし(笑) RT @Mitchara 田中K彦の入門書あたりは有害図書として18禁にしたい #gengo
2010-04-27 17:00:05なんか言語学の入門書が盛り上がってる様なので、ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』と、ピエール・ブルデュー『 話すということ――言語的交換のエコノミー』を挙げておこう。どうせスルーされるだろうけど。 #gengo
2010-04-27 17:11:29@tera_sawa 最後の点に関しては、ざっくりした言い方をすると「言語という表象を使う以上」というふうにして両者を同じレベルにみるかどうかにかかってる気がします。
2010-04-27 17:25:02田中のみに限ると、主に (1) 社会言語学・言語政策の専門家なのに中立的な「言語学」を標榜しているため、言語学観が偏る (2) 生成文法観が一面的で理論に対する誤解を生む かなあ。いかがでしょう? #gengo RT @tera_sawa: @saereal: @langstat
2010-04-27 18:06:40「言語学を学びたいんですぅ」と言ってる入門者の「言語学」って、専門家の「言語学」と著しく解離しているとおもうんだけどな。あとで書く。
2010-04-27 18:11:07