経営努力の方向性を「安く」から「雇用・投資」へ

shinshinohara @ShinShinohara

とある大手スーパーで、1Lの牛乳が１００円以下で販売されていることに衝撃を受けた。そのすーーぱーでは、プライベートブランドがいろいろ安く販売されている。豆腐１丁で３０円しない。 私は心配になった。「これを生産する酪農家や豆腐屋は暮らしていけるのだろうか？」

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今、日本は新型コロナの影響もあり、雇用がどんどん失われようとし、生活が苦しい人が増えている。そういう人たちにとって、安い食材はありがたい。どうしても手を伸ばしてしまう。そうした人たちに安い食材を提供することは経営努力なのだろうが、何か違う気がする。

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安すぎる牛乳、安すぎる豆腐。それを大手スーパーから求められた酪農家、豆腐屋は、儲けを切り詰め、従業員への給料を減らし、なんとかスーパーの要望に応えられるような価格設定にしたのだろう。必死に働いて、わずかな儲けにしかならないのに。

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すると、酪農家は、牛に食べさせるエサを安く済ませようとするだろう。牛乳をたくさん取れる薬があれば、手を出したくなるだろう。豆腐屋は、なるべく安い大豆を使おうとし、少しの大豆でたくさんの豆腐が固まる薬を使う衝動に駆られやすくなるだろう。

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酪農家にエサを納品する業者も、儲からない。豆腐屋に大豆を納品する農家も儲けが少なくなる。すると、みんなが貧しくなり、安いはずの牛乳、豆腐さえ、手を出せない、デフレスパイラルに陥るかもしれない。

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昔から、商品を安く販売することは「経営努力」と呼ばれてきた。自らの儲けを抑えて、消費者にお安く提供。しかし、スーパーの儲けを圧縮するだけで止まらず、酪農家や豆腐屋、牛のエサの業者や大豆農家まで儲からず、生活が苦しくなる。

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そして、働く人は皆、自分も消費者。給料が減れば、買える品物は安いものばかりになる。すると、また「経営努力」が行われることになり、皆が儲けを減らし、給料を減らし、消費を減らし…これが、デフレスパイラルの正体。これを日本は３０年ほど続けている。

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私は、「経営努力」の方向性を、「商品をひたすら安く」から、 ①雇用を増やすこと ②新技術への投資を増やすこと に転換することを推奨したい。デフレスパイラルを止めるカギになると考えている。

shinshinohara @ShinShinohara

儲かっている企業が、儲けをそのままにするのは、経営努力が足りないのは確か。ただし、そこで儲けを圧縮させ、商品を安く売れ、と要求するのでは、デフレスパイラルを加速させてしまう。経営者への要望事項を、「安く」から「雇用」と「投資」に変えてみよう。

shinshinohara @ShinShinohara

牛乳や豆腐の価格はそのままで構わない。その代わり、儲けているスーパーには、雇用の改善、給与水準の改善を要望しよう。そして、商品の価格はそのままに、ますます品質が高い商品へと改善する投資を求めよう。

shinshinohara @ShinShinohara

すると、スーパーで働く人たちの給料が上がり、働く人も増え、その人たちのゆとりが、消費を増大させる。より品質の高い牛乳、豆腐を作ってもらおうという投資が、設備の更新を促し、設備を販売する業者や、工場も儲かる。そこで働く人たちの懐も温まり、消費が増える。

shinshinohara @ShinShinohara

失業者が減り、給与水準が改善すれば、むやみに安い牛乳や豆腐でなくても、購入できるようになる。企業に求める「経営努力」を、「より安く」ではなく、「雇用」「給料」「投資」に変えてみよう。すると、デフレスパイラルはピタリと止まるのではないか、と期待している。

shinshinohara @ShinShinohara

社会の空気を変えよう。いま、大儲けしている企業があったら、「安くしろ」と求めるこれまでの要求を改め、「雇用を増やせ」「投資をしろ」という要求に変えてみよう。すると、増えた雇用、上がった給料のおかげで、消費が増え、経済が上向く。ケインズの言う乗数効果が働く。

shinshinohara @ShinShinohara

企業に求める「経営努力」の方向性を、「雇用」と「投資」に切り替えよう。この考えを多くの人が抱き、声にするだけで、社会の空気は変わる。声を出そう。新型コロナで苦しんでいる人たちに、雇用を生み出すためにも。