兵站・軍の機動

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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

なお、「味方の軍隊がいついつに通るから、糧食を準備しておいてね」と命じられたのにしていなかったので、そのまま略奪されたミラノみたいな都市もあります。  twitter.com/rUyaCVtIiRxgC9…

2023-08-09 21:27:24
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

中世前半で最も偉大な神聖ローマ皇帝は、食料を運んできたミラノのパン屋や商人から身包みを剥いで送り返した。 その後も、軍馬の飼料はおろか兵士の食料にも不足をきたすと皇帝はたまたま近くにあった城へと配下を避難させた(なお、城の住人は追い出された。)。 皇帝の騎士や兵士たちは(続く pic.twitter.com/ceTHJMzcuW

2020-03-10 22:04:32
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

たまに、敵を内通させて何年もかけて「敵の勢力圏」内にこっそり物資集積所を作り、いざ遠征を開始するや疾風怒濤勢いで征服するやるやつらもいる。 全盛期のモンゴルとか

2023-08-09 21:35:38
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

#創作の戦争 基本的に兵隊は、自分が使う物は全部自分で背負います。マイ食器とか寝具/毛布とか、予備の武器にもなる鉈や手斧とか。 数日分の糧食なども背負いますが、それ以上は荷車とかに積んで部隊で管理します。重いから。 あと、余分な米とか持っていると、勝手にどぶろくとか造りだす(ガチ pic.twitter.com/SuGgEvjF9o

2023-08-10 09:37:36
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

直ぐに使う武具とか以外は全部荷車とかに積むほうが兵隊の負担は減るのですが、荷車とかが増えると今度は部隊の動きが鈍くなります。行軍は速度は荷車ずらり輜重隊の速度なので。 極端な話、輜重隊無しで兵隊が全荷物を背負い歩けば、行軍はめちゃくちゃ早くなります。 短期の作戦だと、たまにやる。 pic.twitter.com/efS8941QpM

2023-08-10 09:42:11
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

なお、武士とか騎士は浪人者でもない限り基本的に荷物を背負いません。 彼らは封建領主、つまり地主様なので、従者や荷物担ぎを連れています。 pic.twitter.com/mAAfZVGKyx

2023-08-10 09:46:15
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

軍隊ではないけど、ダンジョン飯のライオス一党なんかが分かりやすいかな? 彼らは何ヵ月もかかるような長期間の作戦はしないし、やることは斥候に近いので、必要な全ての荷物を自分で背負う。 あるいは、ダンジョンの入口にある街が兵站拠点や輜重隊代わりとも言える。 pic.twitter.com/kKHyKMersE

2023-08-10 10:02:31
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

ライオスはさらに、食糧を現地調達(魔物食)に頼ることで荷物を減らし、行軍速度を高めている。 軍隊で言えば、略奪を前提とした作戦行動。博打に近いが、ライオスは賭けに勝った。 pic.twitter.com/HVsEDETiLX

2023-08-10 10:04:28
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

#創作の戦争 軍隊が略奪ではなく紳士的に糧食や物資を購入する現地調達は、近代以前から行われていました。 略奪より現地調達のほうが上品で徳が高いと思われていたんですね。 第1回十字軍では、現地調達で地元都市と交渉したら足元をみてきたので、そのまま略奪しました。 twitter.com/rUyaCVtIiRxgC9…

2023-08-13 08:46:16
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

にほんぐん「我が軍はきちんと地元の業者に金を払い糧食や軍需物資を現地調達するぞ。ただし、請求書の送り先は現地の傀儡政権だがな!!!」 それは略奪ではないかもしれないが、ただの収奪だよね???

2023-08-11 14:35:01
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

>RT というよりも、略奪は非効率だからかなと思います。 ここにあるとおり、現地調達は必ずしも、略奪を意味しません。私の畑である近世ヨーロッパにおいては、軍による物資の現地調達は普遍的な補給物資の確保手段ですが、時代が進むにつれてますます略奪は推奨されなくなります。

2023-08-14 14:48:51
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

それは略奪は非難されるべきなだけでなく、非効率であり、物資の浪費であったからです。近世欧州において暴れ回る兵隊たちは、目の前にある直ぐに消費できるものを強奪し、それ以外は火を放って破壊する傾向が強いとされます。阿呆物語を読むとよく分かる情景ですね。

2023-08-14 14:49:56
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

そして乱暴狼藉は、住民たちを逃散させます。農民たちがいなければ、パンもありません。つまり軍が現地で自活することは不可能となります。

2023-08-14 14:50:46
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

三十年戦争初期までの規模感、6万ほどの軍(野戦軍+その他の守備隊)であれば非効率であっても略奪は軍を支えることができたかもしれませんが、15万以上の規模に達した軍を支えようとしたとき、略奪は許容もできず法外に過ぎるものとなりました。

2023-08-14 14:51:37
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

ヴィラールは1707年の成功裏に終わるドイツ方面への戦役の開始に当たり次のように述べています。「もし諸君らが焼き討ちをして民衆を追い立てるなら、諸君らは飢え死にするであろう」 このような事情から現地の行政手段や軍による組織的な手段を活用した軍税制度が発展する訳です。

2023-08-14 14:53:38
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

軍税制度は三十年戦争の中で発展しました。スピノラ、マンスフェルト、そして最後にはヴァレンシュタインにより、この新しい形式が作り上げられることになります。

2023-08-14 14:56:42
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

軍税制度は広範囲な地域全体に課せられた負担金を、規定された方法で支払わせるもので、普通は長期間に及びます。そして最終的には金銭による調達が主となり、その金銭で食糧やその他の物資を手に入れるようになった訳です。

2023-08-14 14:58:03
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

以前よりは人道的に見えますが、軍税制度が長期にわたり確実に金銭を供給するものとするためには、巧みに進化した寄生虫のような機能が不可欠で、宿主を殺すのではなく、そこから恵みを引き出さねばならないと言う点で、持続的かつ一方的な収奪と言う言葉は相応しいかもしれません。

2023-08-14 15:00:10
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

しかし、このようにして構築された現地自活体制を破壊するために行われる敵の襲撃から、軍税対象地域を守るために陣地線が構築され、戦闘の形態が機動戦から陣地戦と呼ばれる形式へと一時期進んだことも事実なのです(卵が先か鶏が先かの議論は脇に置いていますので注意)。

2023-08-14 15:08:17
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

そのため、住民にとって軍税を課す勢力と、その体制を破壊しようと地域の荒廃を狙って襲撃を行う勢力と、どちらが災厄であるのかは、もはや何とも言えない状況となります。

2023-08-14 15:10:50
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

事実、軍税の支払いは、明確に潜在的な危害からの保護をもたらしています。その行政管理的な規則正しさによる査定と徴収は、多くの場合、強奪と言うよりも課税に類似したものになり、兵士の乱暴狼藉は減り、軍からの支払いが順調に行われるならば経済は循環し、地域の安定化にも繋がりました。

2023-08-14 15:12:19
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

一方で、軍税制度は国家が依然として単純に国内のみの歳入や、その信用(債券などを通じた資金調達)のみによって戦争の全負担を背負うことができなかったことを意味していますし、殆どの近世ヨーロッパの国家がその段階に至ることはありませんでした。

2023-08-14 15:14:03
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

そしてそれは、かつての犠牲者が主人となる国民国家によって追求されていくことになります。 兵站話が盛り上がっていた旧軍関連のお話はこの国民国家の段階のお話になりますので、まぁその前史の理解としてと言うことになりますね。以上。ご参考まで。

2023-08-14 15:15:27
旗代@5月5日:軍事革命論イベント開催 @Hatashirorz

@decoy334_ta 革命~ナポレオン戦争も戦線によって雰囲気違いますよね。スペインなんて、現地自活失敗事例ですし笑。

2023-08-14 16:54:59
伊藤 敏/地図の鬼神 @itobin_wh71

ヴァイキングなどが定住を選ぶようになったのも、結局は略奪が非効率的だと気づいてきたからだといえます そもそもが商人としての側面が強いヴァイキングが、継続的な商業活動を重視したのも不思議ではないです twitter.com/hatashirorz/st…

2023-08-14 15:08:42
Amictica sal vitae.(新アカウント) @boots_fleck1

略奪が非効率なものでありながら、たとえば中世において常道として続けられたのは、補給の都合ということもそうであるが、諸侯における領域支配圏(城主支配圏と直轄地)・城主における城主支配圏(村落と城とその周域地)などの領主権力の弱体化・否定という政略的な部分も twitter.com/hatashirorz/st…

2023-08-14 16:18:29
Amictica sal vitae.(新アカウント) @boots_fleck1

含んでいたからか。 戦国期の寺社破壊や焼き討ちも似たものでしょうか。 寺社によって地方支配のために維持されていた諸機能の混乱と停止をもたらし、ひいては領主の支配権(いわばright to rule=統治する権利)に対する物理的・精神的打撃も与えるものでした。

2023-08-14 16:18:30
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