私的「戦争映画オールタイムベスト10」

個人的に戦争映画のオールタイムベスト10を選んでみました。表ベスト10と裏ベスト10があります。 (セルフまとめです)
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エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

少し前に、ハッシュタグをつけた「オールタイム戦争映画ベスト10」というお祭りがあり、参加しようかと選らんだら、もう終わり?みたいな事があった。 もったいないので一人で発表してみます。 表と裏があるの。(10本に絞れなかった😅)

2021-08-14 13:13:58
エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

ただ、私はミリタリー趣味が全くなくてその方面は疎く、評価のポイントにしていない事を申し添えておく。 以前は、自分にない知識という意味で一定の敬意を払っていたが、歳をとるにつれ「ウザい」「やっぱ、ミリオタはクソ」という偏見が増して来た😔 とりあえず、CG以前の作品に言わないで欲しい。

2021-08-14 13:19:57
エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

#オールタイム戦争映画ベスト10 (表) 遠すぎた橋 1977 ディアハンター 1978 地獄の黙示録 1979 Uボート 1981 誓い 1981 戦場のメリークリスマス 1983 サルバドル 遥かなる日々 1986 ゆきゆきて神軍 1987 太陽の帝国 1988 フューリー 2014

2021-08-14 13:27:01
エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

『遠すぎた橋』リチャード・アッテンボロー 第二次世界大戦後期のマーケット・ガーデン作戦を、莫大な予算とオールスターキャストで描いた。少年誌などでも大々的に特集されたが、観に行ったら完全な「厭戦映画」で、少年は目が点になった。 従軍経験のある田中小実昌は、この作品を高く評価していた。 pic.twitter.com/MUYlbhZN93

2021-08-14 13:35:45
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『ディアハンター』マイケル・チミノ 初めて本格的にベトナム戦争に向き合った映画として絶賛された。前半の長くリアルな米国地方都市での青年の日常から、一気に灼熱のベトナムにジャンプする展開が衝撃的だった。 私の初デート映画という意味でも記念碑的作品(重すぎて失敗だった)であります😅 pic.twitter.com/aGFDRGj8VW

2021-08-14 13:45:17
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『地獄の黙示録』フランシス・コッポラ この作品は公開自体が巨大なイベントだった。今はなき渋谷東宝に駆けつけた日の興奮は忘れられない。 大岡昇平や池波正太郎などの従軍した戦中作家が、皆「観た日の夜、戦場の夢を見た」と感想を述べていたのが、印象的だった。 pic.twitter.com/SSAwmqJFkz

2021-08-14 13:52:49
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『Uボート』ウォルフガング・ペーターゼン 敗戦国ドイツによる(単純な反戦ではない)戦争大作という意味でも、息詰まるような潜水艦戦を初めて描いたという意味でも、歴史的に重要な作品。 当時は「西ドイツもこういう映画を作れるようになったのか。時代は変わるんだな」という感慨がありました。 pic.twitter.com/OB9DTd5PaQ

2021-08-14 14:09:00
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当時は、ドイツが第二次世界大戦を描くことについて、本当にそれくらいのタブー感があったのです。

2021-08-14 14:54:05
エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

『ディアハンター』と『Uボート』には、映画の前半に同じような場面がある。主人公の前に戦場から戻った兵士が現れる。彼は人を寄せ付けない不吉なオーラを放ち、まだ無邪気な主人公達に暗い影を落とす。 その帰還兵はPTSDに侵されている。これから戦地に向かう主人公の未来を暗示する「予兆」なのだ。

2021-08-15 09:09:37
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こうした描写が日本映画にあるかというと、実はファースト・ガンダムにある。母に会うために自宅に戻ったアムロは、自宅を占拠して飲んだくれている兵士たちを目撃する。彼らは単なる不良兵士とは少し違う。特に下士官の佇まいが。この場面は、待ちわびた筈の母親との再会に、不吉な影を落としいる。 pic.twitter.com/VC1HKG7FK5

2021-08-15 09:44:17
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ファースト・ガンダムでは、連邦政府の兵士はどこか官僚的で冷たく、一方でジオンの兵士は人間味がある。この描き方は一貫しているのだが、ドラマの構造上は連邦が味方でジオンは敵なので、分かりにくい。しかし、この逆転がボディブローのように独特の味わいを作っている。他のガンダムにこれはない。

2021-08-15 09:54:23
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『誓い』ピーター・ウィアー 第一次世界大戦で多大な損害を出した、ガリポリの戦いを舞台にした豪州映画。前半は美しい青春映画で後半は凄惨な戦闘が描かれる。「これは『炎のランナー』ミーツ『二百三高地』だ!」と思ったら、『炎のランナー』と同年の作品であった。メル・ギブソンが初々しい。 pic.twitter.com/peJupZcET6

2021-08-14 15:07:59
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『戦場のメリークリスマス』大島渚 ヴァン・デル・ポストの俘虜収容所体験を日本人の大島渚が監督したため、日本軍に対する独特の距離感を持った作品になった。作中、ロレンスが作品のテーマを台詞で語る「私は個々の日本人を憎みたくない。彼らは一人ひとりは良い人間だが、集団になると発狂する」。 pic.twitter.com/wuXCyR0vXK

2021-08-14 15:36:08
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坂本龍一は日本軍の青年将校ヨノイを、化粧をして不思議な存在感で演じた。セリフはつたなかったが、ヴァン・デル・ポストは坂本龍一を絶賛した。 「彼は、ヨノイのモデルになった日本軍の将校に、あまりにもソックリ過ぎるほどソックリなので、実は私は驚いているんだ。あの奇妙なフィーリング…」 pic.twitter.com/0pR1DFOQ9e

2021-08-14 15:47:58
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『サルバドル/遥かなる日々』オリバー・ストーン オリバー・ストーンから一作と考え『プラトーン』より前に撮ったこれを。 オリバー・ストーンの「社会派」ぶりは、当時の映画ファンに揶揄されることが多かったが、この映画の主人公の描き方を見れば、彼がそれほど単純な作家ではないと分かるだろう。 pic.twitter.com/070XwwLjW7

2021-08-14 15:57:31
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エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

『ゆきゆきて神軍』原一男 昭和末期になっても、一人戦争責任を追及し続けた奥崎謙三を追った衝撃のドキュメンタリー。 のちに奥崎謙三の「変人性」を揶揄的に捉えて彼の行動を中和化する(笑いモノにする)動きが出たことは、あまり健全だと思わない。 変人でなければ、あんなことは出来ない訳だし。 pic.twitter.com/FcYMHdo60H

2021-08-14 16:11:32
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奥崎謙三の型破りな戦争責任の追及について、小林信彦は肯定的に捉えたが、長部日出雄は「人間が神を代行することは許されない」と否定した。 今になってみると、ここに後の分かれ道の遠因があったのだろうか…という気もする。

2021-08-14 16:16:28
エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

『太陽の帝国』スティーブン・スピルバーグ 日本軍が侵攻する上海の租界で両親とはぐれた「零戦好き」な英国人の少年が体験する地獄めぐりと成長。 ニューウェーブSFの大家、J・G・バラードの自伝的小説を『未来世紀ブラジル』のトム・ストッパードが脚色! 本格的な中国ロケをした撮影が素晴らしい。 pic.twitter.com/9bEqZGrb0N

2021-08-14 16:31:21
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エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

当時は、若きヒットメーカーであるスピルバーグがシリアスな作品を手がけることを「今度はアカデミー賞が欲しいのか」と否定するムードが普通で、明らかに過小評価されてしまったと思う。今ならもっと素直に観てもらえるのではないか。 スピルバーグで唯一、エロティシズムが濃厚に漂う作品でもある。 pic.twitter.com/qk878PcX1C

2021-08-14 16:46:51
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エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

『フューリー』デヴィッド・エアー 一つだけ最近の作品だが、近年の戦争映画では最も見応えがあった。 『遠すぎた橋』が「戦争」を描いた映画なら、『フューリー』は「戦場」を描いた映画で、「『プライベートライアン』以後」の凄まじい戦闘シーンと緊張感の途切れることのないドラマが素晴らしい。 pic.twitter.com/1133N7C9RH

2021-08-14 16:56:28
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エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

『プライベート・ライアン』は、冒頭のノルマンディー上陸作戦のシークエンスは、歴史に残るほど、本当に本当に凄いのだが、それ以降の「本筋」がクダラナイし長いし…という困った作品である。

2021-08-14 17:00:43
エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

#オールタイム戦争映画ベスト10 (裏) 将軍たちの夜 1967 愛の嵐 1974 スキャンダル 1976 (伊) 帰郷 1978 1941 1979 ランボー 1982 大日本帝国 1982 東京裁判 1983 戦場の小さな天使たち 1987 黒い雨 1989

2021-08-14 17:11:40
エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

オールタイム戦争映画の裏ベスト10は、笠原和夫脚本、舛田利雄監督の『大日本帝国』と小林正樹のドキュメンタリー『東京裁判』という両極端な作品を柱に、戦場ではなく、その背後や周辺のドラマを描いた作品を集めてみた。

2021-08-14 18:12:17
エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

『将軍たちの夜』アナトール・リトヴァク 第二次大戦下のワルシャワで起きる連続殺人事件。犯人は将校?この皮肉な設定。ピーター・オトゥールの冷徹な将校が素晴らしい。将校仲間に「今のドイツで娼婦の殺人を裁くだって?」と揶揄されながら「殺人は殺人ですよ」と捜査するオマー・シャリフも渋い。 pic.twitter.com/aHqp25Vy1j

2021-08-14 18:45:17
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エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

『将軍たちの夜』に戦闘シーンはないのだが、ワルシャワの市街地を再現した大規模なオープンセットを、機甲師団が焼き払うシーンの迫力は凄い。この迫力はCGではまだ出ない。このシーンを見るだけでも一見の価値があります。 pic.twitter.com/ADQpoPIjRm

2021-08-14 18:51:53
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