作家・桜庭一樹さんが翻訳家・鴻巣友季子さんの文芸時評に抗議。

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松尾模糊/Blur Matsuo @matsuken0217

奇しくも、阿波しらさぎ文学賞受賞作、なかむらあゆみさんの『空気』は、父の死をきっかけにそうした男性中心的な空気感から解放された母の視点が入れられていることで、小説としての強度があると思ったのですが、今作は私小説的なメタフィクションで母がかなり奇異に描かれていることで、

2021-08-27 20:46:42
松尾模糊/Blur Matsuo @matsuken0217

鴻巣さんのような読み方をされたかもしれないな、と個人的に思ったりしました。

2021-08-27 20:46:42
松尾模糊/Blur Matsuo @matsuken0217

あと、公開されていない部分の描写で母の奇異さの意味が、かなり暗喩的に記されているので、そこから鴻巣さんは介護について触れたのかもしれませんね。

2021-08-27 21:49:04
WARE_bluefield @WARE_bluefield

ライスさんは評論媒体の字数制限等のフォーマットを理由に挙げてるけど、個人的には、この手の人たちが長い字数での評論とか思う存分話す機会を得ても、同じようなことしか言ってないので、フォーマットは関係ない気がするんだけどな。 davitrice.hatenadiary.jp/entry/2021/08/…

2021-08-28 01:26:53
千野 帽子 翻訳「小説列伝」準備中 @chinoboshka

『人はなぜ物語を求めるのか』『物語は人生を救うのか』ちくまプリマー新書『俳句いきなり入門』NHK出版新書『読まず嫌い。』角川書店、文藝ガーリッシュ2部作@河出書房新社『文學少女の友』青土社。編著『夏休み』『富士山』『オリンピック』角川文庫、獅子文六『ロボッチイヌ』ちくま文庫。共著『東京マッハ』晶文社。

note.com/chinobox/m/me1…

千野 帽子 翻訳「小説列伝」準備中 @chinoboshka

大筋そういう傾向があるとは思います。 ただ今回の件にかぎると、鴻巣さんはある程度長文(といっても4000字くらいか)で非常に鋭い文章を書いているのを読んだことがあります。 フォーマットもそこそこ毒なんだなーと感じています。 twitter.com/WARE_bluefield…

2021-08-28 01:30:49
千野 帽子 翻訳「小説列伝」準備中 @chinoboshka

むしろ鴻巣さんの有能さ、愚劣なフォーマットの要請に応えようとする真面目さが今回マズかったという気もする。 文芸時評の時事ネタ縛りみたいなフォーマットは愚劣だ。

2021-08-28 01:35:22
山崎ナオコーラ nao-cola(they/them) 小説家・エッセイスト @naocolayamazaki

新刊『あきらめる』(小学館)は、作家デビュー20周年記念の長編小説です。明らかにするという語源の前向きなタイトルですので、明るい読書時間を提供できるかもしれません。古典紹介エッセイ『ミライの源氏物語』もどうぞよろしく!目標は「誰にでもわかる言葉で誰にも書けない文章を書きたい」。(ご依頼は出版社経由でお願いします)

https://t.co/eo461z7e2N

山崎ナオコーラ nao-cola(they/them) 小説家・エッセイスト @naocolayamazaki

テクストだけが文学だった時代は終わったのだと思う。「どう読むか」だけの議論では文学は残らない。社会でどう作用するかまでが文学。しかも今は双方向で社会を作っていく時代。誰を傷つけるか、誰を助けたいかまでも文学。作家も人間として生きている。文学はテクストの中だけにあるものではない。

2021-08-28 01:44:54
山崎ナオコーラ nao-cola(they/them) 小説家・エッセイスト @naocolayamazaki

助けたい、は傲慢でした、寄り添いたい、でしょうか……。

2021-08-28 02:29:46
北野勇作 『100文字SF』発売中! @yuusakukitano

最近はすっかり、マイクロノベル伝道師(自称)。ほぼ毎日マイクロノベルを書いてツイッターに上げてます。たまに暗闇朗読とか芝居とか。 mail: mpkq83554@iris.eonet.ne.jp

note.com/yuusakukitano

北野勇作 『100文字SF』発売中! @yuusakukitano

解釈の自由とかそんな問題ではなく、「小説のあらすじ」としては明らかに間違っているし、(小説だからそういう解釈もあり得る、とかいうことではなく、そのひとつの解釈でしかないものを小説のあらすじとして書くことが間違っている)、桜庭さんの抗議は当然だと思う。

2021-08-28 09:07:27
北野勇作 『100文字SF』発売中! @yuusakukitano

それから私小説の定義とかに関係なく、あれは明らかに小説だが、事実を部品にして組み立てられていることも作中には示されていて、そのことも小説の構造のひとつになっていて、その上でいろんな解釈ができるあの台詞がはめ込まれているのだから、いろんな解釈ができる状態、というのがあの小説の形。

2021-08-28 09:14:05
北野勇作 『100文字SF』発売中! @yuusakukitano

あの言葉を聞いた、ということだけがあの小説の中の出来事であって、いくらでもあるその解釈のひとつを小説の中で確定しているあらすじとして書くのは小説の読解として完全に間違い。解釈の自由とかそんな大仰な問題はない。ただの間違い。

2021-08-28 09:16:17
北野勇作 『100文字SF』発売中! @yuusakukitano

まして、そのことによってそのモデルであるとはっきりわかる人にまず間違いなく実害が及ぶとなれば、抗議は当然だし、そうするしかないと思う。そう言う解釈もできるように書いてることと、その解釈を確定したものとして紹介されることはまったく別ですよ。

2021-08-28 09:20:20
北野勇作 『100文字SF』発売中! @yuusakukitano

そういう解釈もできなくはないが、もちろんそれが意味する本当のところはわからない、というのが小説としての肝心な仕掛けで、それが小説を小説にしているものなのだから。

2021-08-28 09:23:58
藤田真文 @maffumi

法政大学社会学部メディア社会学科の教員です。 研究テーマは、テレビドラマの物語論的分析。ニュースの言説分析。

藤田真文 @maffumi

桜庭一樹「少女を埋める」の鴻巣友季子さんによる論評(朝日新聞「文芸時評」8月)に対して、桜庭さんが抗議した件について思うところを書きます。最初に冗長かもしれませんが、批評に対する一般論から。自分は文学研究者ではありませんが、ロラン・バルトの「作者の死」を放送批評の出発点に(続

2021-08-28 15:19:43
藤田真文 @maffumi

しているので、作品は「読まれることによってしか物語(テクスト)として完結しない」「読書によって物語は複数性を持つ」と考えています。これは私が言うまでもなく、現代の批評家・研究者に広く共有されている考え方ではないでしょうか。そのうえで、①作者は作品の中で制作意図を完全に表現でき(続

2021-08-28 15:20:37
藤田真文 @maffumi

るとは限らない。②作者は自ら意図・意識していないことも書き込むことがある。③したがって、作者の「意図」のみから作品の解釈を一義的に確定することは誤りである。 一方、読者・批評家は、①自分の読みの結果が作品のどこから読み取れるのか、明確に示せなければならない(誠実性)。(続

2021-08-28 15:21:38
藤田真文 @maffumi

②読者・批評家の読みの妥当性は、読者・批評家の読みを読んだ二次的な読者の「了解」によってしか保証されない。③批評家の批評文は、自らの読書行為によって作り上げた「作品」であって、そこに読者=作者としての責任が生じる。 このことを前提としたうえで、鴻巣さんの読み影響されないように(続

2021-08-28 15:24:22
藤田真文 @maffumi

まずnoteに公開された「少女を埋める」を読み、次に鴻巣さんが自分の読みの根拠を示したEvernoteを読みました。私の読みを根拠づけるのは、以下の点です。①「父が体調を崩してから二十年、幸せだった、と母は噛みしめるようにしみじみと言った。驚いて声を飲み込んだ。記憶の中の母は、私から見る(続

2021-08-28 15:25:33
藤田真文 @maffumi

と、家庭という密室で怒りの発作を抱えており、嵐になるたび、父はこらえていた。」「不仲だったころもあったよね」「離婚の話が出た」、②「いよいよ蓋を閉めるというときになって、母がお棺に顔を寄せ、『お父さん、いっぱい虐めたね。ずいぶんお父さんを虐めたね。ごめんなさい、ごめんなさい(続

2021-08-28 15:29:10
藤田真文 @maffumi

ね……』と涙声で語りかけ始めた。」 鴻巣さんは、①と②の場面を結びつけて、介護中に「(母が父を)虐めた」と解釈しています。鴻巣さんはあげていないものの、同じ読みを引き出す記述として、③「十年以上前から、母は実家にわたしをなるべく入れないようにしていた」「食事して、居間とトイレ(続

2021-08-28 15:30:07
藤田真文 @maffumi

だけを使っていた」「いま実家の内がどうなっているのか、わからない」という箇所を指摘しておきます。桜庭さんはなぜことを書いたのか「意図」はわかりませんが、娘にも「隠された介護」と読み取ることができます。 「私」は、母の「父が体調を崩してから二十年、幸せだった」という証言に依拠し(続

2021-08-28 15:32:08
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