#今日の構造式 1(1-100)

佐藤健太郎先生による #今日の構造式 をまとめましたが、たくさんあるので100ずつに分けることにしました。 こちらでは1-100までをまとめました。
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佐藤健太郎 @KentaroSato

@turkey_jp そこらへんをどこまで細かくさかのぼって書くかは、毎回悩みどころなんですが……。まあ追記しておくことにします。どうもありがとうございます。

2020-11-16 16:32:27
佐藤健太郎 @KentaroSato

#今日の構造式 6 今日は単純なやつ、エチレンです。炭素と炭素の二重結合を持ったシンプルな化合物。プラスチックの代表選手であるポリエチレンは、このエチレンがたくさん(=ポリ)つながったものです。その他、いろいろの化合物の原料となる、石油化学工業のキーとなる物質。 pic.twitter.com/m23yBSpG1K

2020-11-16 22:16:22
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佐藤健太郎 @KentaroSato

エチレンは単純な構造ではありますが、植物のホルモンとしてもはたらき、果実を熟成させる作用があります。リンゴの横にバナナやキウイフルーツを置いておくと、早く熟成することが知られていますが、これはリンゴからエチレンが放出されるためです。

2020-11-16 22:20:20
みやびん @miyabine

佐藤健太郎様は某理科大生なんだから、装飾品とかそんな急に増えたフォロワーさん向けの緩い解説じゃなくて、ナノダイヤモンド電池とかニッチなやつオタ早口で語ってよ!!(無茶振り) twitter.com/KentaroSato/st…

2020-11-16 20:25:45
佐藤健太郎 @KentaroSato

貴金属であるパラジウムは、やはり装飾品にふさわしい。 twitter.com/ARchemisT2020/…

2020-11-16 11:05:26
佐藤健太郎 @KentaroSato

@miyabine 誰がオタ早口だぁぁぁっ!(絵に描いたようなオタ早口ですすいませんすいません)

2020-11-16 21:14:33
みやびん @miyabine

@KentaroSato 毎日の更新楽しみにしてます!!🥰

2020-11-16 23:20:05
佐藤健太郎 @KentaroSato

@miyabine マニア路線もぼちぼちぶちかましたいと思いますので、その節はよろしくお願いします。

2020-11-16 23:32:53
佐藤健太郎 @KentaroSato

@miyabine いま単行本を11巻までしか手に入れられないでいるので、この人が何をやる人なのか知りたさにあふれています。

2020-11-16 23:45:35
佐藤健太郎 @KentaroSato

#今日の構造式 7 今回はヒスタミン。血圧降下や平滑筋収縮などの作用を持つ重要な体内物質であり、アレルギー反応にも関わります。魚などの腐敗によっても生成し、これを食べて大量のヒスタミンを取り込んでしまうと、アレルギーに似た症状が起きてしまいます(ヒスタミン中毒)。 pic.twitter.com/iOlUmUhl2C

2020-11-17 22:49:27
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佐藤健太郎 @KentaroSato

ヒスタミンは、アミノ酸の一つであるヒスチジンから作られます。アミノ酸は、アミノ基(-NH₂)とカルボン酸(-CO₂H)を持った化合物ですが、このカルボン酸だけが取れてアミンだけが残った形なので、語尾が「-amine」になっています。このように、アミノ酸は重要な体内物質の原料にもなります。 pic.twitter.com/jEKUpU99Mz

2020-11-17 22:52:41
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佐藤健太郎 @KentaroSato

魚が腐敗すると、タンパク質が細菌の酵素で分解されてアミノ酸になり、その中のヒスチジンが変換されてヒスタミンが生じてしまいます。ヒスタミンは熱を加えても分解されないので、いったんヒスタミンができると煮ても焼いても中毒が起こりえます。

2020-11-17 22:55:00
佐藤健太郎 @KentaroSato

このヒスタミンの構造をいろいろいじると、ヒスタミンの体内での働きをブロックし、アレルギー反応を抑える化合物が作れます。花粉症の薬としてよく使われる抗ヒスタミン剤というやつがそれですが、これはまたいつか紹介します。

2020-11-17 22:58:42
佐藤健太郎 @KentaroSato

#今日の構造式 8 本日は、柑橘類の香りの元になる化合物リモネン。ラテン語でレモンを意味する「limon」に、二重結合を含んだ化合物の語尾「-ene」をつけた命名です。爽やかな香りなので香料としてよく使われ、かのドルチェ&ガッバーナの香水にもリモネンが含まれています。 pic.twitter.com/fTR2uUiNU3

2020-11-18 22:34:23
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佐藤健太郎 @KentaroSato

また炭素と水素だけでできているリモネンは、同じく炭素と水素が主成分である油をよく溶かします。発泡スチロールも溶かしますし、油汚れを落とす洗剤にも使われていたりします。

2020-11-18 22:37:06
佐藤健太郎 @KentaroSato

リモネン分子は実は2種類あり、一方を鏡に写すともう一方にぴったり重なる関係にあります(鏡像異性体)。この一方だけがレモンの香りで、もう一方はオレンジの香りらしいです。筆者は嗅いでみたことはないですが。 pic.twitter.com/E2vhjHXkbG

2020-11-18 22:42:09
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佐藤健太郎 @KentaroSato

鏡像異性体の構造式での表し方は、いずれブログででも解説いたします。

2020-11-18 22:43:38
野島高彦 @TakahikoNojima

@KentaroSato リモネン嗅ぎ分けをやったことがあります.片方がハッカ,もう片方が柑橘系でした.

2020-11-19 08:03:00
佐藤健太郎 @KentaroSato

@TakahikoNojima ハッカ系ですか……。どうも人によって感じ方が違うのかなという気がしています。僕はどっちか片方だけ嗅いで、確かに柑橘系だなと思った記憶はあるんですけど。

2020-11-19 08:53:35
野島高彦 @TakahikoNojima

@KentaroSato Wikipediaによれば,ℓ-リモネンがハッカ油,d-リモネンが柑橘系の果皮,とのことです.物理化学ご専門の先生から10年くらい前に分けて頂いたので,その先生が今もお持ちかどうか確認して,まだあれば嗅いできます. ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA…

2020-11-19 12:59:47
Yuuya Nagata @nagata_yuuya

Actually, (R)-limonene smells like orange, and (S)-limonene smells like harbs. jst.go.jp/pr/announce/20… twitter.com/KentaroSato/st…

2020-11-18 23:35:30
リンク www.jst.go.jp 共同発表:天然キラル溶媒を不斉源とする触媒的不斉合成~高分子らせん骨格による高効率不斉転写、不斉増幅の実現~ 京都大学 大学院工学研究科 杉野目 道紀 教授、長田 裕也 助教、竹田 龍平 博士課程学生(研究当時、現 民間企業勤務)らの研究グループは、天然から安価かつ大量に得られるキラル溶媒を唯一の不斉源として用い、触媒的不斉合成を行う新たな手法を開発しました。 8
佐藤健太郎 @KentaroSato

@nagata_yuuya 調べるとオレンジの香りという話と森の香りという話が出てくるんですが、実際嗅ぐとどうですか?人によっても感じが違うのかもしれませんが。

2020-11-18 23:48:05
Yuuya Nagata @nagata_yuuya

@KentaroSato 実際にはハーブ系の森の香りという感じです、とても柑橘系とは思えない香りですね。レモンの香りという俗説がどこから来たのか気になるところです。

2020-11-19 01:10:58
佐藤健太郎 @KentaroSato

@nagata_yuuya うーん、僕はどっちか忘れたけど片方のエナンチオマーを嗅いで、確かに柑橘系だなと思った記憶はあるんですよ。実際にレモンから抽出されるわけですし。嗅覚の受容体は個人差が大きいので、そのせいかもしれません。

2020-11-19 08:46:47
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