世界のGOODデザイン鑑賞企画「競馬編」

海外のおもしろ凄いデザインを眺めて見る目を肥やそう!月イチ開催企画、2021年4月度(二回目)「競馬編」のまとめ。この回のみ日本競馬のデザインもあります。総括の後に開催時反響の大きかった英国競馬パート・ロイヤルアスコットについてのドレスコード事情補足解説を追加。
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POO松本 @POO_MATSUMOTO

競走馬はモデルと一緒じゃないと表紙に出れない、そんなVOGUE129年の歴史を打ち破ったのが、G1レース勝利数世界歴代一位、獲得賞金世界歴代一位に輝く豪が誇る名牝馬・ウィンクス。2019年4月号の豪VOGUEになんとウマ娘…もといウマ単体で表紙を飾るというVOGUE史上初の快挙を成し遂げたのであります! pic.twitter.com/vK4SoJnVez

2021-04-23 21:26:55
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牝馬なので女性ファッション誌に出ても当然!…なのかどうかはわかりませんが(苦笑)その出演号での中身を少しだけ発掘できたのでココでご紹介。さすがに専門、一流のカメラマンが撮ると、競馬場で観る馬体とは違った魅力が見えてきて、これは素晴らしい誌面デザインになったのではないかと確信。 pic.twitter.com/3xm2XPB4v4

2021-04-23 21:30:31
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海外競馬デザインを巡る旅もいよいよ大詰め。ここからはフランスに上陸!まずはフランス競馬統括機関ギャロップ社(わかりやすく言うとフランス版JRA)が2011年に「backstage(舞台裏)」と題した競馬観戦喚起デザインを。細かい部分までデザインされ尽くしたレース前の模様が実にユーモラス! pic.twitter.com/dLKkQ2QzVj

2021-04-23 21:37:05
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先のデザインと同じく、ギャロップ社が手掛けたパリ大障害の告知デザインがこちら。障害レースは柵をジャンプして越えたりするのですが、柵の最上部は馬の脚に当たっても怪我しないよう、灌木で覆われます。その灌木が集合して怪物となり行く手を阻む…それに立ち向かう名馬たち、といったデザイン。 pic.twitter.com/6UuACUQ2gC

2021-04-23 21:41:08
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同じくギャロップ社のディアヌ賞の告知デザインを続けてご紹介。このレースは牝馬限定、女の子のウマだけしか出れないレースなので、レース直前での控室ではこのように女達により火花が飛び交っている…というデザイン。フランスはこういった見立て的なデザインが主流で、見てて実に面白かったり。 pic.twitter.com/YRCnCSnuTB

2021-04-23 21:44:08
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さてここでいっちょ解説を。先のパリ大障害とディアヌ賞、どちらも実はフランスパートの一番初めに紹介した「backstage」からの連作デザインになってまして。それを解説する自作画像をペタリ。こんな感じで、あの一枚の中に実は2レース分のデザインが仕込まれていた、という感じ。いやぁ実にお美事! pic.twitter.com/zX7aqHcaMT

2021-04-23 21:47:32
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先に一枚紹介しましたが牝馬限定のディアヌ賞、その開催告知デザインを三種まとめてペタリ。牝馬を女性と見立ててゲート内で着替えさせたり、女性客のドレスの裾が芝になったりと、実にフレンチジョーク満点な各種デザイン。格調よりも発想、ビジュアルを優先するのがフランス流デザイン、なのかも。 pic.twitter.com/184xLm8lGe

2021-04-23 21:54:17
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さて今宵の海外デザインツアーもいよいよクライマックス!日本人には最も馴染み深いであろう海外の大レース、凱旋門賞の告知デザインを三種一挙公開。一枚目から2018年版、2009年版、2015年版。仏人にとって競馬はマジで観劇とか祭りとか、そんなイメージなんだなぁと読み取れるデザインではないかと。 pic.twitter.com/Jw2T7sKAeE

2021-04-23 22:00:15
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POO松本 @POO_MATSUMOTO

個人的に仏競馬最高峰のデザインと推すのがこちら、2016年版の凱旋門賞。文字は一切無し(ウマのゼッケン内に実はある)で凱旋門に脚をちょこんと乗せる馬だけでフランス最強を謳う、実に天晴なデザイン。ドバイやロンジンに足りないのはコレなんだよなぁ、とデザインの重要性を再確認。これが世界だ! pic.twitter.com/OI7d49bko0

2021-04-23 22:04:20
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さぁ帰って参りました、競馬デザインツアー最後の国はニッポン。JRAのデザインは全て他の国に負けない(時々余裕で勝つ)高レベルですが、その中から個人的に最高峰と讃えたいのは2004年にJRA50周年記念で出した新聞広告。コレ、二面ぶち抜きのデザインで横にしているのよね。発想が凄まじい逸品です! pic.twitter.com/y1a6DBrYKO

2021-04-23 22:12:22
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さらにあと一点、個人的に推したいのが昨年2020年に70周年を迎えた大井競馬場の広告デザイン。このコロナ禍での想いを訴える傑作。今回思った各国のデザイン性は、カラッとした米国、サラッとした英仏、ジメッとした日本、かと。デザインの中に情念や物語性を盛り込むのが多分日本独自の特性なのでは。 pic.twitter.com/gOViIrwoQT

2021-04-23 22:18:59
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物語を感じさせてくれるデザインを愛するニッポンの国民性を究極のレベルまで高めた最高傑作な競馬広告はコレだと思う。仕事柄、印刷物のデザインしか本企画では紹介しませんがコレだけは紹介させて頂きたい。2015年度のJRAブランドCM「夢の第11レース」。何度観ても泣ける。 youtu.be/kcv3D26GjWA

2021-04-23 22:25:47
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…え?今回はウマのデザイン集だからウマ娘もあるかと期待してたのにって?ワハハ、そこを漏らす俺ではないぞ!という訳でウマ娘ブームの立役者「黄金の不沈艦」ゴールドシップのレアデザインを三種、有馬記念缶ビールのパケ、当時の新聞広告、そしてアノ宝塚記念のファン投票用紙デザインを公開だ! pic.twitter.com/ViAbLhC8AV

2021-04-23 22:33:27
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そしてゴルシの最新デザインもご紹介。2020年度、まさに数ヶ月前の新聞用にデザインされた有馬記念開催告知だ!一番右手前に顔だけ(笑)出ているのがゴルシ。まだまだゴルシは現役で競馬デザイン界を大暴れしているのがゴルシファン、ウマ娘ファンにも伝われば幸い! pic.twitter.com/VyIwy1RCQD

2021-04-23 22:36:12
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そして長丁場を駆け抜けてくれた(かもしれない)ゴルシファン、ウマ娘ファンのためにオマケも付けとこう!先に紹介したCM動画のファンメイド版「夢の第11レース ウマ娘Ver.」をどぞー。リアルでも架空でも関係ない、物語を与えてくれるデザインこそがニッポンの真骨頂だ! youtu.be/VYhMGAWetYw

2021-04-23 22:39:43
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【世界のGOODデザイン鑑賞企画「競馬」編総括】 今宵も長らくのお付き合い有難う御座いました。一枚に物語を詰め込み、見る者を様々な感情へと導くのがデザインのひとつの使命ではないかと。その物語は勇気をくれたり、癒やしてくれたり様々ですが、優れたデザインを見たら次は君の番。そう思うよ! pic.twitter.com/p6z6IJ7m70

2021-04-23 22:45:35
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世界の競馬デザイン、惜しくもハナ差で二着になったのがこちらの一連のロイヤルアスコット、しかもドレスコードネタだったという、デザイナーとしては予想だにしなかった衝撃(笑)ほんの僅かな差での高評価を頂戴した栄誉を讃え、今宵はロイヤルアスコットのドレスコード事情を補足解説。いざ参らん! twitter.com/POO_MATSUMOTO/…

2021-05-05 19:25:37
POO松本 @POO_MATSUMOTO

英国王室勢揃い、世界中の王族集結となるロイヤルアスコット。もう競馬の域を超えて社交界、競馬場が社交場と化す訳で、その時期になると最新ドレスコード増刊などが出版されるらしく、その雑誌デザインも幾つか発掘してきました。こういったガチフォーマルファッションのデザインも珍しいのでは。 pic.twitter.com/IyCqFiXSin

2021-04-23 20:12:10
POO松本 @POO_MATSUMOTO

ロイヤルアスコット、競馬天覧試合には厳格なドレスコードが存在するのは先にツイした通り。ではそのドレスコードが4段階に分類されているのはご存知でしたか?まず一番最下級のウィンザーがこちら。いわゆる一般席で、どんな服装でもOKですがちゃんとした方が楽しめますよ、的なゆるいコードだそう。 pic.twitter.com/cEwmNpPegq

2021-05-05 19:28:39
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ご覧のように、定番である帽子を被ってない参加者が大半。予約なしでも取れるチケットだそうで、ピクニック気分や仮装パーティー的なノリで自由に競馬を愉しんでいる姿が見られますな~。我々日本人がロイヤルアスコットに行った場合、まずこのウィンザーでの観戦になるかと。 pic.twitter.com/Afi45agYAn

2021-05-05 19:31:23
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続いてはロイヤルアスコット、四段階中で第三のドレスコードが適用されるヴィレッジ。男性はハット無しでもOKですが、女性はこの段階から帽子着用が義務付けられてます。ただサイズの規定は無いそうなので、ヘッドピースなどでオシャレしても大丈夫、お飾り的に遊ぶのもOKだとか。 pic.twitter.com/uRHLvCY0r3

2021-05-05 19:35:23
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次は四段階中、第二のドレスコードが適用されるクイーンアン。こちらもフォーマルのみ、女性は帽子着用が義務。第二のクイーンアン~第四のウィンザーまでは競馬コースに近い席、いわゆる野外での観戦。別料金で併設のクラブハウスにも入れるそうです。ロイヤル天覧試合、さすがに色々厳しい(苦笑 pic.twitter.com/tpfHaCAuxC

2021-05-05 19:40:19
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四段階中、最も厳格な規定が用いられるのが第一のドレスコード、ロイヤル。この段階で男性はハット着用が必須となり、女性では肌の露出具合が鬼のように厳しく取り締まられるそう。このロイヤルコードは競馬場施設内への入場がOKに。貴賓席、いわゆる王族スペースへ入れる訳で厳しくて当然だ!だそう pic.twitter.com/9fQW5MJ0XU

2021-05-05 19:44:56
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ロイヤルチケットは一般人が予約して取れるモノではなく、貴族や王族にコネがないとまず入手は無理らしい。なのでロイヤルアスコットにお出かけした場合、そこに居るハット着用の男性には絶対に喧嘩を売ってはいけません(迫真)門番は画像のような、人の良さそうなおじいちゃんが務めるのが定番みたい pic.twitter.com/P0hMj5EKa2

2021-05-05 19:48:35
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