山本勘助の日の本探訪！～京都篇～

山本勘助道鬼齋 @yamakandoukisai

嵐山、『落柿舎』 嵯峨野に在り、松尾芭蕉の弟子向井去来の別荘である。 此の入口の蓑が掛けて有るか無いかで不在か否かの合図としておったとか。 庭には四十本程の柿の木が有り、ある時老商人が訪ねて参り、柿を売ってくれと云う。 だが其の夜に嵐が来て柿が全て落ちてしまった。 #落柿舎 pic.twitter.com/fFXbZpm3VJ

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翌朝参った商人は呆然とし、金を返してくれと云う。 不憫に思い全額返したとか。 其の折に友人に宛てた手紙に『落柿舎の去来』と自らを称したとか。 何とも庶民的な話であるな。 #落柿舎 #松尾芭蕉 #向井去来 #柿 #嵐山 #嵯峨野 pic.twitter.com/xaCXU9CzQx

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『華厳寺』 鈴虫寺として知られる。 洛外、松尾大社近くにある臨済宗の寺。 説法が有名で長い列を為す事も多い。 一年を通し鈴虫を飼っておる。どの季節でもおると云うのは、余程試行錯誤をされたのであろう。 #華厳寺 #鈴虫寺 #説法 #鈴虫説法 #京都 pic.twitter.com/2Xulx5pLE5

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茶菓子が用意され、『菓子には鈴虫が入っております』と和尚の戯れ言で人人の笑いを誘う。 此れもまた禅宗ならではであるな。 鈴虫の声が静かに響く。 #鈴虫寺 #説法 #臨済宗 #栄西 #喫茶養生記 #京都 pic.twitter.com/2rd72NUnQV

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『而今』『柳緑花紅』 そういった話を聞き、心を整える。 人は哀しき哉、時が幾分過ぎれば肝要な事を忘れてしまう。 時折こうやって心を整えねばならぬな。 寺には『幸福地蔵』が祀られており、願いを一つだけ叶えてくれると云う。 渾身の願いを一つのみ、願うと良い。 #鈴虫寺 #幸福地蔵 pic.twitter.com/ySo8hidN7q

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『淨住寺』 黄檗宗の寺である。 元は嵯峨天皇の勅願の天台宗の寺であり『常住寺』と云う名であったが、応仁の長戦で焼け落ち、後に公家の葉室氏に中興され黄檗宗となり今に至る。 #浄住寺 #嵯峨天皇 #黄檗宗 #応仁の乱 #葉室氏 #京都 pic.twitter.com/BC0iGyBX0i

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『化野念佛寺』 嵯峨、化野(あだしの)にあり、かつては京の風葬地であった。 空海が野晒しになっていた遺骸を埋葬し、供養の為に五智如来の石佛を建てたことに始まると云う。 此処だけはただならぬ空気を感じる。 京には他にも風葬地と云うものがあるが、此処だけは何かが違う…… #化野念仏寺 pic.twitter.com/iZvPVXTZUd

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『トラーナ』である。 其の向こうは『ストゥーパ』。 日の本の鳥居は此のトラーナから来ておるようである。 トラーナが鳥居、ストゥーパが卒塔婆。 此の形で残っておるのは相当古き物であるな。 興味深い。 #化野念仏寺 #トラーナ #ストゥーパ #鳥居 #卒塔婆 #風葬地 #京都 pic.twitter.com/2CJu0uaP85

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赤い…… 此れ迄の紅葉の赤は、何処か落ち着きさえしたのだが、此処の赤は畏怖さえ感ずる。 冥土から呼ばれておるかのように感じてしまう…… 因みに盆踊りと云うのは、地獄の亡者が手を揚げ蠢く様子であると云う。 盆は『盂蘭盆会』、天竺のウラバーナからくる。 #化野念仏寺 #ウラバーナ pic.twitter.com/ROCOBSu3Vq

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長き長き人の世…… いったい幾つの命と云うものが生まれ、現し世を生きたのであろうか。 如何程の思いがあったのであろうか…… 儂一人の思いなんぞ、塵にも満たぬ…… 満たぬが己にとっては何とも大きい。 其の何とも大きいものが数えきれぬほどあった。 #化野念仏寺 #命 #魂 #歴史 #人間 pic.twitter.com/slBySDVD0X

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人は生きておる時よりも、生きておらぬ時の方が遥かに長い。 生きておるとは何なのであろうか…… 夢幻の如く也とは云うが、此の目に映るもの、頭に浮かぶもの、 夢幻とは思えぬものがある。 わかるのか、わからぬままなのかもわからぬ、 わかってはならぬ、わからなくてよい、そういうものかもしれぬ pic.twitter.com/canNKpSVkT

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そろそろ京を出ようと思う。 随分と長居したものである。 まだまだ御紹介したき処はあるが、また何れの折にか、戻ってくるであろう。 #京都 #嵐山 #渡月橋 pic.twitter.com/zDvC8RwY8B

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