飯田譲治さんが語る『沙粧妙子 - 最後の事件 -』
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タイトルはみんなで相当考えたんですが、なかなか決まらなかった。沙粧という名字は、ナイトヘッドの時に取材に来たスチルカメラマンに「佐粧さん」という方がいて、名刺をとっておいたんです。そこから拝借しました。
2010-04-23 14:22:56![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「沙粧妙子〜」はタイトル、いろいろありました。記憶にあるのは「キラークイーン」。これはぼくの発案ですが、だめですよね。「沙粧妙子最後の事件」は演出の河毛さんのアイデアです。
2010-04-23 14:24:37![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
推理小説の名作に「トレント最後の事件」というのがあります。ぼくがこの話を考えた時、正直、別に最後の事件だとは思っていなかったんですが、なかなかいいタイトルだったんで、最後の事件ということになりました。実際は最後の事件じゃなかったですけど。
2010-04-23 14:25:50![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
主題歌はロッドスチュアートの「レディラック」に。ぼくはこの曲聴いた時、正直ちっともあっていない気がしました。そんなことない、なかなかあってるじゃないかと思ったのは番組終了して数年後のことです。
2010-04-23 14:30:27![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ロッドスチュアート「やぁ、今度の番組の主題歌を担当することになったロッドスチュアートです。このストーリーの犯人は誰かって? それは今は言えないけど、でも、これだけは言える。犯人は絶対に家政婦じゃないよ。それじゃっ!」
2010-04-23 14:32:12![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
こんにちわ。昨日までの二日間で「沙粧妙子最後の事件」の第1話から6話まで観直してみました。15年振りの観賞、自分の書いたものだというのを忘れてすごく冷静な気分で観られました。
2010-04-25 14:38:49![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
過去を回想するというだけでなく、今の自分の仕事にもとても参考になります。自分の撮った映画もまたちゃんと観直さなくてはいけませんね。
2010-04-25 14:39:44![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
台本、二人のシーンで、確か、「スカートがめくれて赤いパンティが見える」というようなト書きを書いたんです。頭の中に浮かんだ映像を書きとめていくような感じで執筆していたので、それを素直に書き記したという感じだったんですが、
2010-04-25 14:44:51![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
その役をやることになった国生さんにとって、それは大きなこだわりになりました。役柄としても、女性としてもこだわりたいということだと思います。それで、国生さんは自分で買ってくるといい、迷った末に三万円くらいの高級下着を選び、それを身につけて撮影にのぞみました。
2010-04-25 14:49:06![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
あの、一瞬チラリと写っただけのパンティには、打ち合わせや買い物の時間や、その他いろいろ、スタッフやキャストの苦労がこめられています。
2010-04-25 14:53:34![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
振り返ると些細なエピソードでも、その時はみんなけっこう真剣だったりします。撮影とはそんな出来事の連続で成り立つものなんでしょうね。
2010-04-25 14:58:51![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
おはようございます。今日の沙粧妙子のお話。定かではないんですが、もう撮影には入っていた頃だと思います。ある日の朝。ずっとシナリオ執筆していたのか、寝起きだったのかもあやふやなんですが、とにかく、ぼうっとした頭で二階から降りてきて、テレビを点けました。
2010-04-26 11:58:28![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
地下鉄で毒ガスが撒かれたらしく、被害者が何人いるかもわからない。とにかくとんでもないことになっているという報道。まだ事件の詳細はまるでわからなかったんですが、ぼくは直感しました。これは何かの団体による犯行だと。
2010-04-26 12:00:33![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
たった一人、または二人か三人くらいが誰かを殺そうとするのは、怨みであったり、金が目当てであったりする犯罪ですが、数人の集団が無差別に殺人をしようとするの場合は、明らかに洗脳がなされてる。
2010-04-26 12:02:42![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
人は、殺人が悪い事だと本能的に知っているので、人に集団で、集団殺人を犯させることはとても難しい。でも、それが可能になる場合があります。そのひとつは「戦争」です。でも、日本ではそれはなかなかできにくい。
2010-04-26 12:05:54![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
もうひとつは宗教的な間違った先導がなされた場合です。事件の報道を見た時、これは何かに洗脳された数人のグループの犯行だと直感しました。
2010-04-26 12:07:20![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
その時、ぼくの書いていた物語、「沙粧妙子最後の事件」は、集団が介在している話ではありませんでしたが、洗脳された人間が殺人に走ってしまうという面を持ったストーリーだったので、これはヤバいなと思いました。
2010-04-26 12:08:57