高千穂遙氏が語る「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」

なぜ、高千穂遙氏が「宇宙戦艦ヤマト」シリーズの中で唯一「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」を担当することになったのか。 「加藤直之氏の「宇宙戦艦ヤマト2199」製作作業」 ⇒ https://togetter.com/li/274908 「加藤直之氏の「宇宙戦艦ヤマト2199」製作作業(Part.2)」 続きを読む
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高千穂遙 @takachihoharuka

わたしが担当したヤマトは「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」だけなので、それ以前、以後のことはよくわかりません。さらばのことで、わたしが体験したことでしたら、書けますが。(^^; twitter.com/matsuurama/sta…

2022-02-03 09:08:26
松浦まさふみ @matsuurama

@takachihoharuka 専属契約結ぼうとしていた頃かもしれませんね 宇宙戦艦ヤマトは逆に子門さんが先に吹き込んでいた説を聴きました。

2022-02-03 08:56:34
高千穂遙 @takachihoharuka

松浦まさふみさんとのやりとりで、わたしが担当した唯一のヤマト「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」の話をしてもいいよってことになったのですが、真剣に書いたら、はっきりいってやばいです。(^^; なので、ちょっと考えますね。(^^;

2022-02-03 09:34:34
高千穂遙 @takachihoharuka

ヤマトは、いろいろあるんです。で、うかつに書くと、悪く言っているように見えてしまうので困るんですよ。たしかに当時は、シビアな話だったんですが、いまになってしまえば一種の思い出で、とくにわだかまりはないです(いや、少しはあるか?)。そこを理解していただけないと、書きにくいですね。

2022-02-03 09:38:22
高千穂遙 @takachihoharuka

「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」、まずはいちばん無難な前段階だけ書いてみます。なぜ、ポンキッキと長浜忠夫さんの担当だったわたしがヤマトをやることになったのかまで。その先は、流れを見ながらですかねえ。(^^;

2022-02-03 09:57:12
高千穂遙 @takachihoharuka

ヤマトは松崎健一くんが持ってきた企画です。SFイラストの先輩である斎藤和明さんから、「自分にきた話だけど、向いてないと思う。松崎くんのとこでできないかな」と言われ、持ち帰ってきたと聞いています。

2022-02-03 09:59:01
高千穂遙 @takachihoharuka

企画は、戦艦三笠が宇宙に行くという話でした。聞いたとたんに「おいおい」ですね。とりあえず松崎くんがイメージボードをいくつか描いていました。三笠のまわりを岩塊が囲んで回転している絵とかを見た記憶があります。わたしは、こりゃだめだろうと思っていました。

2022-02-03 10:02:04
高千穂遙 @takachihoharuka

その後、しばらくあって、いきなり流れが変わりました。松本零士さんが加わったからです。松本さんが三笠ではなく大和にしろと提案され、それが採用されたと聞きました。

2022-02-03 10:05:16
高千穂遙 @takachihoharuka

これは、すごいですね。ヤマトの原作は誰かとか、一時期揉めたりしましたが、原作ではないにしても、いちばんの功労者は三笠を大和に替えた松本さんだと個人的に思います。大和になって、いきなり企画が現実的なものになったと感じたので。

2022-02-03 10:06:22
高千穂遙 @takachihoharuka

その後の経緯は、とくに詳しくないです。企画が通り、うちは松本さんが描いたラフデザインをクリーンアップするということになって、ヤマトはアニメ化されました。しかし、この立場が後に尾を引き、わたしがでてくることにつながっていったのです。

2022-02-03 10:11:22
高千穂遙 @takachihoharuka

ここで脱線。ガミラス星人、肌の色が変わる事件がありました。わたしが聞いた話では、地球人と区別がつかないので、変えることにしたいうことでした。こういうのは、たいてい西崎Pの一言で決まっていたみたいですね。なかなかできないですよ。しかし青にしてよかったわけで、このあたりはさすがです。

2022-02-03 10:14:24
高千穂遙 @takachihoharuka

それから聞いたのが、森雪のパンティー事件。アナライザーにスカート捲りされた森雪のパンツがむかしでいう深ばきのズロースみたいだったので、西崎Pが激怒。スキャンティーにしろと命じて、変更されたってやつです。これは複数のスタッフから聞いたので、事実っぽいです。知らんけど。(^^;

2022-02-03 10:18:05
高千穂遙 @takachihoharuka

そんなこんなでヤマトは放送されたのですが、裏がハイジと猿の軍団だったかな(よく覚えていない)。けっこう強力で視聴率的には苦戦したんですよね。当社も、オンエアではハイジを見てました。(^^; でも、その後、劇場総集編がヒットし、新作劇場版をつくるという話になっていったわけです。

2022-02-03 10:31:32
高千穂遙 @takachihoharuka

で、ようやくここから聞いた話ではなく、わたし自身が体験したエピソードになります。あらためて言っておきますが、恨みつらみを書くわけではありません。誰がどうということでもありません。あったことをそのまま書いているだけです。誤解なきようにお願いいたします。

2022-02-03 10:45:12
高千穂遙 @takachihoharuka

ある日、加藤直之くんに呼ばれました。「ヤマトが映画になる。デザインをやってくれと言っている。でも、やりたくない」って話でした。なんで?と訊くと。 「割に合わない。ヤマトは松本さんのラフをクリーンアップするという約束でやっていて、ギャラもそれ相応になっている。しかし、違っていた」

2022-02-03 11:14:47
高千穂遙 @takachihoharuka

松本さんが忙しすぎて、ラフがこない。テレビ版のデザインは98%がうちのオリジナルだ。ラフなしで、ぼくと宮武が描いた。これじゃパンクする。同じ条件で映画は受けられない。だから、断ってほしい」 「98%って、マジ?」 「マジだ。チェックしてもいいよ。一からすべて、うちが起こした」

2022-02-03 11:19:02
高千穂遙 @takachihoharuka

「松ちゃんに断ってくれと言えばいいのでは?」 「むずかしい。これまでのしがらみがあって、松ちゃんはいきなり強くでられない。だから、まったく無関係だった、あんたに断ってもらいたい。あんたなら、態度でかいし、横柄だし」 「ああ、否定できない。(^^;」

2022-02-03 11:23:58
高千穂遙 @takachihoharuka

「とにかく作戦を立てよう。向こうからいらないと言ってくれればいいのでは? 絶対に呑めそうにない条件を突きつけて。たとえば、とんでもないデザイン料を要求するとか」 「それ、いい。あと、会議への出席を拒否してほしい。あの会議は無駄だし、メリットもない」

2022-02-03 11:38:09
高千穂遙 @takachihoharuka

「西崎Pはスタッフを集めてあれこれアイデアをださせ、それを全部自分がつくったことにしてしまう傾向がある。でも、うちが請け負ったのはデザインだけ、アイデア料は1円ももらっていない。まる1日の会議で松ちゃんは向こうに張りつきになり、帰ってこなくなる。アイデアはただじゃないんだ」

2022-02-03 11:40:26
高千穂遙 @takachihoharuka

「じゃあ、会議の出席は拒否ね。ほかには?」 「名前かな。デザインをすべてやるのなら、補佐とかじゃなく、メインスタッフとして扱ってもらいたい」 「映画だから、OPクレジットに入れもらおう。絶対にいやがるな」 「いいね。あとは、まかせた」 「万が一オッケイしたら、どうしよう?」

2022-02-03 11:44:36
高千穂遙 @takachihoharuka

「そのときは、そのときだな。すべて呑んでくれたら、やる方向で考えるのもありになる」 というわけで、担当変更を西崎Pに告げ、行ってきましたよ。京王プラザホテルの「樹林」というグリル(レストラン?)まで。ネクタイ締めて、スーツ着て。 以上、前段階は、ここまでです。(^^;

2022-02-03 11:48:29
高千穂遙 @takachihoharuka

曲の買い取りが話題になってますが、ヤマトのデザインも同じですよ。クリーンアップという約束で描いてましたから、うちでつくったデザインはすべて買い取りで、権利は1ミリもなかったのです。

2022-02-03 12:28:09
高千穂遙 @takachihoharuka

いま一度書いておきますね。わたしは「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」だけでヤマトにかかわったので、それ以前も、それ以後も、詳しいことは知りません。なので、伝聞については「聞いたことだ」と記しています。それを事実のように扱われないことをお願いいたします。

2022-02-03 14:08:57
高千穂遙 @takachihoharuka

雑誌に掲載されたという初期のヤマトの絵は、わたしが言っているものではありません。本当に最初の最初に松崎くんが描いた鉛筆のラフ画のことを書いています。そちらの絵のことは知りません。まったくの別物です。わたしは担当ではなかったので、ここからポンと飛んで、松本さんのヤマトになります。

2022-02-03 17:23:48
高千穂遙 @takachihoharuka

貴重な証言と言われたりしていますが、まだ、そういうことはほとんど書いていません。大部分が前振りの伝聞です。繰り返しますが、ここまでは正しい情報とは思わないようにしてください。わたしが体験したことを書くとしたら、これからです。これがあるので、書き残すのをためらってしまうんですよね。

2022-02-03 19:12:19
高千穂遙 @takachihoharuka

いろいろ考えてみたら、もっと明確に伝聞と体験を分けたほうがいいということになりましたので、今後は伝聞の場合、文末に「知らんけど」を付加しておこうかなと思っています。Twitterは文字数制限がきつくて、細かい配慮ができないんですよね。昔話はそのあたりの工夫がたいへんです。

2022-02-05 08:41:26