ゲーデルと思想まわりの用語について(その2、俯瞰編)

「ゲーデルと思想まわりの用語について」を読んでその後も様々な意見が出ていたので先のものを本編としてtrickenさんのを中心に纏めてみました。誰でも編集可能ですのでご自由に編集してください。
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tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

ところが現代思想のの方々は、人工言語の内的整合性より、むしろ「人工言語を想定しないgdgdの日常言語(系など想定しようがなく、〈術語〉(technical term)という発想など通用しない!)というようなところへ、思考に風を巻き起こすようなものを送るという目的意識もあるようで。

2010-05-04 08:00:26
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

つまり現代思想の担い手が、「厳密な系(system)によるアカデミックな探求」と「アカデミックに所属するとも限らない人びとによる日常言語(系は無い)によるさまざまな思索」とのあいだをmediateしたがっている限り、どうしてもこの問題は不可避じゃないの、とも思う。

2010-05-04 08:02:31
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

今までの解説で僕は、一貫して〈術語〉(=自然言語をもとにある人工言語の系を構築して、それをもとに議論を進める際に定義される語彙)と〈表象〉(=人工言語・自然言語の使用において、ある語彙に別の意味が付加され伝播していく語彙の社会的側面)の両方に注意を払ってきました。

2010-05-04 08:07:42
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

単なる自称・メディエータの欲望の可能性も高い。また、その欲望を実現するのはその読者以外にいない、という点では、はなはだ届きにくい。RT @min2fly: @tricken ふむ。mediateになっているのでしょうか?

2010-05-04 08:08:49
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

だから、〈術語〉を重要視する人も、(専門外の人とコミュニケートしていく際には)自分らの〈術語〉が〈表象〉に巻き込まれていくことを避けることはできない。一方、自分なりに思考をしている人も、先行する〈術語〉を無視して、なんでもコンテクストだ、相対的だ、で論じることはできない。

2010-05-04 08:10:49
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

だから結論としては、自分がどの〈術語〉の系にもっとも影響を受けているかを自己分析した上で、他者がつかっていることばの意味を、(それに付加されてきた社会的な意味も含めて)腑分けしていくしかない。その意味で、自分の専門を意識しておくこと、ある特定の術語下で訓練を受けることは重要。

2010-05-04 08:13:07
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

自分の専門分野の語彙を書かないにしても、観念的に捨てないことだあね。

2010-05-04 08:18:23
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

ただまあ、僕は東さんのような批評家は「批評家」という肩書きでしかできないことがある、という前提の元にやっているように思われる。しかし、その前提自体についてはやはり相当込み入っている。本人は「批評とは、コンスタティヴとパフォーマティヴの区別をなくしてしまう文章だ」と述べている。

2010-05-04 08:23:41
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

僕が先ほど言った〈術語〉っていうのは、厳密な(コンスタティヴな)系のもとで議論を成立させることを前提においているものだから、「コンスタティヴな文章でパフォーマティヴなことができる」とか言い始めると、かなり厄介である。「批評」をそう定義すべきかどうかも含めて問題となる。

2010-05-04 08:25:30
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

僕は「批評」とはcritique(厳密な判断)であればよい、と思っているので、「批評文」全体が「コンスタティヴとパフォーマティヴの垣根を崩す文章」であるような必要派必ずしもないと思っている。

2010-05-04 08:28:16
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

DHx自体は、当事者が言ったら「それ自体DH低いよね」と言われるので注意だ!

2010-05-04 08:30:34
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

行為としての言語使用、その一種としての「批評文」って言う風にすると、「意味のある批評は、(何らかの意味において)政治的影響力を持った批評だけだ」ともなりかねない(言った本人がそうした短絡的見解に与しないにしても)ので、本当に厄介ですね。

2010-05-04 08:34:05
シノハラユウキ @sakstyle

ゲーデル問題問題は、今朝、@tricken さんもまとめてたみたい。今回の話って、文系(思想・批評)vs理系(数学)じゃない。@t_hayashiさんは数学の哲学の人であって数学の人じゃない。「ゲーデル使うな」話というより「デリダの脱構築はどこらへんがゲーデルっぽいのか」って話

2010-05-04 14:07:06
シノハラユウキ @sakstyle

「脱構築と不完全性定理ってもしかして何か似てない?」ってことで、はやしさんも、似てるかもねってとこまでは認めていて、ただ「似てる」以上のことは言えないので脱構築の説明としてそれは不適切ってとこなんじゃないか。

2010-05-04 14:11:41
シノハラユウキ @sakstyle

つまり、ゲーデル問題問題は、「おまえら不完全性定理わかってんのか」だけでなく、「脱構築わかってんのか」まで要求される、超ハードなバトル

2010-05-04 14:13:09
シノハラユウキ @sakstyle

どっちも大して解ってない自分としてはゲーデル問題問題に対してもうポストするつもりなかったのだけど、また不毛な争いかと思っている人たちがはやしさんの脱構築解釈スルーしちゃうのはもったいないんじゃないかと思い。事態は、ゲーデルから脱構築って一体何だというフェーズに移っている

2010-05-04 14:32:16