食塩さんと名取宏の対話。主に過剰診断について。

食塩さんと名取宏の対話をまとめました。 概要は以下です。 食塩さんと名取宏(NATROM)との会話。主に甲状腺がんの過剰診断について。 続きを読む
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名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 「地域差が乏しい」というデータもいくつか発表されています。たとえば、PMID:27583855。「一件二件の調査データでは結論は出せない」というのはその通りです。データを総合して、現時点では、被ばくの影響は考えにくいというのがコンセンサスです。

2022-02-12 11:25:17
名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 私が「私見」を述べても科学的知見は動かないというのはその通りです。広くみられる誤解(たとえば、「リンパ節転移が見つかった人たちは早期発見出来てよかったねという話になる」「リンパ節に転移していれば過剰診断ではない」といった誤解)を減らすためにやっています。

2022-02-12 11:25:53
名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 「リンパ節転移があっても悪さをしないガンがある」という言明自体は単なる事実です。とくに甲状腺では(「小児甲状腺がんでは違う」と反論するならわからないでもありませんが)。逆におたずねします。「リンパ節転移がある症例は(ほぼ)全例、過剰診断ではない」というデータがありますか。

2022-02-12 11:26:24
名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 おそらくですが、「術前に明らかなリンパ節転移を認めたら、全例、治療介入するべき」という治療に関するガイドラインから、「リンパ節転移があればほぼ全例過剰診断ではない」という誤った結論を導いておられるのではないかと推測します。

2022-02-12 11:26:53
名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 こうした誤解は、一部のいわゆる「過剰診断論者」の説明が不適切だったことにも一因があります。[「過剰診断とは治療不要の病気を診断すること」と説明しないほうがいいかもしれない natrom.hatenablog.com/entry/2021/03/… ]で詳しく説明しています。私の私見ではなくコンセンサスに基づいています。

2022-02-12 11:27:09
名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 私は近藤誠氏の「がんもどき理論」を批判していますが、「リンパ節転移があっても悪さをしないガンがある」という事実を述べることと両立します。なんなら、近藤誠氏を批判するならば、同時に、積極的にそうした事実を述べなければならないと考えています。

2022-02-12 11:27:37
名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 というのも、あまり過剰診断のことをご理解していない人から過剰診断と「がんもどき理論」が混同されているからです。[過剰診断と「がんもどき」の違い natrom.hatenablog.com/entry/20171121… ]で簡単にご説明しています。

2022-02-12 11:27:53
食塩 @tableSalt0117

@NATROM お返事ありがとうございます。 とりあえずこちらで書き始めていたので続けました。 今回お返事頂いた内容に関しては後程ここに続けますね。 twitter.com/tableSalt0117/…

2022-02-12 12:29:42
食塩 @tableSalt0117

昨日名取さんから頂いた返信(ありがとうございます)なのですが。 まず、「エビデンスはある」とおっしゃるんですが、実際には何一つとして提示がありませんでした。 「大規模過剰診断が起きた根拠はいくつかある」 「まず地域差」 ということなので、 twitter.com/NATROM/status/…

2022-02-12 12:26:40
食塩 @tableSalt0117

@NATROM まず、「過剰診断」の定義について。 National Cancer Instituteも「混同」しているんでしょうか? 厳密な定義が定着していないようにも見えますが。 twitter.com/NATROM/status/… prevention.cancer.gov/news-and-event… pic.twitter.com/4QScP0ONW4

2022-02-12 12:37:00
名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 いくつかご質問を見落としていました。まとめてお答えいたします。「過剰診断」の評価に、診断および続く処置が生存率、生存期間に貢献したかどうかは含めません。定義上そうです。検診の有効性と過剰診断の議論はよく混同されています。

2022-02-12 11:24:29
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食塩 @tableSalt0117

@NATROM これはおっしゃる通りですね。 twitter.com/NATROM/status/…

2022-02-12 12:37:53
名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 『リンパ節転移が見つかった人たちは、通常そこで治療が開始されて「早期発見出来てよかったね」という話』にはなりません。とくに甲状腺がんはそうです。というか、有効ながん検診も含めて、あらゆるがん検診で、そういう面があります。

2022-02-12 11:24:48
食塩 @tableSalt0117

@NATROM すみません、「ある」じゃなくて具体的に引いていただけないと論じようがありません。 twitter.com/NATROM/status/…

2022-02-12 12:39:00
名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 「大規模な過剰診断が起きたであろう」という推測は専門家に検証されたものなどでは全くない、というご理解は間違っています。津金先生、高野先生、緑川先生などの論文が発表されています。食塩さんはご存知なかったんですね。

2022-02-12 11:25:02
食塩 @tableSalt0117

@NATROM どこの誰のコンセンサスですか?そのデータ統合の詳細はどのようなプロセスを経て誰にレビューされたものですか? twitter.com/NATROM/status/…

2022-02-12 12:40:13
食塩 @tableSalt0117

@NATROM 「地域差が乏しい」というのは、スクリーニングを受けた子供たちの居住地域に基づく推定被ばく量とがん発生の間に特に相関が認められなかったということですか。 これは被ばく量の推定モデルに完全に依存してる内容だからエビデンスとしては相当弱くありませんか?

2022-02-12 12:57:40
食塩 @tableSalt0117

@NATROM 「一定数が過剰診断である可能性がある」はわかりました。(最初から否定していない) でも、現状50%過剰診断だったとしても統計的に異常な上昇ですよね。 そして福島ではA判定、B判定と、経過観測を続け一定の条件を満たしたものしか細胞診、つまり診断すら行っていませんから、通常のスクリーニング

2022-02-12 13:17:44
食塩 @tableSalt0117

@NATROM に比較して過剰診断率は低いと考える理由もある。 さらに手術に至った例においては専門家が、少なくともNational cancer instituteで定義されたような例は除外したとしているわけですよね。 その状態で「ほとんど」をどうやって主張するんですか?

2022-02-12 13:19:19
食塩 @tableSalt0117

@NATROM 改めて「過剰診断」の定義をいくつかの文献で確認したんですが、「無害ではないことや進行が速いことが確認された時点で過剰診断から除外される」という点では間違いがないですよね。大人の甲状腺がんでは「リンパ節転移」が「進行が速い」ことの証明にならないから

2022-02-13 00:01:05
食塩 @tableSalt0117

@NATROM 「リンパ節転移があったとしても必ずしも過剰診断とはならない」というのはおっしゃる通りだったわけですが、その中でも進行の速いことが認められたものや一定サイズを越えている場合は「早く見つかってよかったね」という事になって治療が開始され、過剰診断からは除外されますね。

2022-02-13 00:10:17
食塩 @tableSalt0117

@NATROM BMJ Editorial では、overdiagnosisをoverdetectionとoverdefinitionからなるものとし、前者をidentification of abnormalities that were never going to cause harm, abnormalities that do not progress, that progress too slowly ebm.bmj.com/content/23/1/1

2022-02-13 00:12:03
食塩 @tableSalt0117

@NATROM to cause symptoms or harm during a person’s remaining lifetime, or that resolve spontaneouslyとしています。 同じくBMJのこちらでも the diagnosis of a condition that, if unrecognized, would not cause symptoms or harm a patient during his or her lifetime bmj.com/content/362/bm…

2022-02-13 00:13:49
食塩 @tableSalt0117

@NATROM 「もし見つけなくても、害もしないし余命も縮めない」ものが過剰診断と定義されているわけですから、「見つけたことで余命や健康の向上につながる」場合は過剰診断から含まれないことになります。 twitter.com/NATROM/status/…

2022-02-13 00:17:48
食塩 @tableSalt0117

@NATROM 基本的に開いた文献全部が、過剰診断を生存率、生存期間、生存期間中の健康回復に貢献しないものだと位置づけています。

2022-02-13 00:24:17
食塩 @tableSalt0117

@NATROM そして、active surveillanceの導入によって少なくとも過剰治療は低減できるものとしています。 福島県民健康調査では、一定のサイズ、成長速度などが認められない限り、細胞診をすることも避けて経過観察を続けているから、過剰診断自体も限定されていると主張しているわけですよね。

2022-02-13 00:31:46
食塩 @tableSalt0117

@NATROM それでも300件発見された中280-90件ぐらいで「経過観察を続けてるけど全く何も起こってない」というような状況なら、わたし自身も過剰診断が主因となってる可能性を考えるんですけど、すごい数で手術をしてますよね。

2022-02-13 00:46:25
名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 お返事が長くなりましたので、ブログにまとめています。[食塩さんと名取宏(NATROM)との会話。主に甲状腺がんの過剰診断について。 natrom.hatenablog.com/entry/0000/02/… ]。以下、要約のみツイートします。

2022-02-14 15:48:13
名取宏(なとろむ) @NATROM

@tableSalt0117 何一つとして(過剰診断が多数発生している)エビデンスの提示がないとおっしゃるが、実際には福島県外・検診外からの発見の欠如、成人甲状腺がんからの外挿の3つについて、エビデンスを挙げた。

2022-02-14 15:48:28
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