Big Gods: How Religion Transformed Cooperation and Conflict より･･･懲罰的な神の信徒とと博愛的な神の信徒

沼田和也（王子北教会牧師） @numatakazuya

『ビッグ・ゴッド』の心理学実験が面白い。博愛的な神より懲罰的な神を信じる人のほうが不正を犯さない。また、不正を犯したフリーライダーを赦すのは懲罰的な神を信じる人である。不正者を罰することを懲罰的な神に委ねるからである。厳しい神を信じる人は優しい神を信じる人より他人に寛容である。

沼田和也（王子北教会牧師） @numatakazuya

知人のイスラム教徒が「他人の内心を詮索しない。神がその人を裁く」と語っていた。彼はたしかに他人に寛容である。神の赦しを強調するプロテスタント的信仰を持つわたしは、むしろ（傲慢にも）神に代わって自分で他人を裁いているように思う。

沼田和也（王子北教会牧師） @numatakazuya

著者は興味深い指摘もする。心理学実験の対象者の多くが白人で教養ある富裕層の大学生である。なので宗教への関与が低くても、警察などを神の代わりに内面化している可能性があると。サンプルが上記のようではない（イスラムやヒンドゥーの国々の人）場合、有意に宗教への関与が結果に現れるという。 twitter.com/numatakazuya/s…

沼田和也（王子北教会牧師） @numatakazuya

法や警察が安定しているところでは、神はさほど必要ではない。警察などが腐敗しており当てにならない地域では、懲罰的な神に監視されているという心理機制が重要な意味を持つ。