【創作企画】第13話 春の終わりを告げる君へ【UP A Mystery】

1
前へ 1 ・・ 10 11 ・・ 14 次へ
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

なんだか、瞼が、重たい。 意識が、遠くなってくる。

2022-05-22 21:51:44
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

みんな、みんな、ありがとう。 マリンと出会ってくれて、ありがとう。

2022-05-22 21:52:14
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

マリンも、パパとママのところに行く時が来たみたい。 予定よりだいぶ早くなっちゃったけど…マリン、パパとママが居なくてもたくさんたくさん頑張ったよ。

2022-05-22 21:52:38
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

そっちで会えたら、マリンのこと、 たくさん褒めて、甘やかしてね。

2022-05-22 21:54:10
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

怒りに任せて掴んだ小さな少女をパッと離して、アシュリーは箱に向き直る。随分とカラフルな箱だ。

2022-05-22 21:55:45
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

全面に書かれたPASTAの字以外は、乱雑にアルファベットが置かれているようにも見える。 色分けされたアルファベット。 赤と黄色と青。 そしてピンク色の絵の具。その横の点の数。

2022-05-22 21:56:19
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

「………………答えは、ICE、ですね」

2022-05-22 21:57:03
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

「あれ〜、もう解いちゃった? 早いなぁ。簡単だったかなぁ」

2022-05-22 21:57:36
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

「……何が目的なんですか?」

2022-05-22 21:58:18
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

グリムの言葉を無視して、アシュリーは問いかける。 いや、この問いかけに意味は無い。答えはもう分かっている。 …殺されるのだ、きっと。

2022-05-22 21:58:51
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

グリムはその問いにニヤリと笑みを浮かべた。 そして────息を吸って彼女が何かを言おうとしたその時。

2022-05-22 21:59:19
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

バン!と食料庫の扉が開いた。

2022-05-22 22:00:15
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

こちらに走ってくる音が徐々に大きくなる。 驚いてそちらの方を見ると、イーライとエリーゼが立っていた。 どうやら回復したようだ。 慌ててきたのか、息を切らせている。

2022-05-22 22:00:58
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

「無事かアシュリー…」 「イーライ、」

2022-05-22 22:01:27
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

親友の目は多少正気に戻っているようだ。 相変わらずロザリオは握りっぱなしだが、話しかけても返答がない先程よりはマシだろう。 エリーゼも動けるまでになったようで、ギルとレイラ、そしてアシュリーの無事を確認するとホッとしていた。

2022-05-22 22:02:13
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

…が、すぐに自分のために出ていった少女の姿がないことを知ると、静かに問いかけた。

2022-05-22 22:02:36
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

「……っ、」 「…マリンは…」

2022-05-22 22:03:25
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

ギルもアシュリーも言い淀んでしまう。 グリムがニコリと笑って冷凍庫の中を指差すので、エリーゼはそちらの方へとゆっくり歩み寄った。 慌ててイーライも彼女について冷凍庫の方へと向かう。

2022-05-22 22:03:46
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

「………嫌……。 ………………────もういやぁ!!」

2022-05-22 22:04:57
UP A Mystery【完結】 @C_UP_A_Mystery

冷たくなったマリンの姿を見て、エリーゼが泣き出した。 また自分のために、自分のせいで、という思いが募ったのだろう。そばに居たイーライがそっと彼女の肩を抱く。

2022-05-22 22:05:21
前へ 1 ・・ 10 11 ・・ 14 次へ