- rouillewrite
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手を伸ばして、目を見て、訴える。 あの日礼拝堂で言ったことは伝わっただろうか。 今、自分が言える最後の言葉は、彼に伝わるだろうか。
2022-05-22 22:20:38「イーライ、悲しいことは悲しくていいんです…辛いことは、辛くていいんです……。 他のもので誤魔化したり、塞いだりしなくていいんです。 沢山泣いて、沢山喚いて、少し疲れたら、大事な思い出と一緒に抱えていきましょうよ……。」
2022-05-22 22:22:13「…きっと、エリィも…それを望んでいます……。 だから………………。 ……………だ、から……」
2022-05-22 22:22:47言葉の続きは、血を吐き出さないようにして堪えて無くなった。 力の抜けた手を離し、壁に寄りかかると目の前の彼を見つめる。
2022-05-22 22:23:30「ッわかってたけど認めたくなかった!! エリィが、俺の、人生だったから……!! なのに……! お前も、エリィも、居なくなっちまうのかよ……!!!」
2022-05-22 22:25:21泣き出して、子供みたいに駄々をこねる親友。 いやだ、と繰り返す彼に、自分も泣きわめきたくなった。 目を少し伏せて、けれど最後だからと、涙でぐしゃぐしゃになったイーライの顔を見つめる。
2022-05-22 22:25:57「……すみません。それは謝ります……。 でも、今まであんたが何しても許してきたんですから、最後くらい、良いでしょ……。 ……まあ、好きでしたけど、あんたの馬鹿許すの……」
2022-05-22 22:26:32「それに……大丈夫ですよ。 ……ちょっと先に行くだけです。 ……ちゃんと待ってますから……。 エリィを探して、待ってますから……。 ……ちゃんと"ゆっくり"来てくださいよ。あんたせっかちだから……」
2022-05-22 22:27:06「…いやだ………いやだ、いかないでくれ、アシュリー……。 なぁ…喧嘩した時、大嫌いだって言ったこと…謝るから…」
2022-05-22 22:27:48«─────お前なんか、大嫌いだ!!» pic.twitter.com/Jz47ZkqYxf
2022-05-22 22:28:23いつまでも、子供みたいに泣いてないで、守るもの守ってください。 今度は後悔しないように。 泣かないように。
2022-05-22 22:29:32あぁ。イーライが何か言ってる。 ギルさんもエリーゼも何か言ってるのか、言ってないのか、わかんないけど……。 あー、なんもわからない……。 聞こえないし、目もぼやけてきた……。
2022-05-22 22:30:47とりあえず、イーライはもう、大丈夫だろう。 もう、間違えない。 ちゃんと歩ける。 全く。 俺が死ぬまでしないとだめなのかよ。 とんでもない奴と友人になったもんだ。
2022-05-22 22:31:24