「ルールはお客様が決めるものです。昔のプロ野球に、自分がルールブックだと宣言した審判がいたそうですが、まさにそれです。お客様がルールブックなのです。だからお客様がルール違反を犯すことなどあり得ないし、私たちはそのルールに従わなければなりません。絶対に」-東野圭吾「マスカレード・ホ
2011-09-19 18:26:05「お客様を快適な気分にさせることが第一なのです。逆にいえば、それさえ果たされれば、必ずしもいいなりになる必要はないということです」-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 18:28:43「あのとき、他にもお客様がいらっしゃいました。あそこで揉めたりすれば、その方々が不愉快な思いをすることになります。お待たせしているお客様にも迷惑がかかります。臨機応変に対応することも私たちには求められているんです」-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 18:30:42「どのケースでも共通して言えるのは、スキッパーは決して目立たないということです。印象に残ると、もう他のホテルには行けなくなりますから」-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 18:32:22「わたしはこの世界に入った時、感謝の気持ちを忘れるなと教えられました。お客様への感謝の気持ちがあれば、的確な応対、会話、礼儀、笑みなどは、特に訓練されなくても体から滲み出てくるからです」-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 18:34:16そのフロントクラークは特に安堵の表情を浮かべることもなく、淡々と次の客の応対を始めていた。自信に裏打ちされた平静さだと感じた。-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 18:36:58「私どもは従業員全員でお客様へのサービス提供に努めております。いわばチームプレイなんです。ですから、お客様に喜んでいただけたとしても、誰かひとりの功績というわけではありません。逆に言いますと、もしけしからん従業員がいて、お客様にご迷惑をお掛けするようなことがあった場合も、
2011-09-19 18:39:05責任を取る-つまり総責任者である彼自身に腹を切る覚悟があるということだ。難題は部下に押し付け、トラブルが生じた場合には自分は何も知らなかったと逃げる経営者とはまったく逆の考え方なのだ。-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 18:41:17「チェックアウトの際にバッグの中を確かめられることは計算済みだ。中を見せてから、恥をかかされたとか名誉棄損だとか言って騒ぎ、何某かの金銭を出させようって魂胆だったんでしょう。前回バスローブを盗んだこと自体、今日の伏線だったのかもしれない」-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 18:45:05「刑事というのは、結果的に無駄になることを山のように調べるんです。事件に関係しているものは、ほんの一握りでしかない。でも調べないと、真実を見つけられない。捜査の目的についてお話しできないのは、捜査上の秘密ということもありますが、いちいち説明していたらきりがないという
2011-09-19 18:47:11「視覚障害者はあまり手袋を使いません。彼らにとっては、聴覚と同様に触覚も貴重な情報だからです。手触りをわからなくさせてしまう手袋は邪魔でしかない。また彼らは、自分が誤って濡れたものに触れてしまうことを常に考えています。手袋が濡れたら、なかなか乾かなくて不快です」-東野圭吾「マスカ
2011-09-19 18:49:35山岸直美の回答には淀みがない。単に教育されたことではなく、実際の経験から学んだことを話しているからだろう。-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 18:52:25「わたしたちはお客様の幸福を祈っています。でも自分たちが無力であることも分かっています。だからこそ、ご出発のお客様には、こう声をおかけするのです。お気をつけていってらっしゃいませ、と」客がホテルにいる限りは、全力をかけて守って見せる-新田にはそう聞こえた。-東野圭吾「マスカレード
2011-09-19 18:54:41「昔からよく言うわよね。人の男を獲ったら、いつか誰かに同じことをされるって。自分だけはそうじゃないと思ってたんだけど、人生ってやっぱり甘くない」-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 18:56:46「悪戯小僧は無視されると余計にムキになる、そこそこ相手をしてやったほうがいい、というわけですね」-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 18:57:54たしかに上司たちが、部下に情報を隠しながら捜査を指揮する、というのはよくあることだ。単純に機密漏洩を防ぐためであったり、出世を意識してのことであったりと、その理由は様々だ。しかし今回の場合はなにかが違うと新田は感じていた。-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 19:00:12「新田さんはホテルマンだからです。ホテルマンは、たとえお客様が知己の人物であろうと、先方から言いだされない限り、それを口にしてはいけません。お客様にはお客様の都合があるのです」-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 19:01:56「こちらがサービスのつもりでやったことが、逆にお客様を不快にしてしまうということもないわけではありません」-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 19:03:20端を発しているのが高校時代となれば、言い訳のしようがない。罪の意識がまるでなかったことで、自分自身に失望する気持ちもある。-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 19:06:23山岸直美は、栗原の嫌がらせだとわかりつつ、文句も言わずに打ち込んでくれた。その後ろ姿を、新田はずっと見つめていた。彼女の仕事にけちをつけられては黙っていられない。-東野圭吾「マスカレード・ホテル」
2011-09-19 19:07:59