女性にとっての最適な性戦略は、平凡なオスから育児資源を調達し、魅力的なオスと不倫すること
“ 独身者 (おそらく他のメスにふられたオスだろう)とは関係をもたないが、他のメスの夫とは関係をもつ。時には愛人志望のオスたちを闘争に駆り立て、その勝者を選ぶ。” pic.twitter.com/LrblZccS4j
2019-12-02 01:40:15“ モラーの研究では、人工的に長い尾羽をつけたオスのツバメは、ふつうのオスのツバメよりも10日早くパートナーを見つけ、2回めの営巣をするチャンスが8倍高く、隣人の妻を誘惑するチャンスも倍であった。” pic.twitter.com/Y3ohQ8UX8s
2019-12-02 01:45:27“ 要するに、コロニーをなす鳥類がごくあたりまえに不倫をする理由は、オスにとってはもっと多くの子どもをもうけ、メスにとってはもっと優れた子どもをもうけることが可能だからだ。” pic.twitter.com/9umzem8xai
2019-12-02 01:48:08“近年の鳥類の研究のなかで最も奇妙なものの一つに、「魅力的」なオスは怠慢な父親になるという発見がある。 ナンシー=バーリーはキンカチョウを研究し、この事実を初めて指摘した。キンカチョウは足環の色によって、オスとメスが互いの魅力の高低を評価している。” pic.twitter.com/j6pdx3xfF8
2019-12-02 01:49:18“ その後、アンデルス=モラーがツバメにもそうした事実があることを発見した。メスが魅力的なオスと配偶すると、オスは子育てをあまり手伝わず、メスはその分一生懸命に働く。”
2019-12-02 01:51:04“ あたかもオスは、優れた遺伝子をメスに供給してあげたのだから、その代わりにメスが巣で熱心に働いてお返しをするべきだとでも感じているようだ。” pic.twitter.com/q7l06kBZpd
2019-12-02 01:51:05“ そうなると当然のことながら、月並みでも働き者の夫を見つけ、隣の超絶倫オスと性的関係を結んで彼の子どもを夫に育てさせようというメスの動機は増すことになる。”
2019-12-02 01:52:59“ いずれにせよ、実直な男と結婚して自分の上司と密通をする、あるいは醜くても金持ちの男と結婚してハンサムな恋人をもつという原則は、人間の女性のあいだに知られていないわけではない。いわゆる一挙両得である。” pic.twitter.com/zunIKqgxzr
2019-12-02 01:55:29“ フロベールのボヴァリー夫人は、美男の恋人と立派な夫のどちらもつなぎとめようとした。その結果ヒ素をあおる破目になったのだ。” (M.Ridley 1993 (The Red Queen: Sex and the Evolution of Human Nature/邦題: 赤の女王───性とヒトの進化』) pic.twitter.com/DcGzfjQgMy
2019-12-02 01:58:05女性は “優秀な男性” の遺伝子を選びたがる。だが、現代社会でいう「優秀さ」と狩猟採集社会の「優秀さ」あるいは生物学的な適応度という意味での「優秀さ」はそれぞれ異なる。進化心理学では基本的に女性の恋愛/配偶心理は、過去の進化史に適応したデザインになっている(D.Buss 1995)と考える。 pic.twitter.com/QGytenqBHk
2019-12-09 12:48:34たとえば、21世紀の現代社会的には学もあり経済力もあり「優秀」とされる男性だが、先天的に非モテ男性気質なので、sexy sun hypothesisにもとづき、その男性の精子を受け容れても子孫の適応度(=モテ度ともいえる)はそれほど高まらない、と女性から本能的に判断されるケースもある。 pic.twitter.com/KYqy7F8Vw5
2019-12-09 12:53:23過去の狩猟採集社会では、勇敢で、狩りが上手く元気溌剌で勢力旺盛、たくさん獲物を狩れるが故に気前よく食糧を仲間に分け与える事もできるという、英雄タイプの男性がモテたという記述が多くある。これは、現代ではスポーツマンや「陽キャ」男性にあたる。
2019-12-09 13:09:48英雄タイプの男性は、沢山の女性から好かれ、性的な好意を寄せられ、(一夫一妻制の社会では、隠れて)セックスを求められた。史実としても英雄タイプの偉人たちは広くモテた。Mate-copying choice理論が示すように、女性はモテる男性(みんなにキャーキャー言われるホットな男性)の精子を欲しがる。 pic.twitter.com/RqrZwTGzWG
2019-12-09 13:09:50だが、21世紀の現代社会ではどうか。かつて讃えられた男性の「勇敢さ」「強さ」「運動能力」「肉体の強靭さ」「活発さ」等の価値は社会の構造的に暴落し、ともすれば英雄タイプの男性よりもガリ勉タイプの男性の方が"社会的地位/social status"がおおむね高いという構造が多くみられる。 pic.twitter.com/uitWeBx2aH
2019-12-09 13:18:08ここに進化的ミスマッチがある。ここ最近の社会環境の変化によって、21世紀基準の「社会的な地位の高さ/優秀さ」と女性が進化させている心理「優秀な男性の精子(=セックス)をもとめる」がうまく噛み合わない場面が多くみられる。 jisin.jp/column/1616512/
2019-12-09 13:25:41「女性は優秀な遺伝子を求めるというが、優秀なオレは(性的な意味で)モテないぞ!」と不満を募らせる人も多いだろう。「女はバカな遊び人にばかり引っかかる!」と。それは進化的ミスマッチが引き起こした現象だ。女性は「過去の環境において性的に優秀とされた男性を求める」と言い直した方がいい。
2019-12-09 13:25:42以上の話は(結婚を度外視した)「恋愛とセックス」における"モテ"の話であり、結婚(婚活)となるとまた、ゲームのロジックが変わってくる。ここで女性が重視するのは圧倒的に子育て投資能力だ(D.Buss 1994) 。このセックス需要と結婚需要の矛盾については以下を参考に。 twitter.com/selfcomestomin…
2019-12-09 13:32:59“ 不倫は鳥類にとって何なのだろらか? オスの場合は火を見るより明らかである。不倫をはたらくオスはより多くの子どもの父になれる。しかしメスの場合はなぜこうも頻繁に不貞をはたらくかは定かではない。” pic.twitter.com/hezxfxTRme
2019-12-02 01:32:21女性にとって「自分はどれ位の性的魅力度の男性とつりあうのか」をはかるのは難しい。男性は配偶子を拡散する戦略を進化的に採用しているので、魅力度Sの男性はA〜Cくらいの女性にまで手を出す。だが結婚となると複数の女性を抱きかかえることはできず、S男性に抱かれた思い出があるC女性が残される。
2019-12-26 21:53:08女性の共感や賛同が集まるという点もそうだけど、「気の利かない夫や彼氏に怒りを煮えたぎらせている妻」は当事者以外の男性にとって魅力的で、リアルではその怒りに共感してあげたくなる(無意識に不倫のチャンスを伺っているのか?)。これが「女性の怒りは咎められない」構造を助長しているのでは。
2020-01-05 17:22:47一方で「妻に不満な夫を "チャンス"と感じ、その怒りに共感し、性交したがる」ことのメリットは、その夫が「一握りの性的魅力が高いモテ男性」(=配偶子を手に入れることが難しい対象) でも無い限り、女性側には無い。したがってそのような心的形質は進化しにくい。
2020-01-05 17:25:43いわゆる「人妻モノ」の人気というのは、生物学的なロジックからいえば合理的ですからね。「夫に不満な妻」は、男性の目には、サピエンスの育児にかかる膨大なPI(親の投資)を全く支払うことなく、自分の遺伝子を広める機会、というふうに映っている。無論そんな生物学のロジックは意識されていないが。 pic.twitter.com/EAJfLka437
2020-01-05 17:39:53一方、女性の不倫は、男性のそれとは生物学的なロジックを異にする、ということもEPC(つがい外交尾)研究の結果からは言えるはずです。twitter.com/selfcomestomin…
2020-01-05 17:43:16