互恵的利他行動の理論 [感謝という名の負債、罪悪感の大小、”憤慨”という感情の意義]

感謝とはすなわち借用証書であり、自分の負債額の記録なのである。 罪悪感の大小は、悪事が周りに知られているかどうかに左右される。 憤慨という感情は、攻撃のためではなく、他社の罪を公にし集団的制裁を課すために生ずる。
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エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

“ じつは、ざんねんながら互恵的利他行動/reciprocal altruismは、看板に偽りあり、と断っておかなくてはならない。〔同じ遺伝子を共有している親族間でおこる〕血縁淘汰では、私たちの遺伝子の「ゴール」は、自分以外の人間を助けてやることだ。”

2019-11-13 14:03:21
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

“ しかし互恵的利他性の場合は、助けたという印象を与えることが「ゴール」なのである。その印象だけで、お返しはもどってくる。…本当は親切にしていないのに、そういう印象を与えるのに成功したり、意地悪をしながらも利益だけを得て、まんまと罰から逃げおおせてしまう場合もある。” pic.twitter.com/bcOJsvFODB

2019-11-13 14:08:13
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

“ 人間の本性というのは醜い部分もあわせもっているものなのだ。シェークスピアの昔から現代に至るまで、人間が裏切りを密かに繰り返してきたのもその為だ。私達はモラルが高いという評判に磨きをかけようとする。私達「モラル」アニマルにとって、そのような評判こそゲームの最終ゴールなのである。” pic.twitter.com/OXSg5RdEgZ

2019-11-13 14:14:14
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エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

“ そして、ここからは偽善も生まれる。どうやら偽善とは、他者の罪を公にしたいという欲求──憤慨──と、自分自身の罪を闇から闇に葬ってしまいたいという欲求の二つから出てくるものらしい。… ” (R. Wright 1994 『The Moral Animal/邦題: モラルアニマル 』より) pic.twitter.com/2LHs6aAMCY

2019-11-13 14:18:41
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