水俣病をめぐって(Rsider氏とのやりとり)

個人的なまとめでございます。 いろいろと親切に教えていただき、本当にありがとうございました。>Rsiderさん。 要望がありましたら非公開にしますので、保存したいかたはお早めにどうぞ。 『水俣と福島の相違点』( http://togetter.com/li/190958 )を前提にして話が進んでいきますので、そちらについても参照されたほうが分かりやすいかもしれません。
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flurry @flurry

@Rsider (昭和三十二年二月)「それまでにわかった事実に基づいて水俣湾内の漁獲を禁止する必要があると結論されたにもかかわらず、原因物質が決定できないために漁獲を禁止する法的根拠がなかった。(食品衛生法第四条第二項では、原因物質がはっきりしないと禁止できない。)」

2011-09-25 10:27:53
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

それはたぶん誤解。RT @flurry: @Rsider (昭和三十二年二月)「(食品衛生法第四条第二項では、原因物質がはっきりしないと禁止できない。)」

2011-09-25 14:40:14
flurry @flurry

原田氏の誤解かそれとも他のひとの誤解があったのでしょうか…… RT @Rsider: それはたぶん誤解。RT @flurry: @Rsider (昭和三十二年二月)「(食品衛生法第四条第二項では、原因物質がはっきりしないと禁止できない。)」

2011-09-25 14:48:38
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

@flurry なお食中毒関係での用語としては、原因食品・病因物質・原因施設というが普通で、「原因物質」とはなぜか水俣病でよく使われるワードです。この言葉が使われる時、通常の道かはずれてしまった穴ぼこに落ち込んだ議論かもしれないと、ぼくは疑います。

2011-09-25 15:02:32
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

@flurry で、初期の疫学調査の挫折については原田さんの認識の通りなのだと思いますよ。ちなみに、オッズ比あるいはリスク比は紹介されていましたか。ぼくもその本読んでるんでど、あまりに前なので、記憶にないのです。

2011-09-25 15:03:40
flurry @flurry

@Rsider いや、調査自体は成果を挙げていますし、挫折と呼ぶのは適当でないと思います。

2011-09-25 15:17:45
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

@flurry うん、そういう反応を以前、民医連の人からもらったことがあるんですが、では、なぜ、メカニズム論・病像論に議論が集約され、一番大事な疫学が顧みられなかったかという問題が残るんです。それと、リスク比やオッズ比は示されていましたか(これ純粋に質問)。

2011-09-25 15:20:12
flurry @flurry

@Rsider あ、出先なので入力が遅くてすみません。オッズ比などの用語はなかったと思います。オッズ比から食中毒、というのは津田俊秀さんの本にあったですね。

2011-09-25 15:24:51
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

@flurry ぼくも原田さんの本を探します。で、ぼくが言っている水俣病の疫学不在というのは、疫学証拠の重要性を社会が認識していない。ひょっとすると疫学調査している側も認識していなかったかもしれない、ということです。いずれにしても医学の因果推論は疫学がやるのだということを・続

2011-09-25 15:31:12
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

@flurry 続・今この瞬間もわたしたちの社会はこなせていないと思います。だから、たばこ会社が「がんとの因果関係は不明」と言い張れるわけです。お話しするきっかけになった一連のツイートでは、疫学的な思考が水俣病発見時に浸透していれば、あんなふうにはならなかった、と言いたいだけです

2011-09-25 15:33:41
flurry @flurry

@Rsider 津田俊秀さんの「医学と仮説」を買ってきたところ、64〜67ページに類似の内容が書かれていたので読んでいます。この本によると1990年頃に省庁側の言い訳として同様の主張がなされたことがあるそうで。もちろんダメな理屈なのですが。>「物質名が分からないと対策がとれない」

2011-09-25 23:21:15
flurry @flurry

@Rsider はい。そこは同意です。>『疫学的な思考が水俣病発見時に浸透していれば』 ただ細かい部分ですが、1) 医師側にその責任を問うのはどうか。2) 事態を解決しようという行政の意思がなければ、疫学を重視しても結局ダメなのではないか、というのが私の言いたいことでしょうか。

2011-09-25 23:35:55
flurry @flurry

@Rsider あと、いまの話題とは違いますが。原田氏が問題にしている未認定患者、とくに典型例(ハンター・ラッセル症候群)ではなく軽い運動障害などの場合、症状を単純化して整理すると疫学的に有意にならないかもというのは、福島への懸念と似ているのではないかと感じました。

2011-09-25 23:36:33
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

@flurry 医師に責任を問うたつもりはありませんが。しいていえば、医学コミュニティ。そして、行政・司法・報道にかかわる者、そして我々ぜんぶですよね。

2011-09-25 23:40:53
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

@flurry 水俣で当該時期に魚を摂食していた人たちが軽い運動障害でも有機水銀中毒であるという充分な証拠はありますよ。原田氏も、のちに津田・頼藤氏らと一緒に論文を書くようになって理解されたと思います。90年代後半から21世紀になって、水俣病の疫学は別の角度から見直されたわけです

2011-09-25 23:43:04
flurry @flurry

@Rsider 充分な証拠というのは疫学的証拠ということでしょうか?(「医学者たちは──」を読めば分かることなのかもしれませんが。すみません) あと、原田氏は当初から軽い運動障害でも水俣病でありうると考えていたと思うのですが。だとすると氏が「理解した」のはどの部分でしょうか……

2011-09-26 00:09:09
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

@flurry ええっと、原田氏の記述のすべてを今精読することはできないし、ぼくはあなたが書いたことにリアクションして書いています。ですので、それほどの厳密さを求めないくださいませ。ディテールはご自分でご確認を。その上で、聞かれたらできるだけ答える性分ですので分かる範囲で書きます

2011-09-26 00:25:27
flurry @flurry

@Rsider あ、すみませんでした。個人的には「90年代後半から21世紀になって、水俣病の疫学は別の角度から見直された」という部分にすごく興味を持ったのですが、どの本を読んだらよいものでしょうか……

2011-09-26 00:28:30
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

@flurry ネットで手に入るものでしたら、公判の解説的意見書はどうでしょうか。

2011-09-26 00:30:00
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

@flurry 「医学者は──」でも書かれていますが、たぶん意見書の方が詳しいです。また、精神系の学会誌での水俣病特集に論文があったはずなのですが、発見できません。たぶんネット上では読めないと思いますが。これは分かったらお知らせします。

2011-09-26 00:31:47
川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)いよいよ発売中! @Rsider

@flurry 昨日、思い出せなかった学会誌。中島豊爾、石井一、枌祐二、津田敏秀、名村出、星野征光、丸井規博、山田了士「後天性水俣病の判断条件について」に対する見解.精神経誌1998; 100: 765-790.

2011-09-26 17:08:35

パート3

津田敏秀「医学と仮説」も買ってきたようですよ。それはそうと、買ってすぐにツイートするのはいかがなものかしら。

flurry @flurry

「医学と仮説」で津田氏は、水俣病のメカニズムを特定することが科学的合理性であるという考えを批判する一方で、疫学の重視とか、通常の食中毒事件として扱えば早期に解決されたはずといった書きかたをするのだけど。わたくしからすると、どちらも同じ落とし穴に落ちているように見える。(続く)

2011-09-26 00:20:19
flurry @flurry

(続き)つまり。どちらの立場も「事態を解決しよう、住民を守ろう、という行政の意思がなかったら結局ダメだったんじゃないの」というところから、目を背けているように見えるのでございまして。

2011-09-26 00:21:39
flurry @flurry

ていうかまあ、地域住民の健康よりもチッソの操業を行政は選んだわけで。

2011-09-26 00:25:19