ごぞんじですか？ある種のゴブリンの肌はなぜ緑か？答えはそう葉緑素があるから

帽子男 @alkali_acid

ちなみに火噴猪は普通の雄牛より大きく毛皮は鉄の鎧ぐらいの強さで破城槌みたいな突進をします。さらに名前の通り麻痺効果のあるファイアーブレスを吐きますね。 まあゴブリンだとあっという間に数十匹はやられます。あ、やられましたね。これはダメかもしれません。やっぱり専門業者かな。

帽子男 @alkali_acid

お、ニ十六号ががんばっています。どうやったんでしょうか。 ははあ前回倒した沼怪の心臓をこっそり持ち帰っていたと。そしてそれを地面に叩きつけて液状化させ、足止めしたところで背中に飛び掛かったんですね。しかしとどめはどうするんでしょうか。

帽子男 @alkali_acid

なんと前々回倒した両頭大蛇の毒が沁み込んだ石のナイフを火噴き目玉に突き刺しました。そして小柄な体に似合わぬ怪力で奥まで捻じ込み、ノックダウンです。 すばらしい。ニ十六号はすばらしい性能です。 また共食いの葬礼をしていますね。猪の牙を引き抜き、それで鉄のような毛皮を裂き肉を食う。

帽子男 @alkali_acid

光合成で力が増す昼のうちに決着がついてよかったですね。やや。何かに気付いたようです。 あれは、火噴猪の胎に何匹か子猪がいたようです。どうするつもりでしょうか。食べるんでしょうか。いえ連れ帰るようですね。

帽子男 @alkali_acid

ニ十六号はよく戦利品を隠匿するようですが、これはゴブリンの習性なのであまりきつくとがめないように。治りません。 価値のある財宝のある場所にゴブリンは派遣しない、というのが原則です。

帽子男 @alkali_acid

さてさすがに火噴猪討伐ではかなり損耗しましたが、二十六号は生存しましたし、適性も解りました。 やはりオーソドックスな白兵戦向きです。今回獲得した土地に冷蔵している親株を植えつつ、ニ十六号やその配下を歩兵部隊に組み込みましょう。

帽子男 @alkali_acid

おや二十六号が管理用ゴーレムに何か要求していますね。火噴猪のうり坊に餌が欲しいと言っています。拒否してもよいのですが、面白いので特別に許可します。 さて、歩兵部隊は実戦を生き残ったゴブリンで構成されていますから当然凶暴で強精。群を合流させるとそれぞれのチーフテン同士が殺し合い、

帽子男 @alkali_acid

勝った方が全体をまとめるチーフテンになります。 新参のチーフテンが死に、古参のチーフテンがその配下を吸収します。 ニ十六号はどうでしょうか。親株の成りそこないにたいしては、ほかのゴブリンは若干気おくれがするようですから経験不足を補えるかも。

帽子男 @alkali_acid

と思ったのですが、古参のチーフテンはいきなり猛攻をしかけています。やはり戦闘を重ねると容赦がなくなりますね。 ニ十六号も負けてはいません。いやあすごい。自分より二倍は体重のありそうな古参チーフテンを掴んで持ち上げ、投げ飛ばしてしまいました。

帽子男 @alkali_acid

あの小さな体のどこにあんな腕力があるのでしょうか。首枷はもっと強いものにしておいた方がいいかもしれません。 さあ古参チーフテンにとどめをさせば、二十六号が歴戦の歩兵部隊を吸収することになります。 ニ十六号は、つっぷした古参チーフテンに近づき、とどめを。おや、刺さない。

帽子男 @alkali_acid

かわりに古参チーフテンの背中にあぐらをかき、ふんぞり返りました。なかなか意外な行動です。 ほかのゴブリンは、おや何と二十六号を囲んで嬉しそうに喚いていますね。古参も新参も両方です。 珍しい合流です。

帽子男 @alkali_acid

古参チーフテンはこのままでは地位を失うのですが、どうやらおとなしく負けを認めるようです。ニ十六号を肩にのせて言うなりになっていますね。 なるほど副官のような地位に収まるようです。ゴブリンに複雑な軍事階級制度を教えるのは無理で、たいていチーフテンが死ぬと部隊は崩壊するのですが。

帽子男 @alkali_acid

この部隊では副官が誕生したようです。非常に興味深いですね。過去の討伐記録によると、ゴブリンシャーマンも複数のゴブリンチーフテンを指揮するタイプがいたようですが、またそういう先祖返りかもしれません。

帽子男 @alkali_acid

とにかくニ十六号には魔導書や呪文などは絶対に近づけないようにして見守ってゆきましょう。 首枷は最強のものにしておきます。これは量産品ではなく、かつて魔法の得意なエルフの姫君を性的に隷属さよううんぬんといった意図で作られた特注品ですが、ゴブリン用に調整を加えます。

帽子男 @alkali_acid

もちろん戦闘用のゴブリンを性的に興奮させたり敏感にさせたりしても意味がないので、強敵への戦意が高揚するような働きに転嫁させます。 いわば手強い相手に出会うとひとめぼれして、とことん戦意をみなぎらせるという効果です。二十六号が光合成とともに生み出す魔力によって蓄積増強していきます。

帽子男 @alkali_acid

これでニ十六号が万が一にもゴブリンシャーマンのようになったりするのを防ぎつつ、恐れ知らずの戦士にしていきます。 ちょっと難しい作業ですので真似をおすすめはしません。

帽子男 @alkali_acid

リスクとしては首枷が壊れた場合には蓄積した戦意高揚の効果が性的な興奮に一気に戻ってしまうなどが考えられます。親株のなりそこないタイプですから、周囲のゴブリンと自然生殖したらちょっと怖いですよね。

帽子男 @alkali_acid

ですがエルフ用の首枷はオリハルコン製なので、エルダードラゴンのブレスとかでなければ損傷しませんし、もしエルダードラゴンのブレスを浴びたらゴブリンは塵も残りませんよね。 という訳でこれが現時点でベストな対策と言えるでしょう。

帽子男 @alkali_acid

さてニ十六号の対策が済んだら、いよいよ実戦です。魔物討伐などよりももっと重要な戦闘に派遣します。 ところで皆さんはゴブリンの部隊を使って直接領土獲得などを目指されることを検討していますか？ それとも領主やギルドなどに売却して資金を獲得したいと考えておいででしょうか。

帽子男 @alkali_acid

どちらも利点がありますが、個人的にはレンタルを推します。損耗率ごとに追加料金をとるかたちで、領主やギルド、あるいは下請けの傭兵隊長などに貸し出すのが一番良いかな、と思っています。

帽子男 @alkali_acid

例のオリハルコンの首枷は遠隔監視もできますので、契約違反の運用をされてないかもわかります。 ちょうど返り血山脈の岩塩鉱山をめぐる奪い合いが激しくなっているので、鷹文を送って売り込みをかけます。すぐに入札あり。条件がいいので即決契約です。

帽子男 @alkali_acid

条件がいいというのは、もちろん報酬面もなんですが、傭兵隊長の素性とかも確認すると有望です。 東方人のオニマル。呪いの武器、妖刀チマツリを装備していて、不死属性持ち。千人を斬るまで止まれないため、同胞を守るため祖国を捨ててきたという来歴です。

帽子男 @alkali_acid

さらにチマツリには刀工の一門が打った千本の姉妹刀がありオニマルの配下の東方人が装備しています。 ゴブリンよりはるかに上位の部隊ですが、このオニマル隊がいる側が負けることはまずないので、報酬をとりっぱぐれる恐れが少なく、

帽子男 @alkali_acid

つまり勝ち馬に乗るというやつです。 もちろん抗争相手が範囲魔法とかを使ってくる魔導士とかを雇っていた場合はわかりませんが、岩塩鉱山の価値を考えるとそこまでする勢力はないでしょう。

帽子男 @alkali_acid

結果としてオニマル側が勝利しました。妖刀使いと並ぶとさすがにゴブリンは見劣りのする活躍でしたが、それでもニ十六号は敵の屍巨人の縫い目をほどいてばらばらにする殊勲を挙げました。