本格ミステリ談義の続く秋の夜長
ミステリをほとんど読んでなかった頃は「本格ミステリ=名探偵が謎解きする話」って思っていたけれど……年々よくわからなくなっています。うまく定義できません。
2011-09-30 00:07:07本格/非本格 おもしろい/つまらないの二つの軸があって、そのうち「本格かつつまらない」グループと「非本格かつおもしろい」グループの作品に「本格論争」をぶつけるのは「つまらないものを擁護」「おもしろいものを貶す」に当たるので害悪。←一見まともそうだけどそうでもない。
2011-09-30 00:08:53本格の定義か… 実はミステリを読み、かつ本格推理と名のつくものに向かっているのは、本格推理らしきものにわたしの理想の小説が埋まっていそうだという理由しかないんだよなあ だから本格の定義というより、読むときはいつもわたしの理想の小説にどれくらい近いかということしか考えていない
2011-09-30 00:09:41「本格の定義」という言葉と「本格ミステリの定義」という言葉を違う意味で使っている人は一定数いると思う。たとえば、「フェアな叙述と意外な真相」というファクターこそを重視する人は、非ミステリ作品に対して「これは本格だ!」といいますが、それは「これは本格ミステリだ!」という意味ではない
2011-09-30 00:12:49ああ、つまり非ミステリ作品を指して「これは本格だ!」という時、それは「これは本格(ミステリの技巧が巧妙に使われた作品)だ!」という意味であって、別に「これは本格ミステリだ!」と思っている訳じゃないということです。……これでうまく言えてるだろうか。
2011-09-30 00:15:49@Colorless_Ideas なんとなくわかる気がします。「ミステリ」と「本格」がそれぞれ別々の基準であるということでしょうか。
2011-09-30 00:17:30@Colorless_Ideas 仰ること、理解できます。が、これは個人的な印象ですが自分自身の認識とは相容れない考え方だと感じまして、結構違和感ありますね…
2011-09-30 00:25:24@ItsumiAya …考えてまとめ直してみると、「ミステリ」というのは(基本的に)事件があってその謎解きをするという物語の類型を示す言葉。「本格」というのは、「フェアな叙述」「論理性」などのファクターを指す言葉。それで…(続く)
2011-09-30 00:26:16@ItsumiAya その物語類型内でそのファクターを実現する「本格ミステリ」が書かれるわけですが、一方で事件も起こらず謎解きがなくても、そのファクターがある作品を「本格(的技巧を駆使した作品)だ」と、少なくとも感じる人はいると。…これもあまりまとまってませんね…。
2011-09-30 00:30:05例えば、事件も探偵による謎解きもなく、ただ叙述トリックによるサプライズがある作品を「本格」だと捉える人はやはりいて、そのためには「事件があって謎解きがある」という物語類型の面を捨てて、「本格」を単にファクターの問題(叙述がフェアか、意外な真相があるか)として捉えなくてはいけない。
2011-09-30 00:34:25本格ミステリは非本格ミステリとの差異からしか生じない。そして非本格ミステリを規定するのは本格ミステリであり、二項対置の構図を作り出すことで事後的に追認される(今日の講義の復習)
2011-09-30 00:27:42自分は言葉の使い方も認識も、「本格」=「本格"ミステリ"」というものだったので、非ミステリだと思っていた作品に本格要素が見出せた場合、「非ミステリだと思っていたけど実は本格だった(=本格ミステリだった)んだ!」と認識していました。「非ミステリ」という認識自体が覆るわけですね。
2011-09-30 00:32:35だから、さっき引っかかっていた連城三紀彦作品の話になるのですが、謎や推理が出てこなくて「ミステリ」と呼ぶのを躊躇する作品であっても、伏線の張り方や結末の演出に本格らしい要素が見いだせれば「本格ミステリ」である、と自分は認識していたのだと思います。
2011-09-30 00:37:51私もこれに近いけど、やっぱり違って、「ミステリ」であることと他のジャンル作品であることは共存可能だと思うので、「本格(ミステリ)」要素がある/として読める という文章がでてきます。「として読める」ってのがミステリ中心に考えてる感じでやらしーのですかね。
2011-09-30 00:34:58「謎→解決」構造をもっている物語を指して「ミステリ」であると云っているようです。でそれがフェアに達成されていると「本格」とつけていた。これは最近の議論のなかでけっこう異端だったことがわかってうわーってなりましたが。
2011-09-30 00:37:01「(私のいう)本格」であろうとすると制約が生じ、従って逸脱が生じる。そこから「謎解き」や「冒頭の謎」「結末」の面白さが「制約をまもったうえで」追及される。このもがきが本格ミステリのうつくしさだと思っていたわけですが、
2011-09-30 00:40:34どうもこれはたくさんミステリがでてきた現状から素体をふりかえって定義づけているようで、だからひとりよがりな意見だったのかなと。うまくまとまってるとは今でも思ってるけど。
2011-09-30 00:41:38新本格から読んでるから起きたんですかねこの誤解。まぁこれで定着してるので私のつかってる本格はフェアネスによっていると思ってください・・・。「雰囲気の本格」はゴシック趣味にちかいあのあたりのガジェットをさしています。
2011-09-30 00:43:16本格ミステリってうたわれてるもの大体フェアだから僕は自分の定義でまったく困ってこなかったのだが議論よんでみると意外とこんな感じで面白い。
2011-09-30 00:51:14さて、流れを読まずにオレ定義(最新版)を投入。「ミステリ:謎とそれなりに説得力のある解決が少なくとも想定できる(作中で明示されなくても可)物語」、「本格ミステリ:ミステリのうち本格的なもの」
2011-09-30 00:38:40