【AC実装記念】スウェーデン練習巡「ふうん、電探射撃。それで勝ったつもりなの。では、ゴトが教育してやりましょう」 ~瑞Wikipedia種本から
全221ページ、スウェーデン巡洋艦の75年と題しているだけあって、水雷巡洋艦(雑に言うと航洋型水雷艇。最終的に大体駆逐艦に統合される)に始まり、トレ・クロノール級に終わる。特設巡(6P)、当初巡洋艦類別だった大型敷設艦のエルヴスナベン(7P)も軽くではあるが載っている
2023-03-21 03:07:20全体構成は 緒言 巡洋艦 — 任務か艦種か? 魚雷巡洋艦 装甲巡フィルジア 機雷巡クラス・フレミング 第一次世界大戦中および戦後の巡洋艦問題 航空巡ゴットランド 1930 年代の巡洋艦プロジェクト 海外から買う? 補助巡 機雷巡 Älvsnabben トレクロノールとイヨータレヨン 結語 付録
2023-03-21 03:07:20ゴトランドの章は 航空巡洋艦ゴットランド 海軍航空は成長している 調査と決定 建設と建物 フライトサービス 武器装備 航海機器 起動、テスト、配信 第二次世界大戦前の遠征 準備と中立のガード 航空巡洋艦が対空巡洋艦になる 戦後の活動 ここ数年
2023-03-21 03:07:21うちゴトランドは34ページ(写真・図版37/見開き一般配置図+見開き写真含む)。他に見開きカラーイラスト2(就役時/最終時)、見開き写真1、各艦の大航海一覧、諸元表。あとなぜか、フィルギアの歌(大航海記念の歌)の楽譜付き。心して聞くがいい youtu.be/lBXeIpzvSYI
2023-03-21 03:07:22ただ、1世代前のフィルギアと次代のトレ・クロノールは見開きで水/油彩の「肖像画」(表紙みたいな奴)がある。計画倒れした軽巡のまである。のに、ゴトランドだけはなぜかここもポーツマス入港時の写真。なぜだ。
2023-03-21 03:07:22ゴトランドの章の目玉である見開き写真は、まさにこの45年ストックホルム入港時の写真で、「これこれ、これよ!」という気持ちになる。 pic.twitter.com/cGnIuM9zGg
2023-03-21 03:07:24さて、肝心の内容はと言うと、メカニカルな話はかなり詳細。なんだけど行動記録はほとんどないと言っていい状態。後半、就役すると搭乗将兵の証言に紙幅が大幅に割かれ、ぶっちゃけエピソード集になっちゃうんですな。まあ年代を考えると声を拾えるギリギリのレンジであった気はするが
2023-03-21 03:07:25なのでメカ的な話をすると、まず長年懸案だった「バルバスバウ問題」。出っ張ってないのも、そういうのね(調べて知る系)。写真見て一発、疑ってすまんかった。これとトランサムスタンは独軽巡ケルンを参考にした、とあるがケルン級だとさすがに古いので、ケーニヒスベルク級の話かも pic.twitter.com/WSDftvdWDM
2023-03-21 03:07:27さらに、初の大航海(独西仏愛英欄独諾)でビスケー湾航行中に荒天でマストが破損、この後軽量化されたとある。まじ?と思ってみると、たしかにマスト変わってますな(36年と39年)。今まで全く気付いていなかった。この改修でビルジキールもつけられたという。ただし艦橋はまだいじってないはず。 pic.twitter.com/pUjOmqPZxw
2023-03-21 03:07:36もう一つの見開きは竣工時一般配置図。ただし、最終のそれと異なり、上甲板以下は省略されている。逆に作り付け家具なんかも書かれていて逆に細かい。ただ、字が若干つぶれ気味ではある pic.twitter.com/18EkI8GLKw
2023-03-21 03:07:40だが、そのガソリンタンクの位置、てめーはダメだ・・・
一方で、行動記録は「就役後、偵察戦隊旗艦に」「43年秋まで中立警備に」「40年冬、東海岸で哨戒。2/6まで」「44/45年夏は海軍戦争学校(sjökrigsskolavdelningen)の一部」「夏の間、しばしば戦争学校旗艦」ぐらい。また、最終改装は「空海共同戦闘のため」とされている。
2023-03-21 03:07:41その他の逸話は ・酔っ払い、艦長艇に隠れる ・通信士、英語苦手な話 ・カタパルト体験記 ・ビスマルク触接 ・41年の厳冬。併せて正確過ぎた対空射撃 ・「浮かぶ商工会議所」 ・王子殿下ご署名 ・沿岸砲兵の操舵 ・52年のハリケーン ・ゴト大遅延、併せて軍楽隊をBGMに犬が致すの事 一部に変なのが・・
2023-03-21 03:07:42ただサルを・・・
このほかにも一回副長がサルを持ち込んだことあり。猿飼ってた摩耶サマと意外と合うかも?
逸話もう一つ。46年、WW2後初の大航海は西アフリカから大西洋を横断、南米からアメリカに北上しポルトガルに立ち寄る長いものだった。(10/16~47年3/12)。初のレーダーを直前に積んだ回ですね。「これで北海を抜けるのが楽だった」とある。あれ、それ対空レーダーでは・・・ pic.twitter.com/JawrYTMvqu
2023-03-21 03:08:29長い航海なので、日程には余裕があった(北海レーダーダッシュも奏功したかも)。そのため、艦長は最初の寄港地であるカサブランカの前に、かの有名なジブラルタルの大岩、ヘラクレスの柱をみんなで見ようじゃないか、と寄り道をすることにした。話の分かる人ですねぇ。 pic.twitter.com/CR0YnRtYBF
2023-03-21 03:08:31この先の話の前提条件として、ジブラルタルにはヨーロッパで唯一野生のサルがいて、彼らがいる限りジブラルタルは英国に留まるであろう、と予言されている。ロンドン塔の大ガラスと言い大英帝国は動物に命運を預けすぎなんじゃ。 pic.twitter.com/YTT8nQNfrp
2023-03-21 03:08:32寄り道を決めたゴトランドではあったが、どうも(寄港はしないから)連絡しなかったらしい。一方、ジブラルタルは要衝なので当然英ロイヤル・ネイビーの基地でもある。そこに突如得体のしれぬ軍艦が迫って来たのである、大英帝国海軍は訝しみながら陸上信号所から誰何する。 「汝何者也や」
2023-03-21 03:08:33返信「我はスウェーデン海軍、巡洋艦ゴトランド。カサブランカへ向かう」 通信所「・・・遺憾ながら、汝は進路を誤てり」 そりゃ行先は対岸のもっと先、明らかに間違ってる。ジブラルタルは大要塞、返答如何では危ないことになる。これへのゴトランド艦長の返答は
2023-03-21 03:08:34「了解しあり、我らただ猿を見んと欲す」。 エゲレス人は多分喜んだだろう、というのはこの回想をした士官の言。 pic.twitter.com/wSwJM5qJn9
2023-03-21 03:08:36