【AC実装記念】スウェーデン練習巡「ふうん、電探射撃。それで勝ったつもりなの。では、ゴトが教育してやりましょう」 ～瑞Wikipedia種本から

C2機関 @C2_STAFF

全国のゲームセンターで稼働中の【艦これアーケード】！次期期間限定海域【西方再打通！欧州救援作戦】は、来週3/20(月)より作戦開始です！ 北欧の航空巡洋艦「Gotland」、そして四連装主砲をもつあのお洒落な戦艦「Richelieu」、2隻の新艦娘も実装予定！こちらもよろしくどうぞ！ #艦これアーケード pic.twitter.com/3uAWcfpcUw

イベ茶だけ提督 @col_W1

ゴトランドの「よし、教育してやろう！」、な逸話を見つけてきたぞ

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1953年、この年はどうも瑞新軽巡のトレ・クロノールが戦線離脱（よくあることです）。ゴトランドはすでに西海岸の第３戦隊に転出していたが、沿岸艦隊に上番。この年の仕上げである国王杯射撃でトレちゃんの妹、イヨータ・レヨンとタイマン勝負をすることと相成った。 pic.twitter.com/TCgx30HZ2a

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そもそも国王杯射撃（Kungaskjutning）は、1907年、海軍のやる気を出そうと創設された年間訓練の総仕上げ。歴代の主力艦のみが参加を許され、実弾射撃が中心となる。ゴトランドが就役したころは、スヴァリエ級の独壇場。ただし年によっては、それ以外の対空部門などがあったようだ。 pic.twitter.com/ovKAbmohYl

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大会名、直訳すれば「王の射撃」ではあるが、射撃だけではなく機動なども採点対象となるので、艦全体の練度が問われることになる。45年は6月の終戦記念親閲前日に行われたが、この年は9/1が実施日。想定は夜戦である。写真は夜戦っぽいが関係のない48年の駆逐艦ヴィスビー。 pic.twitter.com/oKg7MTgj4l

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競技では20-32ノットで指定区域に侵入後、距離12000-15000mで主砲4門（別に照明弾用に2門）で52発を撃ち離脱。命中数と疑襲撃の総時間を競う。標的は退役した旧型駆逐艦。曳航はゴトランド麾下にしばしばいた元駆逐艦のフリゲート、エレンスコルドである（手加減をしてくれたわけではないが）

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元より最高速度や発射速度では劣る。さらに条件はゴトランドに不利であった。１世代後で大規模改修上がりのイヨータ・レヨンにはレーダー管制射撃装置がすでに搭載されていたのである。一方、ゴトランドは既に水平捜索レーダーを装備（49年？）していたが、最終的な射撃は照明弾頼りであった pic.twitter.com/CCvAIzguYt

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訓練の開始時刻・天候は書かれていないが、この日は下弦の月である。夜更け時ならば、暗闇であったはずだ。先攻はイヨータ・レヨン。さすがの電探射撃である、初手から命中弾を得て揚々と引き上げ。後輩の射撃が終わった後、いよいよゴトランドの出番となる。全速前進。 pic.twitter.com/vMe9osHu9p

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指定海域を目指しながら、マスト上のレーダーが捜索を開始する。ほどなくレーダーが標的を補足、その距離を吐き出す（射撃に使える方位は出ない）。指定海域に到達すれば即転舵、斉射体制に移行。照明弾が先行して発射され、諸元を得るや第一斉射が放たれた。緊張の中、４発の砲弾は・・・外れた pic.twitter.com/Rd0H4FdVRg

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「修正、200ｍｯ」。砲術士官の声が指揮所に響く。標的は66m長なので誤差は３艇身ほどか。諸元が再び入力され、第2斉射。今度は過たず4発は挟叉する。捕らえた！　あとは、割当弾数を打ち尽くすだけだ。

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さらにゴトランドには秘策がある。効力射を前後砲塔に集中させ、ケースメイト砲を照明弾射撃に専念させる射法である。この砲は人力旋回で正確性に欠ける。どうせ照明弾なら大雑把でいい。斉射の間、ケースメイト砲は間断なく照明弾を供給し標的を照らし出す。

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5門だけの斉射だが、小柄な艦体には十分な威力。巻き起こった振動は指揮所の壁からレーダーのインジゲーターをはぎ落し、これが射撃士官を直撃、流血の事態となった。 レーダーも機能しなくなったが、どのみち標的は捉えられている。もうレーダーに出番はない。射撃は続行だ

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ゴトランドはできるだけの速度で割当弾数を打ち尽くすと再び全速（引退直前では老朽化で最高速度は25kt程度まで落ちていたというが）で離脱にかかる。あとは測的部隊からの結果報告を待つばかり。

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ゴトランドの射撃は52発中、標的に命中弾７と判定された。 対するイヨータ・レヨンの命中弾は・・・わずか１発。確かに初弾は得た。速度もあった。しかし、その後弾着が拡散しすぎて他に有効打が出なかったのである。 ゴトランドは射撃の腕で、圧倒的勝利をもぎ取ったのである。

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弾着の不安定はまた「新しい巡洋艦の子供の頃の病気の 1 つ」であった。これもまた戦訓である。イヨータ・レヨンはしばらくの後、これを克服したという。

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原文だとゴトランド（艦齢20年を超えた/瑞海軍は巡洋艦は使用年限25年程度と見込んでいたらしい）を、それでもなお「effektiv stridsmaskin（効果的な戦闘マシン）」であった、と讃えている。この後、54年にかけて最後の改修を行い、ようやくレーダー連動射撃能力を獲得した、らしい。

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ネタ元は、ようやく手に入れた瑞Wikipediaゴトランドの項目の種本（今更）。関係範囲に目を通した。。。状態超いいわ、若干背表紙焼けてるけど。あと、そろそろ古くなってるのか、綴じのノリがペりぺり言い出してて怖い（スキャンしなければならない都合上）。 pic.twitter.com/dSUpXHOzLr

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ただし、刊行93年（冷戦終わったばっかり）であることには留意が必要。スウェーデンの機密保持期間もわからないが、1945年は50年以内なのである。