- hachisu716
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あ、魔法使いがさあ、大学の卒業式でアカデミックガウンを着なきゃいけないようなかんじで、 なにかしら魔法使いの正式な式典に参加をするときは、魔理沙みたいな魔女服と、箒と、三角帽をかぶってないといけない、とかだと可愛くないですか? だからそのときはアリスもパチュリーもその恰好になるとか
2023-06-02 20:38:29小悪魔は自分が指名されるのかな、と当然ながら思っていたのに、パチュリーが「申し訳ないけれど、アシスタントは使い魔の範疇ではないから。あなたも行きたいでしょうけれど」って謝るから嬉しくなっちゃったり
2023-06-02 20:44:49アリスもパチュリーもそれぞれのいつもの服装の魔女服アレンジだったりするとかわいい。 アリスは白を貴重にブルーのラインや装飾の入った三角帽とか。 パチュリーは淡藤色の地に葡萄の蔦模様などが縁取りされている。
2023-06-02 20:52:46お前も魔女になって正式に参加するのもいいな。 魔理沙が笑う。 紅白のエプロンドレスに、三角帽。リボンの代わりに、黄金(きん)の水引。 めでたいことこの上ない魔女だぜ。 などとのたまう。 なんとも不吉の感じようがないな。
2023-06-02 21:05:17箒は梅なんてどう? アリスも笑って加わる。 春には梅の花を咲かせるの。 飛ぶたびに咲き零れて、素敵でしょう? いいわね。兼業する? パチュリーも霊夢にわずかに笑みを送って、視線を流す。
2023-06-02 21:07:36そんなに簡単になれるものなの……。 霊夢が眉をひそめると。 やがて血に勉学が流れるくらい、果てなき探求の道だぜ。 振り返った魔理沙が言う。 呪文は幾億も。 アリスが繋げる。 生じる呪いは魔女の指の数だけ分かたれて、星の数など、容易に超える。 パチュリーが引き取って、目を閉じる。
2023-06-02 21:13:36アリスとパチュリーも横座りだろうな。魔理沙だけまたがる。 霊夢「あふ……ねむ」 深夜に向かうのであくびする霊夢。 笑う魔理沙。 魔理「良い子と悪い巫女は寝る時間だからな」 霊「こんな時間に起きてることないもの……」 魔理「落ちるなよ使い魔」 霊「……誰が」
2023-06-02 21:39:07魔理「まだまだ目的地は先だぜ」 霊「んー……」 眼をしょぼしょぼとさせながら、魔理沙の背中に頭を載せる霊夢。 霊「……寝てていい?」 魔理「……いいよ。しょうがないな」
2023-06-02 21:41:35魔法使いの集まりは基本的に学会のようなもので、研究の成果や知見は、論文のように広く共有される。 ので、他の魔法使いと会ったときに簡単にハグをしながら、 魔法使いの人「おお、魔女パチュリー。しばらくだね」 パチュリー「十年ぶりね。貴方もお変わりなく」
2023-06-02 22:22:14魔法使い「君の論文とは毎日顔を付き合わせていたさ。今日も朝食を共にしたつもりだけれどね」 パチェ「ありがとう。あなたのハムエッグと共に在れるなんて恐縮だわ。最新作の魔法、とても興味深かった。詠唱の高速化と、阻害へのバックアップの魔術」
2023-06-02 22:33:38魔法使い「そう云ってくれると嬉しいよ。HDDから着想したんだ。つまり、RAIDさ。魔法にも冗長性を持たせられないかと思ってね」 パチェ「あんなに昔は機械を厭がっていたのにね」 魔法使い「僕も七百を超えてようやく大人になったみたいだよ。学ぶべきところはどこにでもあるね。みんな先生だ」
2023-06-02 22:38:30魔女の人「あなた、魔女魔理沙じゃない? 人間、職業魔女の」 魔理沙「そうだが、誰だあんたは」 魔女の人「貴女のファンよ。いつも新鮮な論文を出すじゃない。刺激的で。すごくユニーク。わたし、会誌で貴女のニュースを見るのが大好きなの」 魔理「はあ、まあ、ありがとう」
2023-06-02 22:47:16魔女「中でも、○○における☓☓の検証が最高。どうしてあんな発想が生まれたのかしら。不思議だわ」 魔理「まあ思いつくときは思いつくんじゃないかな。煎餅食ってるときとか」 魔女「ライスを薄く伸ばして、ベイクしたものね。ならわたしも食べなくちゃ。△△の計算式について、幾つか質問しても?」
2023-06-02 22:54:49魔理「はあ。まあ、どうぞ」 なにやら小難しい話が始まって、さっぱりついてゆけないのは、隣の博麗の巫女こと今は使い魔の三毛こと、博麗霊夢である。 (集会では喋るなって言われてるしねえ……) まあ口がきけたって口をはさめるような内容じゃないけれど、手持ち無沙汰ではある。
2023-06-02 22:57:50そうしたら、アリスが手招きするのが見えた。 魔理沙の手をちょっと握り気を引いて、視線でアリスを示す。 魔理沙が小さく頷いて、目立たぬように軽く手を振った。 行ってこい、ということのようだ。 霊夢はアリスのほうへと歩いていく。
2023-06-02 23:05:56アリスは霊夢の両手を引いて迎えながら、ちょっと笑う。 アリス「猫の真似が上手ねえ」 霊夢「…………」 しゃべることが出来ないので、なるべくジト目になるようにアリスを睨む。 アリス「ふふ、ごめん。睨まないで。何か飲まない? 実は、おすすめがあるんだけど」 霊(なに?) 首を傾げる。
2023-06-02 23:15:27