山本浩貴『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』感想まとめ

随時、まとめています。もしツイートの使用などで問題ありましたら、@hiroki_yamamotoにまでご連絡いただけますと幸いです。早急に対応いたします。 山本浩貴『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』は、いぬのせなか座立ち上げの背景にあった思想やアプローチを、保坂和志からの影響などを中心にまとめた4万字の本。 山本が2023年刊行予定の単著の序章として書き進めているもののうち、第0部の草稿のみを抜粋して販売するものです。 続きを読む
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山本浩貴(いぬのせなか座) @hiroki_yamamoto

『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』(長い)、感想として「いぬのせなか座って何なのかやっとわかった」と言ってもらえることが多く、ありがたい。もちろん冒頭でも触れているとおり、あくまで山本視点であるとも注記したい。

2023-05-26 14:26:40
山本浩貴(いぬのせなか座) @hiroki_yamamoto

ただ、ここらへんはすごく難しい。まもなく順にだしていくメンバーのインタビューを読んでもらうのが早い。

2023-05-26 14:40:09
山下澄人 @FICTION96

ぎっちり書かれた(印刷された)言葉を目を細めてひとつひとつ眺めていると、ああ!と大変に険しくほんのりと奇妙に暖かい山が立ちあらわれてくる。あなたにならやれるがあなたでなくともやれる。創作にたずさわる人は読んでほしい twitter.com/hiroki_yamamot…

2023-05-26 14:50:28
山本浩貴(いぬのせなか座) @hiroki_yamamoto

山本浩貴『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』 inunosenakaza.stores.jp/items/646962d9… 完売ありがとうございました! そして、増刷はしないと当初言っていたのですが、ここ数日検討し、もう少しだけ刷ることにしました。発送は6/5頃です。

2023-05-27 07:13:18
山本浩貴(いぬのせなか座) @hiroki_yamamoto

(前言撤回申し訳ありません)。 いぬのせなか座について知りたい人、また現在準備中の単著の予告編としても(単著でたら予約してください)、気になるかたは手にとっていただければと思います。

2023-05-27 07:13:18
立見透 @Ttatsumi0812

山本浩貴(いぬのせなか座)「言語表現を酷使する(ための)レイアウト」、2度読んだ。創作論であり、読書論でもあり、しかしなによりも本論が根底においているのは言語表現を通して「いかに自らの生を創り上げていくか」という生存の方略である。

2023-05-28 15:45:35
立見透 @Ttatsumi0812

本論は言語表現に対する冷静な諦観と、圧倒的な期待によって形作られる。「芸術ジャンルのなかでも特に後退した、期待されていない形式」である言語表現において、しかし「諦めの悪さからではなく、あくまで肯定的かつ必然的な構えでもって言語表現に新たに取り組めるのか」。

2023-05-28 15:45:35
立見透 @Ttatsumi0812

本論は参照軸として、生と小説を地続きのものと捉え、読む時間だけに留まらず、その人の肉体を触発させ生全体を駆動させるものとしての小説観を立ち上げた保坂和志を引くのだが、本論の重要な点は、多大な影響を与え続けた保坂を評価しつつ、そこに対する批判と乗り越えを図っているところにある。

2023-05-28 15:45:36
立見透 @Ttatsumi0812

保坂の主張は「そのまま書かれること」そこにおいて立ち上げられる生そのものを重視するあまり、「先取りされた書き手のテクストへの「そのまま」 の反映という、一方的な流れに留まってしまう危うさもあった」。

2023-05-28 15:45:37
立見透 @Ttatsumi0812

「このテクストをいま読み書くのはテクスト(が生じさせるフィクショナルな何か)に必然性があるからではなく、私が日々の中で数時間ずつ付き合う必然性のある「私」がはっきりと表出されたものだからだ」

2023-05-28 15:45:38
立見透 @Ttatsumi0812

このような分析のもと、本論が立ち上げるのが、テクストの奥から主題を読み取るのでも、表層の手前側の生を見つめることに留まることでもなく、テクストを読むことで起こる肉体の変容を見つめつつ、かつテクスト操作によって、その生自体の改変可能性を考えること。

2023-05-28 15:45:39
立見透 @Ttatsumi0812

「こう書いたら世界がこう見えている魂を作ることができる」という方策の提示なのだ。

2023-05-28 15:45:39
立見透 @Ttatsumi0812

かつて、テクストを読むこと、あるいは書くことに対して、その果てに個人の生の改革を匂わせる言説はあったが、ここまで明示的に、しかも言語表現画先立つのではなく、生のために言語表現を利用する、「酷使」することを表明した立場があっただろうか。

2023-05-28 15:45:40
立見透 @Ttatsumi0812

しかも本論はそのうえで、言語表現だからこそできること、その必然性の言語化を怠ることはない。まさにそこに書き込まれていることすべてに明示的に向き合っているのであり、その点ではこの論の編まれ方自体が論で提示している姿勢の具体例にすらなっている。そ

2023-05-28 15:45:41
立見透 @Ttatsumi0812

その意味では、この論を読んだことで、これからの言語表現への向き合い方が変容し、生へとダイレクトに結びつき、我々が生を「自覚的に」改革していくこともまた必然的に誘発されていく。山本はこの論を明確に、個人に留まるものとしては見ていない。

2023-05-28 15:45:42
立見透 @Ttatsumi0812

山本は目指すこれからの言語表現を「生を共同で組み替えるための実験場」と名付け、そこにはテクストを書き・読むという作者/読者の往還だけでなく、それらが投げ込まれている環境そのものもくくりこみ、というかその環境と肉体がテクストによって触発されることこそ企図している。

2023-05-28 15:45:42
立見透 @Ttatsumi0812

この「言語表現を酷使する(ための)レイアウト」ではまだ、論全体のアウトラインが示されているに過ぎない。具体的な方策、全体像については、今年刊行予定の単著を待つしかないようだ。しかし、待つ間に、本論を手に取った各々がそれぞれ応答可能性を考えることもできる。

2023-05-28 15:45:43
立見透 @Ttatsumi0812

本論から各々が触発され、各自の方策を考え、刊行される単著を待ち構える。そのような姿勢が醸造される契機としても、この「言語表現を酷使する(ための)レイアウト」は多大なる価値を持っている。

2023-05-28 15:45:44
山本浩貴(いぬのせなか座) @hiroki_yamamoto

山本浩貴『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』レビューありがとうございます……!… twitter.com/i/web/status/1…

2023-05-31 20:42:07
山本浩貴(いぬのせなか座) @hiroki_yamamoto

《僕は映画もドラマも、そういう物語を語ったりするようなものは、基本的には全部衰退すると思っているんですけれども、小説のライバルというのはそういう映画とかテレビなんかじゃなくて、ホエールウォッチングとか、ガーデニングとか、余暇時間の利用法全般の問題だと思うんですよね。だから、そうい… twitter.com/i/web/status/1… twitter.com/madanaizo/stat…

2023-06-01 21:26:02
@madanaizo

保坂和志大先生が「映画もドラマも、物語を語ったりする(完結した時間のもとに展開する)ものは、全部衰退すると思う。だから小説のライバルは映画やテレビではない。ホエールウォッチングやガーデニングだ。余暇時間の利用方法全般の問題だ」と言ったと知り、やっぱり偉い小説家は違うね、となるなど

2023-06-01 13:14:59
山本浩貴(いぬのせなか座) @hiroki_yamamoto

山本浩貴『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』の注6より。リンク先はエンコード変えれば読めます。(言及ありがとうございます)twitter.com/hiroki_yamamot…

2023-06-01 21:30:34
大滝瓶太 @BOhtaki

山本浩貴『言語表現を酷使する(ための)レイアウト──或るワークショップの記録』を読んでいるが、これは小説を書くひとみんなに読んでほしい。… twitter.com/i/web/status/1… pic.twitter.com/tZWNWRaB3P

2023-06-01 21:47:48
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大滝瓶太 @BOhtaki

ぼくは小説の講評も仕事でしたりするのだけど、「小説を書くのに役立つ本を教えて」とよく聞かれるけれど、そういうとき決まってこの本を挙げる。先の山本浩貴の論考はこれの補助的なものとして読んでもいい。 amzn.to/3N2OYsx

2023-06-01 22:09:16
山本浩貴(いぬのせなか座) @hiroki_yamamoto

これは自分もそう思うというか、映画をめぐる状況は当時から大幅に変化しているので、注意すべきところではあると思う。(完結する物語と世界そのものの操作/消費、という対立構造は依然としてあるとはいえ) twitter.com/verve_cherry/s…

2023-06-02 10:20:12
ボロ @verve_cherry

でも、映画料金が格安になれば、映画館を散歩すると言うか、映画を散歩する感じで気楽に観れれば、また違った様相を呈すると思う。 twitter.com/hiroki_yamamot…

2023-06-02 07:57:33
山本浩貴(いぬのせなか座) @hiroki_yamamoto

逆にいえば、小説に関しては全体的に衰退したという以外にあまりに状況が変わってなさすぎるというのもあるが……

2023-06-02 10:20:13