山本浩貴『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』感想まとめ
- hiroki_yamamoto
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そして保坂さんの言うとおり?、物語を完結したものとして語る表現は衰退したが、じゃあ小説が良い方向に進んだかというと微妙で、結局すべてが非完結のほうにいき、小説がそこにのまれながらもいつまでも完結に向かう表現だと見なされ続けている、という、なんとも酷い状態に進んだと考えるのが良い。
2023-06-02 10:34:48小説は散歩やホエールウォッチングなどとこそ比較されるべきなんだ、という言い方は当時強い意味をもっていただろうが、いまやすべてが散歩やホエールウォッチングのように消費されるようになり(なかでも動画配信は決定的だろう)、じゃあそもそも小説みたいに一定程度完結したフィクションを作り読む… twitter.com/i/web/status/1…
2023-06-02 10:34:49というか生と世界のデザインという話でいえば、完全に資本にのまれたというか、「ていねいなくらし」もミニマリスト+FIREも(自分がやる)VTuberも(自分が見る)推し活も筋トレもSNSも政治も陰謀論もなんもかんもが生きがいと資本の結託方法として充実していて、そこにおいて普通に考える限りは、あ… twitter.com/i/web/status/1…
2023-06-02 10:55:35「物語」についてここ1年ほど考えあぐねている自分にとってはドンズバの内容 twitter.com/hiroki_yamamot…
2023-06-02 11:09:35《僕は映画もドラマも、そういう物語を語ったりするようなものは、基本的には全部衰退すると思っているんですけれども、小説のライバルというのはそういう映画とかテレビなんかじゃなくて、ホエールウォッチングとか、ガーデニングとか、余暇時間の利用法全般の問題だと思うんですよね。だから、そうい… twitter.com/i/web/status/1… twitter.com/madanaizo/stat…
2023-06-01 21:26:02これ以上ないくらい今の実感に腹落ちする 音楽と音の関係に置き換えてみると twitter.com/hiroki_yamamot…
2023-06-02 22:28:19山本浩貴「言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部」(いぬのせなか座)、書店では売っていない出版物なのですが、とてもおもしろいです。刊行予定の単著の冒頭部分の草稿であるそうで、全体を読むのが今から楽しみです。
2023-06-03 18:41:28まず、読むこと、書くことをめぐる情況の把握がきわめて明晰。そしてそこからの一歩を踏み出すための実践的な検討も真摯で、豊かな展開を予感させます。単著のごく一部ですから、まだ明らかでないことも多いのですが、言語を通じてなされる営みを内在的に考えるうえで重要な本になりそうです。
2023-06-03 18:42:27柄谷行人が「夢の世界」でカフカについて、読者とテクストの距離を奪っては絶対的な現前をぶつけることを記していたはずだが、「因果」から解き放ちゴロリとした現前性に直面することは、たとえば保坂和志がよく指摘している点と重なるように思える
2023-06-03 21:13:52その現前性とは、山本浩貴氏(いぬのせなか座)の『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』でも予告されているように、主体とテクストの関係と読む・書くうえでの生の在り方(言葉と人間)を問うていくことになるだろう
2023-06-03 21:15:46僕としては大江健三郎の後期の語り口の自己批判におけるテクストを読む・書く、言葉に触れる可能性と捨象への倫理と身振りが、一見「私小説」の地平から想像力という点において閉塞してしまった批判もあるだろうが、いくらかの余地を絶えず残しながら痕跡としてしか現前化されないようなズレを含んだ
2023-06-03 21:17:01語り口でしか見出せない読む・書く、生の在り方もあるはずであって、その「実践」はとてもか細いものの、人が言葉で思考しては言葉で規定されてしまう物語から、その現前化に伴う実直さと向き合うことでしか図れない「レイアウト」がある。山本浩貴氏の予告されたテクストから、そのような予感がある
2023-06-03 21:21:09いぬのせなか座の山本浩貴さんの仕事を読んでて思ったが、この単調に再生産される「生」と癒着しすぎた表現の現在の在り方に我慢できないんだろうな。筋トレや「丁寧な生活」なんかと区別できない。久々に「ホモ・サケル」という形象を生々しく意識している。
2023-06-04 09:46:51山本浩貴さんの「レイアウトの思考」における時間性について、そのうち自分なりに考えてみたい……あさっての方向に進んじゃうかもしれないけど。次の即興を生むような輻輳的なプロセスというからには何らか時間性について考えなくちゃいけないとは思うけれど、見通せないことがいろいろとある。
2023-06-04 17:52:22それと、私が愚なだけかもしれないけれど、テクストと、その手前の身体について、自分の書いたもの、自分の身体に関してだけの独特のよそよそしさがあって、例えば、連載の文章を書いていても、主題的にも技術的にも何ら「蓄積」を実感できず、不毛さとともに独特の停滞を経験することがあると思う。
2023-06-04 17:53:04つまり「積層」の経験を内在的に記述する困難もさりながら、自分については「積層」「蓄積」を何ら評価できないという非知の感じも強い。だからたぶん、古井由吉が「走りかける呼吸を出し抜く」とか書く諧謔みのあるユーモアに惹かれている。青山拓央さんの無自由論についてもここから検討してみたい。
2023-06-04 17:53:54#遅まきながら #文学フリマで買った本 『G-W-G(minus)』07号 @G_W_G_minus 『胎動短歌 Collective vol.3』 @taidou_tanka 『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』山本浩貴(いぬのせなか座) @hiroki_yamamoto pic.twitter.com/uKnDynuomt
2023-06-05 22:27:22山本浩貴「言語表現を酷使する(ための)レイアウト」を読んだ。いぬのせなか座の基本姿勢が明確に示されていることはもちろん、文学・美術・哲学まわりの30歳前後の「若手」の傾向が整理されており、案外誰もやっていない仕事だと思った(それが主目的ではないので網羅的なものではないが)。 pic.twitter.com/wEeX1gCxnQ
2023-06-09 14:54:20僕の文章も『眼がスクリーンになるとき』、「ポシブル、パサブル」、日記本に触れてくれており、もう5年も前だが『眼がスク』の書評で山本さんが保坂の小説におけるリテラリズムを再考する手掛かりになると書かれていたのを思い出した。深層でも表層でもない「テクストの手前側の生のリテラリズム」。
2023-06-09 15:01:46「文学・美術・哲学まわりの30歳前後の「若手」の傾向」の整理は、今回あくまで自分のスタンスの説明をする上で必要な範囲に限って行なっているところだけれど、やろうと思えば当然広範にいろいろやれるところではある。(し、たぶん誰かがやったほうが良い気はする。自分の世代だからかもだが)
2023-06-09 18:24:07少し上の世代の人とかがやってくれたらとか思ったりしたこともあるが、よく考えるとそりゃ肌感レベルでわからんよなという気もするし(自分が下の世代を語れるかというと、気が引けると思う)、下の世代が語るのはもっとずっとあとだろうから、やるとして同世代間でざくざく語り合うくらいか。
2023-06-09 18:24:07山本浩貴さんの『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』とそれに続くお仕事は、レイヴに通いながら現場との距離感を模索しているすごい若いひとたちにも読まれてほしいと思う
2023-06-10 12:03:37《正直わたしには難しかった。簡単に理解することはできないと感じた。けれど、読了に時間はかかったが退屈ではなかった。なにより「生きることとして小説を書く」というのはまさに自分が考えていたことで、それを上昇させるには、という展開には非常に興味があります。》 inunosenakaza.stores.jp/items/646962d9…
2023-06-11 10:42:30山本浩貴『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』レビュー、ありがとうございます……!inunosenakaza.stores.jp/items/646962d9…
2023-06-11 10:43:42綿野恵太さんが『言語表現を酷使する(ための)レイアウト――或るワークショップの記録 第0部 生にとって言語表現とはなにか』に触れてくださっている……ありがとうございます。note.com/edoyaneko800/n…
2023-06-12 18:50:14ちなみに《言語表現みずからの「価値づけ」じたいがすでにむずかしい、という現状認識から、テクストの手前側の自分や他者のリテラルな「生」につく、という話がされていた》というのは自分としてはちょっと違和感があった。… twitter.com/i/web/status/1…
2023-06-12 18:54:21