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三国志こばなし集2023年7月号(上)三国時代編

三国志のなんでもありなこばなしや現パロのまとめです! 上旬はなんでもありな三国時代編。
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三国志こばなし集 @omikanboy3594

曹操…この期に及んでまだまだ房中術に興味津々。 夏侯惇…もう死にそうな爺が何を執着している。 許褚…ちょっと面白かった。 左慈…謎の仙人。巷の婦人たちを房中術で虜にしていると自称し、関連書籍は世の士大夫カップルのベストセラー。幻術も使えたっぽい。

2023-07-07 08:24:45
三国志こばなし集 @omikanboy3594

夏侯惇「お前が劉曄か」 劉曄「はい。字を子揚と申します」 夏「夏侯惇。字を元譲」 劉「揚州より丞相の側近としてお仕えに参りました」 夏「中々にお前の面白い噂を聞いている」 劉「噂は噂です」 夏「王族の血を引く男が、丞相の部下となるべく使者如きに頭を下げ倒していたとな?」 劉「なにか?」

2023-07-07 12:24:19
三国志こばなし集 @omikanboy3594

夏「使者如きの一存でお前ほどの男を随行させられると思っていたのか?」 劉「切羽詰まっておりましたゆえ」 夏「挙句に鄭宝とやらを自身で斬り殺したとは」 劉「なにか?」 夏「…その胆力はどこで培われた?」 劉「母の遺言に従い、父の側近を斬り殺すと誓った時より」 夏「齢は?」 劉「十三です」

2023-07-07 12:24:20
三国志こばなし集 @omikanboy3594

夏「ほう」 劉「なにか?」 夏「俺は十四で師を侮辱した者を斬り殺したな」 劉「あなたも?」 夏「中々に大変なことになったが、身内総出で助けられてな」 劉「…羨ましい」 夏「…お前の眼には覚えがあるよ、劉曄」 劉「それは?」 夏「…またいつかな」 劉「…」 夏「ついて来い、孟徳と面会させる」

2023-07-07 12:24:21
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夏侯惇…まるで自分と似ていないのに、どこか自分と重なる所が見えた気がした。 劉曄…誰にも心を許さないと決めていたが、夏侯惇の隻眼だけは許していいかもしれない。

2023-07-07 12:24:23
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劉備「おめえが馬良かい」 馬良「馬良。字を季常と申します」 劉「そのお隣の賢そうな坊ちゃんは?」 馬謖「馬謖!字を幼常です!」 劉「馬氏の五人兄弟の四男と末っ子ってな」 良「はい」 劉「噂の白眉ってのが馬良さんなんだね」 良「少し白いだけなのですけどね」 謖「今の季常兄上は健康ですから」

2023-07-07 13:41:35
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諸葛亮「どういう意味です、馬謖」 良「私の体調と連動して眉が白くなるのですよ」 劉「なんだって?」 謖「感情の起伏で眉の色も変わりますよ」 諸「そうだったのですか?」 良「お恥ずかしい…」 劉「桃眉になりやがった!」 謖「怒ると赤眉になります!」 諸「それは、ならずにいてもらいたいです」

2023-07-07 13:41:36
三国志こばなし集 @omikanboy3594

劉「病になると真っ白になっちゃうのかい?」 良「眉だけですが」 諸「髪は普通ですものね」 劉「馬謖は特に変わった特徴はないのかい?」 謖「頭の中に有り余る知謀と口の中には弁舌がございます!」 劉「…そりゃ何より」 諸「…」 良「以後よろしくお願いいたします」 謖「私も!」 劉「おうよ!」

2023-07-07 13:41:37
三国志こばなし集 @omikanboy3594

劉備…面白え兄弟だが、馬謖の坊ちゃんはちょいと心配だな。 諸葛亮…馬良と気が合い義兄弟になった。 馬良…最も優れているという故事成語、白眉の元ネタ。穏やかで優秀な男。 馬謖…才気が迸る元気な末っ子。彼も晩年故事成語となるのだが、その意味は…

2023-07-07 13:41:40
三国志こばなし集 @omikanboy3594

孫仁「随分と遠くまで旅をして来たな…」 女子A「♪」 女子B「♪」 孫「…お祭りかしら?」 A「こんにちは!」 孫「こんにちは!」 B「お姉さん、誰?」 孫「私は旅の女、孫仁!」 A「旅して来たの?」 孫「そうよ!」 B「どこから?」 孫「うんと南から!」 A「すごい!」 B「本当?」 孫「そうよ!」

2023-07-07 18:04:28
三国志こばなし集 @omikanboy3594

孫「今日はお祭りなの?」 A「七夕祭りの日よ!」 B「お姉ちゃんも来る?」 孫「いいの?」 A「村長に挨拶しに来て!」 B「一緒に行こうよ!」 孫「分かったわ!」 ?「あなたは?」 孫「南方より旅をして参りました、孫仁と申します」 ?「女性が一人旅を?」 孫「はい」 劉徳然「私は劉徳然と申す」

2023-07-07 18:04:28
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劉「女性が遥か南方から一人旅など信じがたいのですが」 孫「私の師たる人々の教えを受けたので、問題なく旅を続ける毎日ですよ、劉徳然殿」 劉「それはすごい…」 孫「…」 劉「旅でお疲れでしょう。我が村でしばしお休みになられては?」 孫「ありがたくお言葉に甘えさせていただきます、劉徳然殿」

2023-07-07 18:04:29
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孫仁「今夜は七夕祭りの日と村の女の子から聞きましたが」 劉徳然「ええ。村一番の桑の樹に村人の願いを書いた札を貼るのです」 孫「そんな大きな桑が?」 劉「はい。村の皆は天子の樹と呼ぶほど大きな樹ですよ」 孫「ぜひ見に行かせてください!」 劉「あなたは好奇心がとても豊かな人に見えますな」

2023-07-07 18:21:56
三国志こばなし集 @omikanboy3594

A「一緒に行こう!お姉ちゃん!」 B「天子の樹はあっちだよ!」 孫「よろしくね!」 劉「…」 孫「…こんなに大きな桑は初めて」 A「すごいでしょう!」 B「お姉ちゃんもお願いしようよ!」 孫「よろしいのですか?」 劉「ええ。もちろん」 孫「…?」 A「お姉ちゃん?」 孫「!?」 B「どうしたの?」

2023-07-07 18:21:57
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孫「劉徳然殿」 劉「なにか?」 孫「この、身長を刻んだ証に書かれた名の方をご存知ですか?」 劉「ご存じも何も私の従兄弟ですよ、孫仁殿」 孫「ええ!」 劉「…あなた、玄徳殿をご存じなのですか?」 孫「…旅の間でお世話になったことが」 劉「それは不思議な縁だ!」 孫「…」 劉「元気でした?」

2023-07-07 18:21:58
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孫仁「…ええ。私がお世話になった時は、とても」 劉徳然「そうでしたか…懐かしい…」 孫「…」 劉「まだ私たちが子どもの頃、共に盧植先生の塾に通っていたのですよ」 孫「…そうだったのですか」 劉「私は真面目一辺倒に学問したのですが、玄徳殿は公孫瓚という男と遊んでばかりだったのですが…」

2023-07-07 18:38:58
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孫「噂はお伺いしたことが…」 劉「結局私は村に残って暮らすことを選び、玄徳殿はある日義勇軍となって飛び出し、それっきりだったのです」 孫「お別れもなしに?」 劉「従兄弟とはいえ、特別仲が良かったわけではありませんでしたから」 孫「…」 劉「とんでもない噂ばかりは聞こえてくるのですが」

2023-07-07 18:38:59
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孫「生きていますよ、玄徳様は」 劉「…そう証言してくださる方が来てくださったのが、何よりの便りです。孫仁殿!」 孫「…」 A「この紙に書いて、お姉ちゃん!」 B「七夕様が叶えてくれるよ!」 孫「…織姫様と彦星様のお話、でしたよね」 劉「孫仁殿?」 孫「彼らは年に一度しか会えないという…」

2023-07-07 18:38:59
三国志こばなし集 @omikanboy3594

劉徳然「あなたは玄徳殿と、どの様な形で会われたのですか?」 孫仁「…天の川に流された先で巡り合ったかのように、出会っていました」 劉「…」 孫「…もう、お会いできる事も、ニ度とないのでしょうけれど」 劉「願いませんか、孫仁殿」 孫「願う?」 劉「まさに今日はそんな日ではございませぬか」

2023-07-07 19:02:35
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孫「…」 劉「あなたは一年に一度しか会えぬ織姫と彦星を、哀れだと思いますか?」 孫「いいえ。一年に一度でも、お互いが会える事を心から祝福しますわ」 劉「ならば、孫仁殿」 孫「…そうですね」 劉「この天子の樹の一番高い所に貼りませんか?」 孫「私が貼ってもよろしいですか?」 劉「勿論!」

2023-07-07 19:02:36
三国志こばなし集 @omikanboy3594

劉「…随分と高く登りましたな」 A「お姉ちゃんすごい!」 孫「弓はもっと凄いわよ!」 B「明日見せて!」 劉「夜空を見上げよう!」 孫「…」 劉「天の川が見えてますよ、孫仁殿」 孫「そうですね」 劉「この夜空の下に、あなたも玄徳殿も生きているのですから」 孫「はい」 劉備「…」 呂範「…」

2023-07-07 19:02:36
三国志こばなし集 @omikanboy3594

孫仁…思いもしない邂逅に胸が熱くなった。何を願ったのかは内緒。 劉徳然…劉備の従兄弟。学問もそこそこだったが、乱世で楼桑村の長を細々とやるのが性に合っていた。

2023-07-07 19:02:40
三国志こばなし集 @omikanboy3594

劉備…益州攻めの渦中、曇り空ばかりの益州の夜空に天の川が広がっていた。 呂範…綺麗な天の川が浮かぶ夜空を見上げに外に出ていた。

2023-07-07 19:02:41
三国志こばなし集 @omikanboy3594

甘寧「おい、黄祖の」 黄祖「…」 甘「てめえが死にそうだったところをこの俺が助けてやったんだ。いい加減俺を使ってくれるよな?」 黄「貴様は私が食い止めねば、劉表様に仇をなしかねない男だった」 甘「…それが返事のつもりかい?」 黄「…」 甘「てめえほど生き汚ねえ男は見たことねえけどな!」

2023-07-08 14:09:12
三国志こばなし集 @omikanboy3594

黄「将は死なぬのが務めだ」 甘「情けねえ!」 蘇飛「黄祖殿!また甘寧が乱暴狼藉を!」 黄「…これだから用いる気にもならぬことすら分からんか」 蘇「しかし、戦働きで奴ほど頼りになる男はおりませんぞ」 黄「それは違う。蘇飛」 蘇「なぜです!」 黄「我らがまず第一にせねばならぬのは守りの戦」

2023-07-08 14:09:13
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