子供の頃から「なんで昔の人って白粉で不自然なほど顔白く化粧してたんだろ。そういう美意識だったの?」と思ってたんだけど、2月に毒展の展示を見て理解した。昔って照明が暖色だったから白粉塗った顔がちょうど「白い肌」に見えるんだなって。 pic.twitter.com/w8f4bAjIps
2023-07-12 14:21:21日本各地を旅をしながら廃墟、ひなびた風景、不思議な伝承など「人の生きた記憶」を記録・著作しています。廃墟/路地裏/街並み/建築/旅館/医療/民俗学/たまーにポトレ。 調査・原稿依頼など連絡はDM/メールから:polaris453121@gmail.com)fantia.jp/fanclubs/34782
ちなみになんで毒展に白粉が展示されていたかといえば、当時の白粉は鉛や水銀といった重金属を含み、慢性中毒にかかる人が多かったため。それでも貴重品だったので紀伊半島、特に伊勢や伊賀で生産された白粉「射和軽粉」は大正頃まで化粧品や医薬品として使われ続けた(写真は島根県内の廃医院にて) pic.twitter.com/94HQx2oTul
2023-07-12 17:15:15紀伊半島、特に三重や奈良と水銀は深い深い縁がある。紀伊半島には「丹生」や「にゅう」という音を持つ地名や神社が非常に多く、これは古代から水銀が産出した土地を現わしている。松阪の射和はその水銀を原料にした軽粉産業で賑わった。水銀は医薬品や赤の顔料、化粧品、工業用に広く用いられた。 pic.twitter.com/YniJwjAO6M
2023-07-12 17:28:40一方で水銀が持つ恐ろしい毒性は同地域で深刻な被害を与えていた。三重や兵庫、島根など古く水銀が産出した土地には「言葉を発せない神」「脚を動かせなくなった村人」などの伝説が残り、これらは水銀中毒の症状から発生したと考えられている。もっと言えば「三重県」の由来も水銀中毒とする説もある。
2023-07-12 17:42:04三重県の由来は、伊吹山で神に敗れたヤマトタケルが病床で「私の脚は三重に折れ曲がってしまうほど疲れている」と言ったことからついた地名による。この話のモチーフが地域で古くから風土病のようにして存在した水銀中毒で、同じような話が兵庫にもある。メリット・デメリットは表裏一体よね…
2023-07-12 17:49:17古くから用いられた自然水銀は赤い水銀(辰砂、丹)と、白や銀色の水銀(ハラヤなど)だが、化学的には塩化水銀(Ⅰ)と塩化水銀(Ⅱ)に分かれる。前者は甘汞と言って白粉の原料になり比較的毒性が低いが、後者は昇汞と言って毒性が強い…わりに消毒と梅毒の治療にわりと最近まで使われていたゾ。ヒェ。
2023-07-12 18:06:35ちなみに科博にいたこの白粉で化粧した江戸時代お姉さんは、実際に江戸期のお墓から出土した女の人の頭骨から復元したらしいです。実際いるわ、こういう人。笑うとめっちゃ楽しそうな表情になるタイプの人。 pic.twitter.com/i0OL8uz2e5
2023-07-12 19:23:25私の世代だと岸田今日子や野際陽子、加賀まりこ、八千草薫、中村玉緒、坂口良子あたりの人々は年取った姿がデフォなので、子供頃BSで昔の映画見てて「このお姉さんなんか見たことあるぞ?(EDでキャスト流れる)…!?」ってなりまくったな。石坂浩二版犬神家の一族の坂口良子(当時21歳)、かなりすき。
2023-07-12 22:37:09坂口良子「でもホテルなんて名前だけで古びた旅館よ?」 石坂浩二「いやぁきったなくて構わんのですよ。そこに泊まれって言われたもんで」 坂口良子「わたしそこの女中です」 石坂浩二「…」 ここがまだ残ってるなんてなあ(夏コミ本で収録予定です)(隙あらば宣伝) pic.twitter.com/v47M3L6Qdh
2023-07-12 22:47:13東京展の会期が終了して1週間。 皆さまに感謝のご報告です。 2022.11.1-2023.2.19 特別展「毒」@ 国立科学博物館 30万人を超えるお客様にご来場いただきました! 改めて、多くの関心を寄せていただきありがとうございます。 3/18〜大阪展が開幕いたします。 dokuten.jp pic.twitter.com/KBiidMPtmY
2023-02-27 13:00:24【毒展】なぜ鉛や水銀の白粉(おしろい)を使い続けたのか? 特別展「毒」のために結集した国立科学博物館の9人のスペシャリスト(監修者)のひとり、坂上さん(人骨やミイラが専門)の答えは「光」でした。 *動画に毒虫や毒ガエルなどは出てきません #毒展 #科博毒展 @doku_ten pic.twitter.com/qHoHl8BEl8
2022-11-10 14:49:20全国の美術展の情報を紹介するポータルサイトです。大型企画展から、公立・私立の美術館・博物館で開催する美術展まで情報を発信!読売新聞社が運営しています。GWのオススメ50展→https://t.co/MepMVCpK0W
昔は真っ白に塗らないと顔らしく見えなかった
@North_ern2 時代劇を見ていると女郎や夜鷹などが顎から首にかけてだけ白粉を塗っている場面があります。これも仰せの理由で説明できますが、それでもなぜ顔には塗らないのだろうと不思議に思います。
2023-07-12 20:05:06@North_ern2 昔のお屋敷やお城は窓が小さく、身分の高い人は家の奥にいるので部屋がとても暗く、顔を真っ白に塗って眉毛をおでこの上の方に描かないと顔らしく見えなかったとか。おしろいは今のファンデーションのように密着性が良くないので剥がれた時に隠せるように顔の側に常に扇をスタンバイ。
2023-07-12 23:14:04ああそうか、光源によって色温度が違うもんな。もっと言えば、光量が違う。 屋外で働く時は白粉なんかあんまりしないだろうし、屋内は薄暗いからその中で顔を見せるなら白くしないと顔が見えにくい。 twitter.com/North_ern2/sta…
2023-07-12 22:45:18@North_ern2 歌舞伎のサイケな隈取りも同じですわな。 蝋燭の照明下でこそ意味があるのよね。 電灯の下で見るもんじゃないはず。
2023-07-12 19:22:57歌舞伎などの舞台衣裳が過剰に派手なのも当時の芝居小屋は薄暗く豪華絢爛にしないと客に見えないという話に近いですね twitter.com/North_ern2/sta…
2023-07-12 18:33:31学研の科学の記事だったと思いますが、「なぜ昔の人は顔を白く塗っていたのか」というのが紹介されていた覚えがあります ナチュラルメイクと白塗りの女性を並べて、ろうそくの明かりだけで撮影した写真が掲載されていたような…… ろうそくの明かりだとナチュラルメイクの人、ほんとに顔が見えない twitter.com/North_ern2/sta…
2023-07-12 19:01:57照明の重要性を論じたのが『陰翳礼讃』
@North_ern2 谷崎潤一郎著『陰翳礼讃』には、日本独自の、闇や光、昔の照明等が織り成す微妙な世界観語られていますよね。 羊羹の漆黒美には、感嘆します。 フォロー外から失礼しました
2023-07-12 18:58:10その照明の重要性について論じたのが谷崎潤一郎の陰翳礼讃なんですよね。 陰翳礼讃って随筆なんですが実際に読むまで小説だと勘違いしていました……(笑) twitter.com/North_ern2/sta…
2023-07-12 19:53:25行灯にしろローソクって、炎の色はオレンジなんだよね。 白熱灯は近代文明の品だから、そりゃ違和感はあるよなぁ。 twitter.com/North_ern2/sta…
2023-07-12 20:16:06