トロッコ問題は道徳基礎論や道徳基準論ではなく徹底的に現実に即して考える「道徳具体論」の思考実験なのでは？

佐藤未悠 @miyou_satou

【要約】 ・トロッコ問題が出題した奴を轢きたくなるくらいウザいのは、問いと答えを癒着させる「”適度”な抽象化」を要求されてるからなのでは。 ・倫理学は言葉のフェティシズムではなく論理のフェティシズムを養え。 ・出題者の望む抽象概念の具体的な理解を求める「忖度の原則」は哲学的議論の敵！

技術と革新 @kiris_kirimura

わたしはトロッコ問題のことが本当にきらいで、この問題を出してきた人間には「お前がいる方を轢く」って答えるくらいなんですけど、なんか今「Aを殺す？Bを殺す？」って選ばせようとしてきたり、「俺はA！」「私はB！」って表明しようとする状況及び雰囲気ってないですか

技術と革新 @kiris_kirimura

「トロッコを動かさないようにする話」がしようとする人にも「AかBしかないんだからどっち？」って聞いて仕方なく答えた人に「色々綺麗事言っといて結局殺すんだ、ふーん」みたいな反応（トロッコ問題の出題者でこれやる人マジで多くないですか？だからお前のいる方を轢く）したりするの、あれって

技術と革新 @kiris_kirimura

思考実験なのは別にいいんですけど、出題そのものでかける思考への負荷としては性質が良くないなと思っているのと、「自分はトロッコを可能な限り動かさないためにこうしている」人たちの力がトロッコが動く力にその場で勝てなかったとして、それって「人を殺そうとした」ってことではなくないですか

技術と革新 @kiris_kirimura

「トロッコは止められないんだからAを轢こうぜ」「いや轢くならBでしょ」って言ってる人が「止めようとしてたの知ってるけど結局止められなかったんだからそれは轢く行為への加担だ」って主張してきたら、明確にいやそれ絶対違うでしょって言う。

技術と革新 @kiris_kirimura

なのでわたしは出題者を轢くって主張することで問題を無効化しようとするんですけど、予想される結果に対しての選択肢を異様に狭めた状況を作り出されてその壇上で勝負したりしたくない　トロッコを動かさない方法のことを時間稼ぎできる限りギリギリまで考えていたい

技術と革新 @kiris_kirimura

稼いだ時間で他の誰かが何かを思いつくかもしれないので

佐藤未悠 @miyou_satou

具体的な解決案を締め出して道徳的立場の優劣を決めようとする道徳基準論が合わない人は『ここからはじまる倫理』がおすすめ。 この本ではゴンみたいにどこまでも具体的な問題解決方法を考えてる。 サンデル先生みたいな道徳基準論が一般的な倫理学書の中でかなり異質な本。 amazon.co.jp/dp/4393323041/… twitter.com/kiris_kirimura… pic.twitter.com/JkWIHPf4tN

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佐藤未悠 @miyou_satou

倫理学には「道徳基準論（規範倫理学）」と「道徳基礎論（道徳の心理学）」がある（らしい）けど、ゴンやアンソニーウエストンみたいに徹底的に現実に即して問題を考える「道徳具体論（現実的倫理学）」が欲しい。 応用倫理学が近いといえば近いけど、どうも半端に基準論が混じってる感じなんだよな😅 pic.twitter.com/x45DzQH7SJ

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佐藤未悠 @miyou_satou

「道徳基礎論（道徳哲学）」と「「道徳基準論（規範倫理学）」ともう一つ「道徳具体論（現実的倫理学）」が欲しい」 例えばトロッコ問題は基準論上の道徳学説を検証するために使われるけど、どこまで具体的に考えて良いのかがわからない。 「具体的思考の範囲を絞りすぎず広げすぎず」の加減が不明。 twitter.com/miyou_satou/st… pic.twitter.com/jhSMjrkZ79

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佐藤未悠 @miyou_satou

↑で理不尽な2択を迫る道徳基準論を批判して道徳具体論を擁護したけど、基準論が無意味ではないことはハンターハンターにも（おそらく重要な伏線として）描かれている。 「どちらを選んでも本当の正解じゃないけど、どちらかを必ず選ばなくちゃならない」無慈悲に突然襲ってくる真の問題の為の備え。 pic.twitter.com/sokZws5Pa2

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佐藤未悠 @miyou_satou

トロッコ問題は、あまりに具体的な問題回避方法（例えばレバーを中間にして脱輪を狙う等）は答えとして問題設定の段階で排除されてる。 適度な抽象/具体レベルの回答だけが許されてる。 でも「適度」って何？ それ問題設定の時点で予め答えが決められてるんじゃないか？ twitter.com/miyou_satou/st…

佐藤未悠 @miyou_satou

@DashNaka 以前FBでトロッコ問題について「レバーを激しく切り替えて脱輪を試みる」とか書きましたけど、これなんて「固有の特質の捨象」してない最たる例ｗ 永井先生はそういう具体的実用性に還元できない形式的/言語的なところに道徳固有の特殊な価値を見出してる人だから、これは道徳哲学の答えになってない

2019-12-11 11:47:42

佐藤未悠 @miyou_satou

論点警察ならぬ抽象度警察。 まぁ哲学の議論では常に適切な抽象度を求められると思うけど、トロッコ問題とかはどうもそれがよくわからない。 twitter.com/miyou_satou/st…

佐藤未悠 @miyou_satou

論点警察って言葉使ってる人そこそこいるな。 pic.twitter.com/goglKkYoo2

2021-07-07 06:08:56

佐藤未悠 @miyou_satou

例えば「功利主義」と「平等主義」の優劣を考えるときにトロッコ問題を使うとする。 「右は人類の進歩に多大な貢献をすると予想される天才科学者1人、左は一般的な作業員5人、さあどっちに切る？」みたいな。 でもこれわざわざ「トロッコ」って舞台装置持ち出す必要ある？

佐藤未悠 @miyou_satou

もし本当に「幸福な奴隷と不幸な自由人のどちらが望ましいか？」と聞いたなら回答より聞き方の問題としか思えない（聞き方と答えが癒着してる）。 基準論上の道徳学説の優劣判定にトロッコ問題使うのもそれに思えてしかたない。 半端に具体レベルに引き落とすから議論の抽象度設定で紛糾してしまう。 twitter.com/miyou_satou/st… pic.twitter.com/gTSNX7gt13

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顔アカウント @sitasimiyasui

奴隷が幸福で自由人が不幸なら考えるまでもなく前者が「望ましい」ことになりますよね。 twitter.com/miyou_satou/st…