金沢大学 大学教育開発・支援センター主催 第2回大学教育国際セミナー「高等教育における国際的質保証の枠組み -キャンパス・アジア構想を踏まえ て-」
第2回大学教育国際セミナー「高等教育における国際的質保証の枠組み -キャンパス・アジア構想を踏まえて-」開始。 基調講演 千葉大学 普遍教育センター 副センター長・教授 前田早苗氏より「アメリカ・ヨーロッパの高等教育の質保証について」
2011-12-01 15:38:30「大学はなぜ質保証のための自己点検評価をしなければならないのか?」という質問を受けた。「アメリカと日本では文化的差異があるので、そういうものをする必要がそもそもあるのか?」と。
2011-12-01 15:40:301つは大学の経営的圧迫。2つ目の質問については難しい。組織体なら自己評価をすべきという企業的考えが入って来た流れがある。
2011-12-01 15:42:50「なぜ海外の質保証制度をしらなけらばならないのか?」グローバルスタンダードだからというだけではなく、日本でやっていることはどうなのか?海外との差異を知るため。日本の教育で優れている点、問題となる点をはっきりさせるため。
2011-12-01 15:44:03「アメリカにいって、金沢大学といっても通じない。どこが優れている、何をしている大学なのか?を伝える必要がある」という点もある。(前提が何かあるな。こりゃ。教育のグローバル化、留学生獲得・派遣などだな)
2011-12-01 15:45:38アクレディテーションとは。アメリカでの大学質保証システムとして定着している。政府とは関係ない団体が評価、アメリカの連邦政府の奨学金の受給資格と連動している。自ら設定した基準に適合している大学を認定校として公表するまでのプロセス、機関別認定と専門分野認定がある。等
2011-12-01 15:47:21アメリカのアクレディテーションの管轄区域は6つ。ニューイングランド、ミドルステイツ(2つ)、サウザンメキシコ、ウエスタン、ノースウェスト・アラスカ
2011-12-01 15:51:45連邦議会からのアクレディテーションの有効性について疑義が出始める。「奨学金の返済不履行、受給者拡大による財政圧迫」が発生。
2011-12-01 15:53:19高等教育法の改正の度にアクレディテーションと奨学金の関係について論争。そもそもアクレディテーションと奨学金について結びつけて良いのか?という議論。
2011-12-01 15:54:22アメリカではアクレディテーションプロセスで学生の学習成果の評価を重視し始めた。前の教育長官はすべてを数値化して評価しようとしたが、議会の反対があって、なくなった。ただ、アメリカ政府は成果を強く追求する動きは加速化した。
2011-12-01 15:56:08アクレディテーション団体による評価改革。北中部地区アクレディテーション協会の教育質改善プログラム。スタートして10年ほど。通常のアクレディテーションに加え、7年に1回の訪問以外にも9つのカテゴリーについて毎年報告書提出を要求する。
2011-12-01 15:58:16南部地区のアクレディテーション協会。質改善プラン(QEP)。訪問評価前にオフサイトひょかを行う。また教育改善プランを出させる。
2011-12-01 16:00:21西部地区アクレディテーション。2000年頃から。評価名称はない。アクレディテーション基準を4項目に整理。学習成果評価を中心にした3段階(申請、基盤的能力評価、教育有効性評価)を行う。2段階、3段階で訪問評価を行う。プロセスは最短で修了まで3年かかる。
2011-12-01 16:01:57アクレディテーション団体は教育改善に重点を置いている。これは当然ではなく、アメリカでは財務評価の割合が従来はかなり強かった。この教育改善の検証は学習成果評価にしようとしている。まだ大学にそういう方向に向かせようとしている。まだ確実に実施されているとは言えない。
2011-12-01 16:03:59アクレディテーションプロセスでアクレディテーション団体スタッフと教育機関との協力体制ができている。日本は資料がダメだったら受け取らないという姿勢になっている。
2011-12-01 16:06:55アクレディテーション団体に対する連邦政府側の要請が強くなってきている。連邦政府はアクレディテーションの評価方法の多様化させようとしている。これは教育改善のアプローチは多様であることを示している。一方、日本、文科省は統一させて欲しいと主張している。
2011-12-01 16:08:28大学としての要件を満たしていることと、教育改善に取り組むことは別次元。これは質保証プロセスの進行状況を可視化し、大学が教育改善に取り組みやすくしている。
2011-12-01 16:05:59ヨーロッパの質保証の中核:ボローニャプロセス。「欧州高等教育における質保証のための基準およびガイドライン(ESG)」 欧州高等教育質保証協会(ENQA)が作成したガイドライン。
2011-12-01 16:12:00ESGの特徴:高等教育機関の内部質保証を中心に、外部質保証、外部機関が行う質保証を行う。外部質保証と外部質保証機関を別パートとしている。外部質保証機関の登録制度を計画中。
2011-12-01 16:13:26ヨーロッパ質保証機関登録制度(EQAR)。2008年にESGの提言で導入。2010年11月現在で24の質保証機関がESGに遵守した活動をしている。
2011-12-01 16:14:52ヨーロッパの質保証の特徴:ボローニャプロセスへの多くの国が参加(47カ国)。学位・修学年数の高等教育システムの共通化を目指すこと、各国の質保証システムは必ずしも同一ではない、アクレディテーション方式とオーディット方式、機関別評価とプログラム評価を行う。
2011-12-01 16:18:25欧州アクレディテーション協会(ECA)もある。アクレディテーションを実施している機関に限定。相互承認を実施。11カ国16団体。ヨーロッパはほとんど国立大学であるため、大学認証をしないということがなく、アクレディテーションによる保証を必ずしている訳ではない。
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