諸宗教における「負債」概念をめぐるアレコレ

「負債」をめぐるアレコレ
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衲僧 @busterbonze

『付法蔵因縁伝』の主張に基づけば、「正統な仏教が断絶した末法悪世の現代において、お前らはもったいなくも仏教の残りカスに預かってる訳だから、有り難く頂戴しておけよな!」となるらしい。ヒャッハー。

2011-12-01 22:36:52
衲僧 @busterbonze

どんだけサツバツとしているかと言うと、最後の伝承者・師子尊者が弾圧者・ミヒラクラ王(の部下?)にチョンパされて、「頂中無血唯乳流出」という風(T50.321c)。

2011-12-01 22:33:50
衲僧 @busterbonze

『付法蔵因縁伝』に基づいた主張について一応フォローしておくと、「それでもマジメに修行しなきゃダメなの~~」と主張したのが最澄タンで、「断絶なんかしてないんだぜ!」とそれぞれ自らの正統性を信じて疑わなかったサイコさんたちが鎌倉仏教の創始者たち……と言えるかもね。

2011-12-01 23:48:59
衲僧 @busterbonze

唐突に「那咤折骨還父」という話を思い出した。「那咤太子が(自分の)骨を折って父に還し、肉を折って母に還したら、彼本来の身体はどこにあるのー」という。出典未詳の伝承であることからして、当時の大陸における通念を反映した話に相違ない。

2011-12-02 12:16:04
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

ぬるい初学者めいてクルアーンに借財・負債みたいな言葉があるか(和訳もとい日本語参考書から)検索。んー。クルアーンには殊更に取り上げるべき形では使われてないみたい。ハディースにはあり気。

2011-12-01 22:05:07
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

預言者の妻のアーイシャは伝えている。預言者は礼拝において常に次のように祈願していた。「おおアッラー、げに私はあなたに墓中の責苦から、偽救世主の試練からのご加護を求めます。また生と死の試練からのご加護を求めます。おおアッラー、宗教上の罪と負債からのご加護を求めます」

2011-12-01 22:08:09
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

さらに次のように伝えている。ある男が預言者にこう尋ねた。「アッラーの使徒よ、どうしてあなたはそうしばしば負債からのご加護を求めるのですか」すると預言者はこう答えた。「もし人が負債を負うと、応々にして話をすれば嘘をつかざるを得なくなり約束をしても破らざるを得なくなるからです」

2011-12-01 22:08:16
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

ハディース集『日訳サヒーフムスリム』1巻 P.397-399「その他礼拝中に加護を求めるべきこと」所載だそうです。

2011-12-01 22:09:17
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

後者の方からは、なるほど自ら商人だったムハンマドらしい、みたいな感想が出ますね……w

2011-12-01 22:10:17
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

同3巻 P.45-46「アッラーの道において死せる者は、人と人の間の負債を除いて、全て許される」:アブドッラー・ビン・アムル・ビン・アースは伝えている/アッラーのみ使いは「殉教者は(人と人との間における)負債を除き、全ての罪は許される」と申された。

2011-12-01 22:12:13
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

……これは「神からの負債は許される」とかいう話では別になさそうですねw /いや、この伝承とは別に、許されるんでしょうけど。

2011-12-01 22:13:29
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

「アッラーのみ使い(←ムハンマド)は私に負債(らくだの代金)があったが、彼はそれを返して下さり、その上に余分のものまで下された」とか。 /まあ、全般的に非常に具体的に「負債」ですね。

2011-12-01 22:17:19
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

さっきのアーイシャ伝ハディースの「おおアッラー、宗教上の罪と負債からのご加護を求めます」のとこ、「負債」に「宗教上の(دين dayyin?)」がかかってるかどうかはちょっと気になります。

2011-12-01 22:27:52
中田考 @HASSANKONAKATA

消費貸借を表わす語根قرضはむしろ「アッラーに良き貸し付けをする」といった形で使われます(2章245節等)→ @nirvanaheim クルアーンに借財・負債みたいな言葉があるか(日本語参考書から)検索。んー。クルアーンには殊更に取り上げるべき形では使われてないみたい。

2011-12-01 22:48:51
中田考 @HASSANKONAKATA

債権・債務の意味で最も一般的な語根دينは人間が直接に神に負債があるという形ではクルアーンには出てこなかったと思います→ @nirvanaheim クルアーンに借財・負債みたいな言葉があるか(日本語参考書から)検索

2011-12-01 22:53:05
激戦区☆かわいこちゃん @shibufusky

一時期キリスト教的な贈与の概念をそうでない諸社会の贈与の概念に導入してしまってはまずいだろうって言われてたんですが、スチュワートとストラザーン夫妻(新婚夫妻?)が再び両者を結ぶような通文化的な比較の試みをしてました。http://t.co/P2PDpnWI

2011-12-01 22:44:13
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激戦区☆かわいこちゃん @shibufusky

タイトルはExchange and Sacrificeですけど。古代ギリシャからキリスト教、非キリスト教諸社会の資料を整理して、スチュワートとサトラザーンの新見解はモースを基本的に踏襲しつつ、贈与には「増大の観念」が関わってるって主張だった気が。

2011-12-01 22:49:05
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

「キリスト教的な贈与の概念をそうでない諸社会に適用したらまずい」で想起されましたが、ポストコロニアリズム興隆期の論説を読むと、「反省」のあまり「これは我々西欧が押し付けたもの」「これはキリスト教的観念の押し付け」が過度だったりして、自意識過剰がうっとおしく辟易したりしますよね。

2011-12-01 23:07:15
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

まあ、何かが流行である時代というのはそういうものですが。

2011-12-01 23:10:51
激戦区☆かわいこちゃん @shibufusky

@nirvanaheim ああっ。適切な日本語になってるっ。僕いつまで経っても文章下手で・・・。Richard Kingの本(1999)も却って両者の差異を強調し過ぎてたんじゃないかという印象が残ってます。でも僕の場合キリスト教概念の方も知らないので個人的に警戒しておきたいなと。

2011-12-01 23:16:31
中田考 @HASSANKONAKATA

今、出先でクルアーンの用語の詳細を確認できないので、(居候先に)帰宅後に確認してみます → @nirvanaheim: @HASSANKONAKATA なるほど……ありがとうございます!

2011-12-01 23:16:34
中田考 @HASSANKONAKATA

丁度今日のツイート(@AzizAroom: イスラーム的に借金あると戦死しても天国行けないんだよ。それくらい、お金を返さないのは悪いこと!!)にも出てきた人口に膾炙したハディース→@nirvanaheim アッラーのみ使いは「殉教者は負債を除き、全ての罪は許される」と申された。

2011-12-02 00:11:57
中田考 @HASSANKONAKATA

言語は前者がمآثم で(宗教的)罪、後者が مغرم で(経済的)負債で、形容詞は訳者が説明的に補ったもの。 → @nirvanaheim: 「おおアッラー、宗教上の罪と負債からのご加護を求めます」のとこ、「負債」に「宗教上の」がかかってるかどうかはちょっと気になります。

2011-12-02 00:24:18
にるば@文フリ東京11/11【そ-48】 @nirvanaheim

@HASSANKONAKATA なるほど! ……法人な上、借金で回っている近代国家は、そうなると実に罪にまみれていますね……w

2011-12-02 00:27:26
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