日本の文教政策における「選択と集中」について 2023年9月10日
- iwashiryo1
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一応成長会計の分析をした青木・木村(2014)というのがあって、資源配分改善の効果は極めて小さかったという結果になってはいる。ここで研究時間は観測されていないのでそれが減った効果は残余項(生産性の効果)に含まれている。英語> ideas.repec.org/p/hit/iirwps/1…、日本語>cir.nii.ac.jp/crid/152395103… twitter.com/i/web/status/1… pic.twitter.com/FUV5WQxMEE twitter.com/ghngssm/status…
2023-09-11 21:39:162020年段階でのエビデンスをサーベイしたときのスライドがみつかった。docs.google.com/presentation/d…
2023-09-11 21:44:27論文生産のインプットを実物じゃなくて資金にしちゃうとシャドウプライス的なものも含めて潰したパラメータになってしまうからあんまり安定的な推定値にならないし解釈もむずかしくなると思うんだよな。 twitter.com/i/web/status/1…
2023-09-11 23:41:26「外部資金の獲得や報告には無駄な時間がかかる」とか「外部資金の利用にはいろいろな制約があるので非効率」とかの主張が大事なわけだから、その辺のメカニズムは一つのパラメータに潰してしまわないでちゃんとデータで分けてあげないといけない。 twitter.com/i/web/status/1…
2023-09-11 23:45:56そういう細かいコメントにちゃんと対応した分析になってないから大学側の主張はいつまでたっても強くならない。これまで受けたコメント全てに対応するリバイズをして長文のリプライレターをつけるみたいな包括的な対応をしないと。これは正直日本のテニュア教員たちの仕事です。
2023-09-11 23:52:26それをしたらいい方向にに変わるよってことじゃなくて、うまく行くかは知らないけど学者がそこから始めないなら学者ってなんなん?という話。
2023-09-11 23:58:07旧7帝大の部局レベル分析ではこれが知られていますね。論文生産の関数が適当すぎるように見えるので私には意味あるのかどうか判断できませんが。jstage.jst.go.jp/article/jappm/… twitter.com/ghngssm/status…
2023-09-11 22:57:43あと、外部資金入れすぎると論文生産が滞るといういわゆる「逆U字」になる話は、ここでも見つかっています。ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300…
2023-09-11 23:02:13あれ、リンクが上手く出てないかも。引用→「外部資金の増加は大学の論文生産性を下げるのか:国立大学の部局レベルのデータからのエビデンス」 小泉秀人, 門脇諒, 寺本有輝, 原 泰史, 青島矢一, 江藤 学 一橋ビジネスレビュー 69巻2号76-91頁 2021年9月
2023-09-11 23:03:22というわけで、論文生産性についてはバラマキが最適解だという確固たるエビデンスはないと思います。なのでNHK日曜討論で横山先生と中空氏はそれぞれ「お気持ち」でしか議論できてませんでしたね。適度には集中投資しないとだめ(集中し過ぎは当然だめ)、という証拠は積み上がっているように思う。
2023-09-11 23:06:01私は研究者ではない立場で研究の問題をいろいろな場所でデータを用いながら訴えていますけど、たとえば政治家の秘書に、「誰も陳情にこないよ、本当に問題なの?」などと言われたこともあるわけで、もうちょっと当事者が動いてもらわないと、「社会のための待遇改善」も説得力がないように思います。 twitter.com/kenjiitojp/sta…
2023-09-13 12:04:52Yoshi-aki Shimada氏「競争的資金のことを「選択と集中」だとする議論はおかしいと思う」
日本は民間企業に対してはめっちゃバラマキで、公的サポートでなんとかやっている赤字中小企業とゾンビスタートアップの巣窟みたいな状態なのに、なんでアカデミアに対してだけ選択と集中しようとするのか
2023-09-10 15:51:06これ、今問題視されてる大学間の資源配分に関する「選択と集中」とは違うことを言ってますね。 twitter.com/kmoooooog/stat…
2023-09-11 08:51:27学術研究の「選択と集中」の話し、2本それに類する論文を書いたことがあります。①生命科学のスター研究者に限れば、「各研究者の総額研究費と論文の被引用数の間には、逆U字の関係がみられる。研究費が年間 1 億 9 千万円の場合に、最も論文の質が高くなる」。 kyoto-u.ac.jp/sites/default/…
2023-09-11 20:50:56②我が国の選択と集中政策の嚆矢となった21世紀COEプログラムでは、医学・生命科学のみ研究の量質の向上効果が観察された。ポスドクの労働集約が可能な分野なので資源集中で成果が上がりやすかったのだろう。その他の分野ではそうした効果は観察されなかった。 dropbox.com/scl/fi/nafwtpu…
2023-09-11 20:58:30①Fukuzawa, N. and T. Ida (2016) “Science Linkages between Scientific Articles and Patents for Leading Scientists in the Life and Medical Sciences Field: The Case of Japan,” Scientometrics vol. 106.2: 629-644.
2023-09-11 21:04:15②Ida, T. and N. Fukuzawa (2013) "Effects of Large-Scale Research Funding Programs: A Japanese Case Study," Scientometrics vol. 94.3: 1253-1273.
2023-09-11 21:04:22これはこれで重要トピックですが、結局これも論点がすり替わっちゃっていて、競争的資金の配分偏りの話とチェリーピックできるかどうかの話とかをしていて、そもそも国立大学間の資源配分を何を基準にどれほど偏らせるかの問題を扱ってないのですよね。。。 twitter.com/takanoriida/st…
2023-09-11 21:18:31選択と集中をやめて広く撒いたほうがいいという理屈を、マーケットポートフォリオを買うみたいなタイプの分散投資に喩えている人いるけど、それは比喩として不適切では。マーケットポートフォリオを買うのが望ましくなる仮定、金融市場ではもっともらしくても研究開発では明らかに満たされてないよね?
2023-09-11 08:34:48