神奈川県議会、2011年12月7日本会議一般質問、大都市制度についての黒岩祐治知事の答弁。

青山圭一議員(民主党、川崎市多摩区選出)の質問中、「大都市制度について(1)横浜市及び川崎市の県域からの独立等について」の項の質問要旨と答弁の「文字起こし」を行いました。原典は http://www.kanagawa-pref.stream.jfit.co.jp/vod_play.php?CNTID=13033&PREVPAGE=%CC%E1%A4%EB (録画)です。「区切り」は私が入れました。(12月15日)12月13日の神奈川県議会「地方分権・行財政改革特別委員会」の「傍聴記」を追加しました。(2012年3月1日)あらたに大都市制度について神奈川県議会で取り上げられましたので、「神奈川県議会代表質問(2012年2月20日)「地域主権実現に対する取り組みについて」抜粋。」(http://togetter.com/li/266081)にまとめました。 関連まとめ 「特別自治市構想・都構想・神奈川独立構想など、大都市制度に関する一考察」(http://togetter.com/li/311298
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神奈川と横浜、神奈川と川崎、それが「戦争」というような状態は私は「全くない」と認識しております。極めていい形の役割分担、そしていい連携プレーができあがっていると思っております。現にこの10月11月に私もアメリカのメリーランド、そしてマレーシアのペナン州、トップセールスに行って参りましたが、私が力強く訴えているのは「横浜はこんなに素晴らしいぞ」「川崎はこんなに凄いんだぞ」ということを力説してきてるということでありまして、


そういうお互いの役割分担、非常にうまくいっているという状況の中で、じゃあ「独立をする」ということ、「独立する」ということのリアリティは一体どこにあるんでしょうか、ということです。研究されることは充分大事なことだと思いますが、リアリティという中で私は、一番大事なことはやはり住民の皆さんがその気になるということだと思います。


つまり、今の横浜市民の皆さんが、神奈川県から独立したいと、もう神奈川県であることが横浜市民にとっては、もうたまらなく嫌だと、早く止めてほしいという気持ちが、横浜市民の間に本当に盛り上がってその気になるということがあるならば、それは現実問題として我々はまず考えなければいけない、向き合わなければいけないと思います。


けれども、私の見る限り、そういうことはないんじゃないかな、と思っておりますので、今のままで、できるだけいい連携プレーを取りながら、それが神奈川モデルなんだということを指し示して行きたいと考えております。ということでありますから、今突然庁内に検討会を設置して検討をはじめるということは、全く考えておりません。


 県から独立した場合の影響をどのように考えているか、ということでありますけれども、そういうことの影響すらも別に今、とりあえずは考えてはおりません。以上です。

--質疑応答終わり

12月13日神奈川県議会「地方分権・行財政改革特別委員会」傍聴記

笑っちゃうぜ!! @24mizushima

12月13日の神奈川県議会「地方分権・行財政改革特別委員会」です。私の見立てですが、この委員会は12月7日の黒岩知事の「大都市制度」に関する答弁(http://t.co/8UFFlFry )を受けての委員会になる。この答弁をベースに議員と当局が質疑応答するだろう、というものです。

2011-12-13 23:08:17
笑っちゃうぜ!! @24mizushima

この委員会の議題は3つあり、そのひとつが「地方分権の推進に向けた取組みについて」。これに関係する配布資料には、「権限委譲の状況」と「平成22年度までの地方分権改革の取組み」と「平成24年度にむけて『地方主権実現のための指針(仮称)』への取組み」の3つの項目が入っていました。

2011-12-13 23:12:57
笑っちゃうぜ!! @24mizushima

「地方分権の推進に向けた取組みについて」の配布資料の内容ですが、「『権限や財源等を国から移譲を受け、市町村へ移譲する』」という方針を今までやっており、これからもやっていくという継続的な指針に『いのち輝くマグネット神奈川』の要素を加味したもの、と私は考えました。

2011-12-13 23:20:50
笑っちゃうぜ!! @24mizushima

政策局制作のこの資料から、知事答弁が「導かれない」のです。知事答弁が「本当に知事の答弁だった」ということになります。そもそも、あの知事答弁には「私」という言葉が多く出てきます。事務局制作の想定答弁に「私」なんて出てきません。だから、「知事、一人相撲か」という「仮定」になります。

2011-12-13 23:33:28
笑っちゃうぜ!! @24mizushima

委員会の経過ですが、議題3つのうち他の2つにかなり時間が割かれました。「地方分権の~」の議題は、委員会的に「特に優先的ではない」議題だったのでしょう。この議題で一番盛り上がったのは、「随分前からやっていた」という「地方主権」という言葉を行政が使うべきではない、というところでした。

2011-12-13 23:38:50
笑っちゃうぜ!! @24mizushima

一番「知事答弁」に近づいたのが加藤正法県議(横浜市鶴見区)です。「やはり神奈川県と横浜市との『ズレ』が生じているのではないか」広域行政課長「本県は権限委譲の取組みは行ってきた、これからも市町村から権限委譲の要望があれば取組むし、『失望』があれば課題の共有をはかりたい」。

2011-12-13 23:44:21
笑っちゃうぜ!! @24mizushima

加藤議員「二重行政の有無についてどう考えているか」同課長「県と市町村については役割分担だと考えている。しかし『国の出先機関』と県については『ある』と考えるので、権限委譲を求めていく」。この質疑応答から、県としては「市町村との関係はそのまま、国に『戦争』を挑む」構え、を窺えます。

2011-12-13 23:56:08
笑っちゃうぜ!! @24mizushima

「こちらが精一杯尽くしているんだ、独立の実行は無理筋だろう」という考えが知事答弁と広域行政課長答弁とに共通しているように思えます。ただ知事はそれ以上に強い調子の言葉を答弁で使った。県議会は「大都市制度」より大事な案件があるので優先できない、というところなのでしょう。

2011-12-14 00:09:08
笑っちゃうぜ!! @24mizushima

なお、相原高広議員(川崎市麻生区)から「神奈川県は『道州制』に固執しているのではないか」という指摘がありました。松沢成文前知事が道州制を推進し、県でもその線でいろいろ検討を進めてきているみたいです。だから神奈川県では大都市制度といえば道州制、都構想は念頭にないみたいですね。

2011-12-14 00:20:31