伊達政宗のお正月

祥子 @shokotokiwazaki

伊達家のお正月13 一月十四日 謡い初め。御吉例として全ての役者に弓一挺ずつ下される。(ふたなのか＝ニ七日の弔いなので十四日に行うらしい) 続く

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『文武名将伊達政宗卿詩歌要釋』より 伊達家の佳例 十四日夜「巾着引」の式 遠藤文七郎と新田遠江を召す。 遠江は予め火打袋を懐に入れている。政宗の左右に人がいないのを確認し、盃を献じて肴の代わりに火打袋を渡す。

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政宗も同様に持っていた火打袋を遠江に渡す。火打袋は密書を擬している。その場にいるのは遠藤文七郎のみ。肴は鯉の頭。 元亀元年7月の中野宗時・牧野久仲の、輝宗への謀反の際に輝宗・遠藤基信は密書を火打袋に入れ交換して策を練ったという。

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これを「伊達の巾着引」という。政宗より以来定めて正月の佳例としたという。 元亀の変について 元亀元年四月、伊達家家臣新田景綱はその子義直(中野宗時の子親時の婿)を捕え中野宗時・その子牧野久仲の謀叛を輝宗に急申した。

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輝宗はただちに新田景綱と小梁川宗秀を派遣して宗時・久仲のいる小松城を攻めた。宗時らは相馬に出奔した。逃走経路であった白石・宮・角田それぞれの城主はみすみすこれを逃した。輝宗は追撃を諦めたが、(何故諦めたのかは別の話になるので省略します)

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後に中野宗時親子は晴宗や実元を通じて赦免を願い出たが許されることはなかったという。 おしまい。

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伊達家のお正月14 輝宗の『正月仕置之事』 "十五日 しき三こん参候ておさめ候、" これで式三献終わりと思うでしょう？まだあるんですよ……。

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伊達家のお正月15 輝宗の『正月仕置之事』 十八日 東昌寺による懺法。後日に乱舞(能)がある。 木村宇右衛門覚書 十八日は忌日とされる。懺法を行う。祝儀として囃子を三番執り行う。

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伊達家のお正月16 輝宗の『正月仕置之事』 廿日 きう所はしめ(何の事か分からない。『米沢市史』にも分からないとの記述あり)夜、輪王寺、松音寺、昌伝庵他が来る。酒を三献。 木村宇右衛門覚書 二十日は二十一日の弔いを出家御礼日と定め曹洞宗の僧侶が大勢来る。仏法

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についての問答がある。素麺が配られる。 素麺ナンデー？と思いましたが、古来から縁起物として正月に配られていたらしいです。

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伊達家のお正月17 1月21日 二十一日からは護摩供養が行われる(覚書) 輝宗のほうには二十二日からとあるので齟齬があるのですが、護摩供養は二十八日で結願を迎え正月の行事は終わりとなるようです。

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タイトル間違ってた💦訂正版です 『伊達政宗言行録 木村宇右衛門覚書』小井川百合子編 『性山公治家記録』 『貞山公治家記録』 『伊達政宗卿傳記史料』 『米沢市史』 『伊達政宗 戦国から近世へ』南奥羽戦国史研究会 『文武名将伊達政宗卿詩歌要釋』 鈴木栄一郎, 千坂庸夫 著