お玉さんの読書マラソン企画「本格力を高めよう サンシャイン」(6部)
普通の冒険小説作家ならば、そこにチカラを込める! 箇所をサラッと流すぞトレヴェニアン Σ(゚д゚lll) 主人公は使命を果たし日常へと戻るわけだが……、んっ、まだページが残っているよ。そう、愚かな二人は主人公の報復行為に対しての報復行為を発動させるのだ!!
2024-03-23 02:36:47私、エンタメミステリなどで時折(結構?)見られる「働きマンな悪の幹部」ってのがニガテなんですよね。 人も物も金もかなり自由に扱える立場にいるのに、最前線にノコノコ出張り、暴力で事態の解決や欲求の解消を行う「働きマンな悪な幹部」 『シブミ』での報復への報復ケースもまさにそれ ↘︎
2024-03-23 02:37:52↘︎ ページは残ってるけどそんなには無いので、ここでスーパーコンピューターと連携したタクティカルな侵攻なんてモンはもう描けない。 脳筋炸裂な雰囲気で、あの二人がやりに来る! でも、悪役コンビって難しい言葉を言い並べるだけの愚者なので、この単純行動、割と当然の帰結にも見えるんよね
2024-03-23 02:37:52主人公の家が破壊される。 愛人はヒドイ目にあう! 洞窟探検を一緒に行っていた友人にも壮絶な死がっ! 洞窟探検をサポートするスタッフ(!)も殺してしまう念の入れようだ。 そして、ヘル(凄い名前だ!)はロープのクランチ機械が無いと脱出不可能な洞窟に閉じ込められてしまう。……えっ、手緩い
2024-03-23 02:38:31主人公は洞窟から脱出出来るのか? 敵に打ち勝つことが出来るのか? ヒントは残りのページ数だ! 物語の結末を是非確かめて欲しい!(えっ、最後の最後までセックスΣ(゚д゚lll)) ちなみに『シブミ』の最大のツッコミポイントは敵役の一人の名前が、 ミスター・ダイヤモンド! 凄い名前だ!
2024-03-23 02:39:21といった感じで、尊敬する浜村淳メソッドで『シブミ』を語ってみた。かなり面白おかしく盛っているので、本当の内容が知りたければ、下巻巻末の池上冬樹解説を参照すれば良いんじゃないかなあ、という感じだ。 ま、視点選択が不可解で構成がかなりヘン、そのことを頭の片隅にでも覚えておけばOKだろう
2024-03-23 02:39:47マジメな話、初めての『シブミ』はその交通整理のされなさっぷりに戸惑ったものね。 一度全体をさらって邪推できるのは、このネタだけだったら商業出版は難しいアイデアを世に出すために冒険小説のガワを利用したのではないのか? ということね ↘︎
2024-03-23 02:44:56↘︎ つまるところ、第二部前半での動乱時期の日本を舞台にした強たか且つエネルギッシュな青春譚、と、第二部後半のまだ世の中にはあまり知られてなかった洞窟探検におけるスポーティな魅力の紹介、これが脇ではなくて本編だったということね ↘︎
2024-03-23 02:44:57↘︎ この面白二要素を世に送り出すために、第三部から第六部にあたる下巻の250ページ、みんなが大好きな冒険小説風味のエピソードがくっつけられた、というわけね。第一部での「ジャッカル」っぽい味付け方も、その本意のために用意されたんじゃないかしら? と邪推したくなる。
2024-03-23 02:44:57私には面白味は見出せなかったけど、しつこいくらいなまでに細部を密に書かれた洞窟探検に感心はしたんよね。 日本でのエピソードは言わずもがなだ。 何故、国内の作家がこういうのを書き出せなかったのかが悔しく悔しく思えるレベルの日本描写だ。 先にも言ったが、この第二部前半だけでもATB級だ
2024-03-23 02:46:13『シブミ』の構成はちょっとおかしい。 でも、主人公たちのセリフまわしとかは無茶苦茶カッコいいんよなあ。客観視すると馬鹿野郎にしか思えない悪党二人も雰囲気は全然出してて、気を抜くと頭良さげに見えるものね。 マクロで捉えるとハチャメチャだが、ミクロでは説得力があるんだよ『シブミ』!
2024-03-23 02:47:33今回かなりツッコミモード語ったけど、それでも全く楽しく読めたわけで、言語化が難しい魅力が『シブミ』には確かにあるんだよね。 キチンと交通整理がされ、予定調和な緩急が分かりやすく用意されている。そんな冒険小説に慣れすぎてるから、、、『シブミ』の異質さに引っかかったのかな?
2024-03-23 02:48:57というわけで『シブミ』感想でした。 この「東西ミステリーベスト100」マラソン。次作品で最終となります。 感想内で触れる気は全くないのですが、それでも個人の内面的に必要だと感じるところがあるので、今、矢吹駆シリーズを読み返している真っ最中ですよ。現在「吸血鬼」 ではでは!
2024-03-23 02:53:51