『最新 理論言語学用語事典』内容紹介

編者・畠山雄二先生 @bot82460412 による内容紹介ツイートをまとめました。 書籍情報はこちらから https://www.asakura.co.jp/detail.php?book_code=51055
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畠山 雄二 bot @bot82460412

これにて『英語上達40レッスン:言語学から見た4技能の伸ばし方』(朝倉書店)の内容紹介ツイート終わり。明日からは『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)の内容紹介ツイートをしますよと^^ ( ´・畠・`)山 pic.twitter.com/wPnSxh1kgD

2020-09-28 10:48:37
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畠山 雄二 bot @bot82460412

X is near Yがいいなら論理的にはY is near Xもいいはず。でも、The bike is near the houseはいいけど?The house is near the bikeはヘン。この手の論理的にはいいはずなのにダメな理由を認知言語学は説明している。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-09-29 10:52:23
畠山 雄二 bot @bot82460412

X resembles Yがいいなら論理的にはY resembles Xもいいはず。でも、My girl friend resembles Ariana Grandeはいいけど?Ariana Grande resembles my girl friendはヘン。この手の論理的にはいいはずなのにダメな理由を認知言語学は説明している『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-09-30 10:59:09
畠山 雄二 bot @bot82460412

「鍋が割れた」では割れたのは実際に鍋だが、「鍋が煮えた」では煮えたのは鍋そのものではなく鍋の中に入っている具材である。また、「タバコを咥える」といったとき、咥えるのはタバコ全体じゃなくタバコの先っぽだけである。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-02 10:51:28
畠山 雄二 bot @bot82460412

「手を貸す」の「手」は実際は「人」を意味している。また、「お花見」の「花」は「桜」を意味している。チューリップを見に行くのに「お花見に行く」とはいわない。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-03 10:53:26
畠山 雄二 bot @bot82460412

In the painting, the girl with blue eyes has green eyes(その絵の中では、青い目の少女が緑色の目をしている)は面白い。実在する青い目の少女と絵の中の色の目の少女が同じ人を指しているからだ。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-05 11:20:01
畠山 雄二 bot @bot82460412

「淀みなく話す」や「言葉を濁す」や「太郎は次郎の言葉を聞き漏らす」からわかるように、日本語には「ことばは液体だ」というメタファーがある。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-07 10:59:16
畠山 雄二 bot @bot82460412

朝倉書店が『最新 理論言語学用語事典』のまとめサイトをつくってくれているな。それはそうと、石原さとみは結婚しちゃうは、エディ・ヴァン・ヘイレンは亡くなるは…ほんと10月になっていいことねぇよ。嗚呼、エディ… 今日は『炎の導火線』をヘビロテだよ。( ´・畠・`)山 twitter.com/i/events/12419…

2020-10-07 17:08:18
畠山 雄二 bot @bot82460412

bachelor(未婚男性)は[+HUMAN] [+MALE] [+ADULT] [-MARRIED]の属性で規定できる。ローマ教皇やゲイの人がこれらの属性をすべてもっているからといって、ローマ教皇やゲイの人がbachelorといえるかというと、いえない。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-09 11:01:19
畠山 雄二 bot @bot82460412

shoreとcoastはともに「海岸」と訳せる。でも、意味が違う。いや、海岸をどの方角から見ているかで違いが見られる。陸地と海の境界を海側から見たのがshoreであるのに対し、陸側から見たのがcoastである。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-10 10:56:59
畠山 雄二 bot @bot82460412

The garden is swarming with beesには庭全体がハチで覆われているという解釈があり、John smeared the wall with paintには壁全体が汚されているという解釈がある。つまりどちらにも「全体読み」がある。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-11 11:25:01
畠山 雄二 bot @bot82460412

Then I saw a big lady standing thereを自然な日本語に訳すと「太ったおばさんがいたの」となる。英語では主体であるIを全面に出すが日本語では全面には出さない。また、英語では知覚動詞を使って表すところを日本語だと存在動詞を使って表す。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-12 10:55:09
畠山 雄二 bot @bot82460412

助動詞willは、現代英語では助動詞であるが古英語では動詞であった。willはもともとwillanという動詞で意味は「〜を望む」であった。つまりwillは、動詞から助動詞に変態したのである。willは変態動詞である。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-13 10:52:58
畠山 雄二 bot @bot82460412

日本語の補助動詞「〜てしまう」は完了を意味する(例:トムは韓国に行ってしまった)。この補助動詞「〜てしまう」は収納を意味する動詞「しまう」からきている(例:物置に使わないギターをしまった)。「しまう」が変態したのが「〜てしまう」『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-14 11:00:58
畠山 雄二 bot @bot82460412

「ジョンと背の高い女の子が通りで会った」はJohn met a tall girl on the streetと*A tall girl met John on the streetの2つの形で書けるはず。でも、後者は英語としては認められない。英語の情報構造(旧→新)に反しているから。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-16 15:04:58
畠山 雄二 bot @bot82460412

2人の会話A: Fred arrived even later than Sally B: I know it/ *I didn’t know it/ I didn’t know thatからわかるように、itは話し手が既に知っている既知の情報だけを指せる。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-17 10:55:20
畠山 雄二 bot @bot82460412

2人の会話A:何があったと思う?オレ、宝くじに当たったんだ!B: それはすごいね!/*あれはすごいね!からわかるように、「それ」は話し手がはじめて知る新情報だけを指せる。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-18 13:25:33
畠山 雄二 bot @bot82460412

2人の会話A:何があったと思う?オレ、宝くじに当たったんだ!B: ラジオで聞いたよ!{pro/??それは}すごいね!からわかるように、話し手が既に知っている既知の情報は、音形のない代名詞proを使って指し示す。「それ」は使えない。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-19 10:57:08
畠山 雄二 bot @bot82460412

Mary read the bookとThe one who read the book was Maryは同じ意味を表すが、No one else had read the difficult book(誰もその難しい本を読んだことがなかった)のあとに自然に続けられるのは後者の疑似分裂文の方である。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-20 10:58:12
畠山 雄二 bot @bot82460412

John hit Bill and then he hit HarryとAs for Bill, John hit Bill and then he hit Harryではandの前後の文が同じである。でも、前者ではheがJohnを指しているのに対して後者ではBillを指している。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-21 11:14:47
畠山 雄二 bot @bot82460412

英語では、Before he left home, Mary scolded Johnに見られるように、代名詞が先行詞(=代名詞が指す語)よりも前に現れることがある。これを逆行照応という。上の例では、before節にある代名詞heが、後続する主節にあるJohnを指している。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-23 11:08:09
畠山 雄二 bot @bot82460412

He was drowned because he fell off the pierとHe was drunk, because he fell off the pierではともにbecause節が使われているが、前者のbecause節は原因を表しているのに対して後者のbecause節は根拠を表している。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-24 11:08:55
畠山 雄二 bot @bot82460412

John smokes, because he has cigarettes in his houseのbecause節は原因と根拠の意味の両方の意味でとれる。前者だと「ジョンは家にタバコがあるから吸ってしまう」の意味になり、後者だと「ジョンはタバコを吸うな、だって家にタバコがあるから」の意味になる『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)

2020-10-26 11:07:24
畠山 雄二 bot @bot82460412

Because I’ve been drinking, I shouldn’t driveを聞いた人は、話し手であるIが「お酒を飲んだこと」を知ってはいない。一方、Since I’ve been drinking, I shouldn’t driveを聞いた人は、話し手であるIが「お酒を飲んだこと」を既に知っている『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-27 11:10:52
畠山 雄二 bot @bot82460412

「君が図書館にいるのなら 僕も行くよ」とその英訳If you are going to be in the library, I’ll come, tooの対比からわかるように、この場合、日本語で「行く」と表現するところが英語だとcomeになる。『最新 理論言語学用語事典』(朝倉書店)( ´・畠・`)山

2020-10-28 11:01:51