見逃した方のために…NHK 追跡!真相ファイル「低線量被ばく 揺れる国際基準」文字起こし
- toshihiro36
- 27233
- 3
- 1
- 52
NHKのスタジオ
室井:ICRPの人が出てきましたけど、「根拠がない」って。「半分に減らしてもかまわない」みたいなことを言ってましたけど、「根拠がない」って初めて聞いたんで驚いちゃったんですけど。
2011-12-29 13:20:42西脇:ちょっとこちらをご覧いただきたいんですけど、これは2010年のICRPの予算がどこから来ているのかを示したものなんですけども、アメリカの原子力規制委員会を筆頭に、原子力政策を担う各国の官庁から・各国政府からの寄付によって成り立っているんですね。
2011-12-29 13:25:58室井:そうするとICRP自体が原発を推進したい人たちの側が作ったものだから、安全基準値を決めるわけだから…それじゃいけないんですよね。
2011-12-29 13:30:08西脇:ICRPというと日本では科学的な情報を提供してくれるイメージがあるんですけれども、彼ら自身も繰り返し言っていたんですけれども…彼らは政策的な判断をする集団だと。どこまでが許容できて許容できないのかを、政治的に判断する組織だと。
2011-12-29 13:33:40室井:ということは、自分で判断していくしかないと思うんです。しかも安全な方に。どれだけ取らないようにするか、自分で決めっていった方がいいのかなと思いますね。
2011-12-29 13:36:21鎌田:低線量でも実は被害が出ているんじゃないかという海外のケースをこれまで見てきたんですけれども…いまの我々と決定的に違うのは、彼らはこういうことだと全く知らなかったわけですね。その基準自体も曖昧だ、あるいは基準に沿っていればいいわけではないということを彼らは知らなかった。
2011-12-29 13:40:52鎌田:我々は少なくとも知ってるわけですから…。国に対してこういうことを求めたいということが…もしあるとすれば、どうですか?
2011-12-29 13:42:52室井:正しく怖がるには、やっぱりある程度情報公開してくれないと…知らないのが怖いと思うんです。知ったら、それをもとに考えることができるから。いちばん…情報を上げてこないというのが良くない気がします。
2011-12-29 13:46:02最後のVTR
<ナレーション> 原発の近くで暮らし、幼いころ脳腫瘍を患った18歳のセーラさんです。治療の後遺症で右手が麻痺し、いまも思うように動かすことができません。被曝から健康を守るための基準があるのに、自分のような被害が後を絶たないことにやりきれない思いを感じています。
2011-12-29 13:51:45セーラ:科学者には私たちが単なる統計の数値でないことを知ってほしい。私たちは生きています。空気と水をきれいにして下さい。たくさんの苦しみを味わいました。誰にも同じ思いをしてほしくはありません。
2011-12-29 13:54:47<ナレーション> 日本政府は食品のさらに厳しい安全基準を新たに示し、4月から適用することにしています。「自分と同じ苦しみを誰にも味わってほしくない」セーラさんの言葉を重く受け止めて、私たちは放射能のリスクにこれから立ち向かっていかなければならないのです。
2011-12-29 13:58:32