理系のキリスト教徒がイエスの復活とどのように向き合い考え信じているのか言語化してみた

「理系なのに復活を信じるとかそんな非科学的な」と言われるのはよく有り得そうな話なので、一見矛盾するキリスト教と科学がどう自分の中で同居しているのか、書き出してみることにした。
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これを考えるきっかけになった投稿
(2024年3月26日)

ITくま @ITkuma3

理系なのにキリストが十字架で死んで復活するなんて非科学的なこと信じてるんすか? と思われるかもしれないが、僕の周りには理系のクリスチャンが結構多い。 極めれば極めるほど 「科学は万能ではない」 「科学で説明できない現象はいくらでもある」 ことを思い知らされるからかな。

2024-03-24 16:24:52
ITくま @ITkuma3

前投稿が過去一の反響を呼んでるが、特に投稿内容を変えることは無い。 信仰・SE・発達障害と、思うことを淡々と呟き続けると思う。 一つ言うなら、3/31日はキリストの復活を記念するイースターという行事がある。 少しでも聖書に興味を持つ人、近くの教会をフラッと訪れる人が増えたら嬉しいかな。 x.com/ITkuma3/status…

2024-03-26 20:32:26
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

僕もずっと理系でやってきましたが、クリスチャンになった人の1人です。別に科学を否定して信仰しているわけではありません。神か科学かの二者択一ではないんですよね。科学を、その本質、限界、歴史を知らなけば知らないほど、二者択一であるかのように勘違いしてしまいやすいのかもしれません。 x.com/ITkuma3/status…

2024-03-25 22:15:04
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

思うに、科学の本質・限界・歴史について誤解や曖昧な理解が、科学への盲信や科学を適用可能範囲外で適用しようとしてしまう過ちに繫がっている気がする。また、キリスト教信仰に対する誤解や曖昧な理解が、キリスト教が科学とあたかも対立しているかのような誤解の元になっている気がする。

2024-03-25 22:25:42
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

@ITkuma3 この投稿に触発されて、自分の場合はどうなのか、改めて考えて書いてみました。長いスレッドですが、良かったら読んでみてください。 twitter.com/Hokuto_Ide/sta…

2024-04-01 11:41:51
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

理系の自分がイエス・キリストの復活とどのように向き合って、どう考えて、どう信じているのか、言語化したい。自動車を整備していた祖父と、炭鉱掘削機械を設計していた父の影響か、幼少期から物理、化学、生物に興味があり、学校教材以外の本や科学雑誌を読み、DNAの模型を自作するのも遊びだった。

2024-04-01 01:44:23

本文
(2024年3月31日、イースター/復活祭、25時)

Hokuto Ide @Hokuto_Ide

理系の自分がイエス・キリストの復活とどのように向き合って、どう考えて、どう信じているのか、言語化したい。自動車を整備していた祖父と、炭鉱掘削機械を設計していた父の影響か、幼少期から物理、化学、生物に興味があり、学校教材以外の本や科学雑誌を読み、DNAの模型を自作するのも遊びだった。

2024-04-01 01:44:23
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

最初は理科の教科書をそのまま信じるような向き合い方をしていた。「鉄は塩酸に溶ける」と教科書が示すなら、「鉄は塩酸に溶ける」のが事実だと受け取った。単純な向き合い方だったと思う。当時最新の科学雑誌に「高純度鉄は塩酸に解けない」と書かれていたのを見て、科学への向き合い方が変わった。

2024-04-01 01:44:23
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

「科学法則」と呼ばれているものは、実際には「現時点の把握可能な観測精度においては、特定の条件下では、他の説より相対的にもっともらしく矛盾なく自然現象を解釈できる説明」にすぎなかった。観測精度が上がったり条件が変わると「法則」が「実際の現象」と矛盾し、説明を変えざるを得なくなる。

2024-04-01 01:44:24
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

運動中に放つ光も静止中に放つ光も速度が同じであることが昔は観測できなかった。それまではニュートン力学でもっともらしく矛盾なく説明ができていた。しかし精度が上がり、それを観測できるようになると、実際の現象と矛盾する説明だと分かり、アインシュタインが相対論という新しい説明を加えた。

2024-04-01 01:44:25
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

人間には限界がある。人間は小さすぎるものは見えないし、大きすぎるものも見えない。道具を作りより小さいもの、より大きいものを観測できるようになってきているが、無限の精度を持つ器具は永遠に作れないだろう。今「誤差」として見過ごされる数字の中に、矛盾と新しい説明が隠れているというのに。

2024-04-01 01:44:25
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

世界は実際はどういう姿をしているのか、世界が実際はどのような仕組みで動いているのか、観測誤差の範囲内では分かるけど、それ以上は知ることができない。ずっと追いつけない追いかけっこなのは分かったうえで、少しでも世界の実際に近づこうとして人生をかけて探求し、もがくのが科学者の営みだ。

2024-04-01 01:44:26
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

そのような科学者の積み上げてきた営み、科学の歴史を知る前は、「世界には科学の法則があって、科学者はその法則を知ってて、世界はその法則に単に従っているだけだ」「あたかも法律に国民が従うかのように、科学者の書き上げてきた科学法則に、世界が従わないといけないのだ」と勘違いしていた。

2024-04-01 01:44:26
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

現実は違った。ちょっとずつ分かるようになってきたとはいえ、人間にとってはほぼ永久的に全体像を知ることのできない、得体の知れない自然だとか世界だとか呼ばれるものがまずあり、科学者が手探りでその形に合わせた説明を模写し、実際と見比べ、延々と描いては破り描いては破りを、繰り返していた。

2024-04-01 01:44:27
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

実際の世界は、人間が「科学法則」などと呼ぶものに従うことはない。従っているように一時的に見えていても、観測精度が上がり、その誤差が明らかになると、全く従っていないことが明らかになる。そのたびに人間は「科学法則」を書き換えてきた。自然は、世界は不透明なまま、そこに存在し続けている。

2024-04-01 01:44:28
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

「科学」は「不完全な人の営み」にすぎない。「科学法則」は「いつでも書き換えれる可能性のある仮説の集合体」にすぎない。そんな砂のような不安定な土台の上で「〇〇は科学的だ」だとか「〇〇は科学的ではない」だとか言ったとしてその正しさをどう保証するのか?科学を何だと思っているのだろうか。

2024-04-01 01:44:28
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

「現時点の観測精度では、これこれの環境や条件の下では、〇〇という現象は仮説通りの振る舞いをするし、仮説との矛盾が見つけられない。しかし、観測精度や環境や条件が変わると、どうなるか分からない」と言うのが誠実な、現実的な、見方、言い方、態度だ。このような説明の仕方は科学的だと言える。

2024-04-01 01:44:29
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

もちろん、こういう見方をすると、疑似科学はことごとく潰されていく。疑似科学は、現時点での観測精度においてすら、現象と矛盾する説明をするからだ。しかし同時に、こういう見方をすると、正当に科学法則だと今呼ばれる説明も、世界の仕組みを完璧に反映したものだとは、断言できなくなってくる。

2024-04-01 01:44:30
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

世界の仕組みはどうなっているのか。それはどうやったら分かるのか。誰か世界の仕組みが分かる存在はいるのか。人間には完全には世界の仕組みが分からない。人間は、世界の仕組みの中で生を授かり、生かされ、死ぬ存在だからだ。もし世界の仕組みを作った存在がいるなら、その存在になら分かるだろう。

2024-04-01 01:44:30
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

あなたは何らかの世界の仕組みを作ったことがありますか?最近流行りの異世界ものの小説や漫画の作者や、映画やゲームを作る人達は「想像の世界の仕組み」を作っているとも言える。それがどういう世界の仕組になるのかは、作者が自由に決めて作ることができる。作者には別に何の法則に従う義務もない。

2024-04-01 01:44:31
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

もし、「想像の世界を作る側の目線」を知ることができれば、また、もし「想像の世界の仕組みが作られる舞台裏」を知ることができれば、実際の世界の仕組みについても、その知見を応用できるだろう。一つ例を挙げたい。「密です3D」という「都知事になって密集団を探して解散させるゲーム」がある。

2024-04-01 01:44:32
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

コロナ禍の想像上の東京を彷彿とさせる都市世界がゲーム内で再現されている。物理学的な世界の仕組みは現実の世界とほぼ同じになるようにできている。物体は重力で下に落ちるし、水平に運動する物体は等速直線運動を続けようとし、摩擦によって止まる。一つ非現実的な部分がある。都知事は空を飛べる。

2024-04-01 01:44:32
もうせ @motulo

昨日作り始めた「密ですゲーム」が出来た。。都知事になって密集団を探して解散させるゲームです... #密ですゲーム #StayHome #Unity #socialdistancing pic.twitter.com/fEFfed9sTz

2020-04-20 09:00:07
Hokuto Ide @Hokuto_Ide

発表当時、このゲームはコロナ禍の世相をコミカルに反映し、非常にバズって報道もされた。作者は「もうせ」さんというクリスチャンの方だ。「都知事が空を飛ぶのは科学法則に反する」だの「科学的ではない」だの炎上してはいない。当然だ。ゲームで都知事を飛ばすのは作者のもうせさんの自由だからだ。

2024-04-01 01:44:33
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