テレビ局から「スマホ依存症についてドーパミン神経系から説明してくれないか」という話があったけどそれは無理だという理由がこちら

篠原菊紀先生のわかりやすい解説
436
はげひげ(菊仙人) @96hage

今日、あさいちで、ちらとみただけだが「問題飲酒」という言葉を使っていた。いわゆる依存問題では、「依存症(アルコール使用障害)」と「問題飲酒(危険な飲み方)」を区別するのが正しいし世界的趨勢だ。「問題飲酒」に介入し「アルコール使用障害」への進行を予防する。  ギャンブリング問題も同様で、マスコミ等は「ギャンブル依存症」一色だが、世界的には「問題ギャンブリング」という言葉を使うのが普通。飲酒の場合と同様、「ギャンブリング障害(gambling disorder)」と「危険な遊び方(hazardous gambling or betting)」を区別する。 そして「危険な遊び方」が「ギャンブリング障害」に移行するのを予防する。そこに重点を置く。  WHOの国際疾病分類ICD-11の構成はそうなっており、「~障害」は障害や疾病だが、「危険な~」は障害や疾病、つまり「症」とは呼んではならず、肥満、間違ったダイエットなどと並ぶ健康問題に位置づけられている。  重点は治療より予防。というか、行動系での治療の場合の最も証拠が多い方法は認知行動療法で(12ステップなどピアグループミーティングではない)、どんな場面が欲求のトリガーになるのか、どう変更していっていったらどうかをシミュレートしていく。これは予防的な両方ともいえる。認知行動療法的方法は「問題レベル」でも当たり前に使えるし。 #ギャンブル依存症

2024-04-18 08:40:07
はげひげ(菊仙人) @96hage

ああ、それはドーパミン神経系の参照点(ここを起点に報酬を計算するポイント)が、昨年などを除くと例年の体験を通して低く設定されているから。まれな勝利や少ない活躍でドーパミン神経が活性化できる。もっとも生活上の障害や苦痛は生じておらず、喜びに満ちている。 ギャンブリング障害の場合は同じような調整が、生活上の障害や苦痛と併存してしまえる点が謎。少なくても遺伝問題を含む脆弱性の関与が想定される。

2024-04-18 08:49:03