写真展の感想リスト[2012年版]

ぼくが観た写真展の感想ツイートのまとめです。 《芸術新潮編集部ブログにリンクしていただきました》 http://geishin.weblogs.jp/blog/
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emotonoritaka @emotonoritaka

楢橋朝子展続き。展示作品とは別に、作家のエッセイが収められた冊子が販売されている。震災直後の騒然とした空気や、その後の写真や撮影行為についての作家の逡巡が綴られいて、ずしりとくる。ただ、文章と写真を完全に分けているところに鑑賞者に写真の見方を委ねてくれている感があってよかった。続

2012-11-28 01:33:19
emotonoritaka @emotonoritaka

新宿。pg。楢橋朝子「とおすぎてみえたこと─アムステルダム、黒姫」。カラー。運河や湖の水面から、見上げるように岸辺(彼方)を写した作品。よかった。景色の手前に水が迫り、ふわふわと視線が漂う。写っているものの意味が徐々に抽象化されて、知らず知らず自分の中の水の記憶を辿ってしまう。続

2012-11-28 01:33:17
emotonoritaka @emotonoritaka

横尾忠則展続き。60年代から現在までずっと第一線で活躍してきたのがその仕事量からよくわかる。自決3日前の三島との会話など、エピソードが凄すぎてポカンとしてしまう。細江英公の写真集「薔薇刑」の横尾忠則バージョン初めて見たけど、もはや装丁を超えて共同作品という感じ。いやーよかった!

2012-11-27 20:59:49
emotonoritaka @emotonoritaka

銀座。ggg。横尾忠則「初のブックデザイン展」。話題の展示、最終日ギリギリですべり込み。すごかった。全集から雑誌、文庫まで横尾さんが装丁を施した本の実物がズラリ。横尾作品の大洪水、嵐、地獄、なんて言っていいかわからないけど、とにかくモノに凝縮された念みたいなパワーに圧倒される。続

2012-11-27 20:59:46
emotonoritaka @emotonoritaka

斎藤りこ展続き。バスの道行きが深海に見える。写真って作家が世界をどう見てるかを具体化したものだと思うけど、その“見立て”によって世界がガラリと変わって見えるのは、写真の醍醐味だと思う。斉藤さんは街を深海に見立てた作品を発表し続けている。毎回新しい切り口で、まだ海底は見えなそう。

2012-11-26 10:30:23
emotonoritaka @emotonoritaka

四谷。SHUHARI。斎藤りこ「深海 200」。カラー。夜の都バス、強いアンダーで撮られた車内と流れ行く車窓。面白かった。闇に浮かぶいくつもの停車ボタンの赤い光や、クルマのテールライトがまるで発光する深海生物のよう。暗闇の向こうにいる乗客すら得体の知れない生き物に見えてくる。続

2012-11-26 10:29:53
emotonoritaka @emotonoritaka

続き。対外宣伝誌「FRONT」が日本軍の機密をソ連向けに流す諜報メディアだった、という森岡さんの新説は歴史ミステリーみたいな壮大な話でわくわく。本格的に調査したら新事実が出てくるかも(Nスペとかでやってほしい!)。森岡さんの本一冊書けそうな熱い収集エピソードの数々も楽しかった!

2012-11-25 11:28:48
emotonoritaka @emotonoritaka

森岡さんトーク続き。古書店、編集、写真、デザインそれぞれの視点から対外宣伝誌はじめとする戦前戦後の雑誌が語られる中で面白かったのは、戦前戦後は断絶してない、ということ。「FRONT」のデザインをした原弘は戦後も大活躍したし、木村伊兵衛や濱谷浩なども同様で、目からウロコ状態。続

2012-11-25 11:28:46
emotonoritaka @emotonoritaka

青山。昨夜のABC本店、森岡督行『BOOKS ON JAPAN 1931-1972日本の対外宣伝グラフ誌』刊行記念トーク。面白かった!“対外宣伝誌”とは、戦前戦中に大日本帝国のプロパガンダとして海外向けに発行された雑誌のこと。ゲストは仲俣暁生、タカザワケンジ、佐賀一郎の各氏。続

2012-11-25 11:28:43
emotonoritaka @emotonoritaka

須田一政展続き。作品が撮影されたのは30数年前なのに、写真の中の人々が持つ牧歌的な空気は、2012年に観るとまるで時代劇のように遠い。けれど、親近感も覚える。喜びや楽しさ(あるいは退屈とか)といった普遍的な感情が写っている写真は、ノスタルジー以上に魅力的だった。第二期も楽しみ。

2012-11-24 06:16:34
emotonoritaka @emotonoritaka

銀座BLD。須田一政「風姿花伝」。モノクロ。30年以上前に撮影された、日本各地の祭と日常のスナップ。よかった。祭(ハレ)の華やかさ、艶やかさはもちろん、日常(ケ)の中で人々が発する瑞々しさにも惹かれた。ハレとケが暮らしの中にはっきりと刻まれていた、近くて遠い時代を思う。続く

2012-11-24 06:09:28
emotonoritaka @emotonoritaka

Bruce Gilden展続き。被写体は上質なスーツやコートを着てる人もいれば、襟の汚れたジャンパーの人も。服がいかに社会的なものかを痛感。人物に正対したポートレートもあり、人間の顔が思っている以上に歪み、たるんでることに少したじろぐ。他人の顔を凝視できるのは写真の特権だと思う。

2012-11-23 03:35:51
emotonoritaka @emotonoritaka

銀座。ライカ銀座。Bruce Gilden「Up and Down in New York」。モノクロ。NYの路上の人々をストロボで照らし上げたスナップ。被写体は完全な無表情が多く、不意打ちで一瞬の隙に撮ってるのがわかる。人間の、表情ゼロな瞬間。あまりの生々しさに息をのむ。続

2012-11-23 03:35:48
emotonoritaka @emotonoritaka

渡部さとる展続き。会場を何周もしつつ、場所に関わらず渡部さんの視線が全く同じことに気づく。対象との向き合い方が揺るがないから、複数の場所が混在しても違和感がない。というか、場所に意味がなくなる。写真そのものに向き合う純度が高まるこの感覚はすごく好きで、1枚ずつじっくり楽しんだ。

2012-11-21 02:54:46
emotonoritaka @emotonoritaka

新中野。ギャラリー冬青。渡部さとる「traverse2012」。6×6モノクロ。雪の東北、インドネシア、夏の阿佐ケ谷、ネパールなど、2012年に撮影された写真たち。よかった。写された場所はさまざま、時系列になっているわけでもないのに、まるで一つの流れのように見えてくる不思議。続

2012-11-21 02:54:43
emotonoritaka @emotonoritaka

三好耕三展続き。はっきりと、湯船は異界だと思った。どの写真からも一様に感じるお湯の神々しさ。マグマに熱せられ地底から湧き出た湯に身を沈め、清めてくれる装置はまさに異界へ運んでくれる“船”だと思った。静謐なモノクロプリントによってその神秘さが際立っていて、本当にずっと観てたくなる。

2012-11-21 02:23:19
emotonoritaka @emotonoritaka

芝浦。PGI。三好耕三「YUBUNE 湯船」。モノクロ。日本各地の鄙びた温泉地の湯船を撮り集めた作品。すごくよかった。たゆたうお湯、年季の入ったタイルや壁のシミ。どの湯船にも表情があり、人はほとんど写ってないのに、湯に入る人、管理する人など、場をとりまく人たちへの想像が広がる。続

2012-11-21 02:23:17
emotonoritaka @emotonoritaka

OFFPRINT続き。会場に入ったらすぐに元田さんとバッタリ。その向こうに前日一緒に飲んでた熊谷さんとあいりさんがいて大笑い。ドイツから来てた飯沼珠美さんという女性にお会いして、なんとなく名前に覚えがあったので聞いたら昨年アーツ千代田で展示してた方だった。本当に世界は広くて狭い!

2012-11-20 03:01:28
emotonoritaka @emotonoritaka

パリ。OFFPRINT。サンジェルマン・デ・プレの美術学校のホールを会場にした写真集やZINEのイベント。全部は見きれなかったけど、Guy Archardさんというイギリス人作家のシブい写真集を1冊購入。以前書肆サイコロで写真集買ったANNEさんがいて挨拶できたのは嬉しかった。続

2012-11-20 03:01:26
emotonoritaka @emotonoritaka

PHOTO OFF続き。日本人は熊谷さんたち以外ほとんどいなかったし、作品もフランスその他の作家ばかりだったけど、こういう雰囲気の中で自分の作品を展示できたら、と夢想する。日本以外の人たちに自分の写真を見てもらったらどんな反応が来るだろう。考えただけでテンションが上がる。いつか。

2012-11-20 02:39:34
emotonoritaka @emotonoritaka

パリ。PHOTO OFF。パリフォト会場から離れた古いビルを使ったインディペンデントな雰囲気のイベント。行ったのはレセプションで大混雑していたけど、いくつかのブースで作家と話せた。写真集やZINEも売ってて、会場は熱気ムンムン。熊谷聖司さんとairi.さんのブースにも人だかり。続

2012-11-20 02:39:32
emotonoritaka @emotonoritaka

PARIS PHOTO続き。数が多すぎて個別には書けないけど、昔の映画のスチールや、月面着陸や核実験の記録写真までアート作品として販売されてて、あまりの幅広さに頭くらくら。会場には実に6時間もいて、浴びるように写真を観続けた。豊かな写真体験ができて本当に幸せな一日だった。7/7

2012-11-20 02:09:35
emotonoritaka @emotonoritaka

PARIS PHOTO続き。デジタル写真のラムダやピグメントの作品もかなりあった。銀塩やCプリントとともに、多くのプリント手法の中の一つという感じ。フィルムとデジタルの区別は観る側にとってはどうでもよくて、重要なのはプリントのクオリティと、そして作家が何を写したかだと思う。6/7

2012-11-20 02:09:21
emotonoritaka @emotonoritaka

PARIS PHOTO続き。写真集ブースでは海外の作品もたくさん。ギャラリーの作品もそうだけど、老若男女、どのお客さんたちも一様に写真集を一冊ずつじっくり時間をかけて観ていたのが印象的。日本ではちょっと見られない光景。“写真を観る”という文化の裾野が圧倒的に広い感じがした。5/7

2012-11-20 02:09:08
emotonoritaka @emotonoritaka

PARIS PHOTO続き。日本写真の存在感の強さは写真集になるとさらに顕著で、書店ブースでは森山大道はもちろん、東松照明、高梨豊、北井一夫など60年代〜の日本の写真集の古書がズラリ。「プロヴォーク」の実物なんて初めて見た。どれも状態がよく、そしてびっくりする値段。。4/7

2012-11-20 02:08:57
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