歴史を変えた指導者たちの、太平洋戦争に対する作戦と決断とは

世界文化社 ブックニュース（ナナ子） @sebun_digital

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【指導者たち】今回はいつになく硬めのものをお届けします。担当編集者からのおすすめの一言よりご紹介を。

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【指導者たち2】「ややもすると、歴史は出来事から捉えがちですが、 事が起きる原因は、つねに人間の思惑、決断などにあります。

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【指導者たち3】本書は太平洋戦争にかかわった指導者たちのパーソナリティにフォーカスし、なぜ戦争が起きたのかを 『人間の決断』から解き明かす歴史の入門書です。

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【指導者たち4】戦争を知らない若年層から疎開や被災経験はありながらも当時は幼かった年配のかたがたまで、開戦から終戦までの流れをご理解いただけます。

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【指導者たち5】真珠湾攻撃から70年を迎える今年、読んで、見て、面白い！ わかりやすい！ 1冊をお届けします」。では、どうぞ！

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【指導者たち6】戦争は人災である。人為的行為であり、始めるのも終えるのもすべて指導者、あるいは指導部に列する政治家や軍人の意思によって決まる。

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【指導者たち7】それだけに私たちは、常に自らの時代に指導部に座っている人物はどんな考えをもっているか、事にあたって軽率な判断をするタイプではないのかを見ぬいておく必要がある。

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【指導者たち8】近代日本は日清戦争から始まって太平洋戦争まで幾つかの戦争を体験している。このなかで昭和時代の太平洋戦争は明治期、大正期の戦争とは異なっている点がある。どこだろうか。

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【指導者たち9】日清、日露、第一次世界大戦と並べてみて、これらの戦争指導にあたった政治家、軍人には、ともかくもこの国の歴史や文化、さらには知識を代表する能力と見識をもっていた。

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【指導者たち10】戦争を単に軍事だけで考えるのではなく、政治や外交をからませて非軍事面の部分を代表する指導者が存在した。（中略）

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【指導者たち11】残念なことに、太平洋戦争の指導者にはそのような政治・外交を見る人物が不在だった。そのために戦争は、軍人の目だけで戦われて、

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【指導者たち12】一言でいえば「軍事上の勝利を得るまで戦い続ける」という頽廃（たいはい）を生んでしまったのだ。

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【指導者たち13】加えて太平洋戦争開戦までのプロセスを見ていくと、大本営政府連絡会議では政府側は首相、陸相、海相、外相、蔵相はいずれも官僚（軍官僚）出身者、大本営側も参謀総長、次長、軍令部総長、次長も軍官僚である。

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【指導者たち14】国民の付託を受けた政治家が一人もはいっていない。官僚（軍官僚）の思惑によって国の存亡が決定された状態だったのである。

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【指導者たち15】大本営政府連絡会議では、この国の未来はどうあるべきか、国の哲学はどこにあるか、その立脚点を謙虚に論じた節はない。

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【指導者たち16】では昭和に有為な人材はいなかったのか。そんなことはない。政治家、官僚、財界人、軍人、言論人など軍事だけでなく、

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【指導者たち17】、政治、歴史、伝統など多面的に目くばりする人物は各界に存在した。軍人の中にも文民支配を信念とする人物もいた。

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【指導者たち18】そのような人物がなぜ指導者になれなかったのか、なぜ指導部に列することができなかったのか。過去のそういう事実を確かめて現在を知り、そして未来へ伝言していく、それが今、私たちに求められている。

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【指導者たち19】戦争は人災だからこそ、私たちはそこから多くの教訓と知恵を学ばなければならない。

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【指導者たち20】――ノンフィクション作家・評論家　保阪正康　～『ビジュアル　人物で読む太平洋戦争』より

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【指導者たち21】全体は「第1部　日米開戦に走った人々」「第2部　開始された太平洋戦争」「第3部　崩壊する絶対国防圏」の3部構成。登場人物はおなじみのあの指導者たちです。以下に目次の一部を掲げておきます。

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【指導者たち22】■第1部　日米開戦に走った人々⇒近衛文麿／石原莞爾／杉山 元／蒋 介石／毛 沢東／リッベントロップ／大島 浩／板垣征四郎／植田謙吉／平沼騏一郎／スターリン／ヒトラー／阿部信行／米内光政／有田八郎　ほか