アイデアの生成過程を教授する?

そんなこと設計的には出来るまいよ、と思って囀っておったら、話に乗って戴けたのでメモ的にまとめておく。 ※予めお断りしておくと、伊藤憲二氏の意図された「知識の生れる過程」と、その下で私たちが雑談しているアイデアの生成過程とは、そもそも指示内容が異なるかもしれない。その危険をひとまず棚上げした状態での話だ。 どうやら鍵は、「いかにして観客から当事者へと変換するか」、つまり、無関心層を関心層へと変換する手管にあるらしい。そんな手管で安定的なものがあるのかは分からないし、疑わしいし、難しそうではあるけれど。
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伊藤憲二 kenjiito.bsky.social 科学史 『励起ー仁科芳雄と日本の現代物理学』 @kenjiitojp

ただの教師ではなく、研究者が大学教員をやる理由の一つは、知識を伝えるだけでなく、知識が生れる過程も伝えることができることが期待されているからなのだろうと思う。

2012-01-19 13:50:18
てぃあご @tiago_pump

研究者たる大学講師に「知識が生れる過程も伝えること」を期待されていたとして、それは実際講義の過程で起こるだろうが、意図して引き起こせるかというと少々難しかろう。研究史では大味に過ぎ、モチベーション解説では聞き手に分からず、プロセスそれ自体を演じるのは芸として難しい。

2012-01-20 17:16:52
てぃあご @tiago_pump

(承前)即ち、現場で講師がアイデアについて考えを巡らせながら語る機会が、幸運にもその環境に訪れる奇跡、を待つ必要があるということを意味する。当然、その教育は発生頻度が低かろうし、運が悪ければ(というより講義設計がその可能性を封印してしまっていたら)一講義中に全く生じないやも。

2012-01-20 17:20:48
Tz @Tzweet

@tiago_pump 僕はゼミ受けたことないのですが(医学生だったので)外から見て、ゼミで産婆法かましている時なんかは、近い事してるのかなと思いますけど。

2012-01-20 17:27:09
てぃあご @tiago_pump

@Tzweet ゼミは時間や手法に自由度があるからそういうこと起こり易くていいですね。それでも、方法論の講義を講師が意図して始めてしまうと、却って話題が縁遠くなってしまって聞き手にはよーわからん話になることが多いです。素朴な気付きの話を意図して語るというのはいつも難しいですね。

2012-01-20 17:33:53
Tz @Tzweet

@tiago_pump なるほど。なんか対象のないぼんやりした話になっちゃうみたいな事でしょうか。僕が言いたいのは少し違ってて、素朴な気付きを学生に体験させるようなゼミのことを言ってます。聞き手はむしろ研究者。

2012-01-20 17:40:01
てぃあご @tiago_pump

@Tzweet 語らせてツッコむ教育手法のことですね。それが素朴に行えればよいですが・・;実際にはセミナーには時間の限りがあって、その間に成果(顧客満足)を生成しようとした場合に、講師は気付きの内容を事前に見積もらざるを得なくなるのですよ。結果的に気付きを押しつけられる展開が・・

2012-01-20 17:43:38
Tz @Tzweet

@tiago_pump なーるほどー!僕ら(診察)の場合は意識的に言葉を使って一定時間内に気付きを引き出す技術を日々やってますが、それってこちらが正解を想定しないからできてるのかも。でも、それで気付きのない学生って、研究者にする価値あるの?って思ってしまう僕は冷たいのでしょうか。

2012-01-20 18:08:16
てぃあご @tiago_pump

@Tzweet あ、調理してましたすいません(苦笑)えとですね、学部の教育まで含めて、研究者が教育やる価値を念頭に論じてます。研究者にならない、学部出て社会人になる学生に対して教育の付加価値を生成する必要、を考えた論な訳です。教育費取ってんだからその義務はあるだろ、くらいで。

2012-01-20 18:22:52
てぃあご @tiago_pump

@Tzweet (承前)で、元々タシにならない娯楽含みの顧客満足を届ける義務、を論じる場合は、脱落者を許容するという選択肢がたぶん無いと思うんですね。その限りで、設計されたお仕着せの気付きを消費させる講義プロセスが不可避に生じるのではないかと。

2012-01-20 18:24:53
Tz @Tzweet

@tiago_pump 僕も仕事しながらですから。とまれ、だんだん判ってきました。大学が売る商品として、質を揃えようとすると、むりがでて結局講義と同じ帰結を向かえるんだと、こんな感じでしょうか

2012-01-20 18:38:36
てぃあご @tiago_pump

@Tzweet うん、そんな感じです。トップダウンにしかならなくなっていく。現場ではない学校的な環境で、設計的に気付きを与える、などというのは矢張りどこかしら理想論だと思うのですね。

2012-01-20 18:51:51
Tz @Tzweet

@tiago_pump よくわかりました。カウンセリング場面とのちがいは、やはり当事者性にあるのかな、と思いました。観客になった学生からなにか引き出すのは、やはり理想論かも

2012-01-20 19:00:01
てぃあご @tiago_pump

@Tzweet なるほど、当事者性ですか。参考になります。翻していえば当事者性さえ発生させれば幾らか改善はできるのかな・・考えてみます。有り難うございました。

2012-01-20 19:01:31